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WEB広告の目標・ターゲット設定~検証設計の考え方

大きく全体図を書いていく

大きく描いて詳細を詰めていく

Web広告ならず、何を始める場合でもまずは全体を大きく描くことが重要です。細かいところまできちんと詰めていくことはもちろん重要ですが、まずは大きく全体から徐々に詳細を詰めていくことが重要です。

そのために、まず初めにWeb広告をはじめる上で全体の方針を決めるためのロードマップを描いていきましょう。
ここで重要なのは詳細を描きすぎないことです。Web広告は多くの数字を可視化できるため、実施してから結果が出るのに時間が短く、データが揃うのがいいところです。

ある程度方針を決めた後は、実際手を動かしていく中で改善してい行くのが効果的です。重要なのは目標を作ることではなく、成果を上げることなので、注意しましょう。

目標の作り方と3つの目標を作る理由

目標の作り方は大きく分けて2パターンあります。1つは過去の実績を元に作成する場合と、もう1つは新しく作成する場合です。まずは過去の実績を元に作成場合についてです。

そして目標は「現実目標」、「理想目標」、「限界目標」の3つ立てておきましょう。そうすることで進捗状況を把握するためのバロメーターになります。

目標に関しては1つのみ作成している所が多いのですが、複数のシナリオを考えながら目標を作ることで、実際に走り始めた後、
「今の状況は理想的な状態にあるのか?」
「想定通り?」
「実はかなり限界ギリギリで走っている?」
といったチェックするためのバロメーターになります。

過去実績を元に目標設計する場合

まず、過去の実績がある場合、過去の実績を元に基準となる現実目標を立て、事業計画上どこまで目指すのかという理想目標、どこまで許容できるかという限界目標の3つを立てることで、Web広告開始後の進行状況の判断指標になります。

このそれぞれの目標を立てる際、過去の実績を元に季節や時期需要にトレンドのある業界であれば、トレンドを加味しながら作っていくのがよろしいでしょう。
例えば、ふるさと納税に関しては年末を迎える11月12月に需要が集中するためこの動きを加味して目標を立てることをオススメします。

目標を作るにあたって、ここでも重要なのは大きく描いて詳細を決めていく事です。
そのためにもまずは年間の目標を決め、半期、四半期、月次単位と細分化していくことを意識しておきましょう。
そうすることで定期的に現状把握ができるので、今の状況が良いのか、悪いのかわからない迷子になることは減ると思います。

また、目標に対して大きく上振れで進捗している時、何が要因なのか、そもそも理想目標も上回るペースなのか、それとも現実目標と理想目標の間なのか等、複数の目標を作成しておくことで良し悪しの程度の判断も楽になります。

例えば基準となる「現実目標」1つのみで走り出したとします。現実目標のCPAを1,000円とし、この四半期のCPAが800円だった場合、目標よりは良いものの、更なる投資を検討すべきかという判断が難しくなります。一方「理想目標」のCPAが850円の場合、50円分の余力は少なくともあるので、更なる投資をすべきだという判断が容易になります。

参考にできる過去実績がなく、新しく目標設計する場合

次に、新しく目標を設計する場合です。この場合、比較する過去の実績がないため、詳細までは決めず、走りながら目標をアップデートしていく事をオススメします。
そのうえでどのように現実目標を決めていくかですが、まずは競合となるサービスを探し、概ねどの程度を目標とすべきかを算出します。これは業界によって原価率やROASが異なりますのでプロモーション対象の商品に依ります。

現実目標を決めた後は、先ほどと同様に理想目標、限界目標を策定しましょう。
3本の目標ができれば詳細に落としていきます。年間、半期、四半期、月次単位と細分化していきますが時期需要におけるトレンドに関してはGoogleトレンドを使い、業界のKWや競合のサービス名を入れてみましょう。
そうすることで概ねのトレンドに関しては把握することができ、時期需要に関しては読み込めるはずです。

最後に、新しく目標を作る上で重要なポイントは目標を見直す頻度を決めておくということです。サービスにもよりますが、概ね四半期、月次単位で今後の目標は見直すのがオススメです。
あくまで最初に作った目標は当初目標とし、順次目標は見直し、アップデートをかけて行きましょう。明らかに達成が難しい目標を引いていたとしてもそれは無意味ですので、新しく目標を作っていく場合は適宜見直し、適正な目標値に調整していきましょう。

商材別ターゲットの考え方

ターゲット選定の考え方

目標が決まり「Web広告を始めよう」となった時、とりあえずどんな媒体で実施するか、何を作るよりも、まずターゲット選定をする必要があります。
自社の商品がどういう人に利用されるのか、その人がどこに、どのくらい潜んでいるのかを考える所から始めます。

例えば、最近増えてきているように見受けられるSaaSのビジネスモデルを展開している企業ですと、商品(SaaS)を使用するのは、HR部門の方なのか、マーケティング担当なのか、はたまた契約などを管理している部門なのか、商品によって異なると思います。ただ、ターゲット選定は明確にするべきであり、定めたターゲットに対し適した媒体・手法を用いて正確に広告を届ける必要があります。

一方、例えばメルカリやFiNC、ZOZOTOWN等、BtoCでサービスを展開しており、幅広い一般ユーザーがターゲットとなる場合。端からターゲットを絞りピンポイントに広告を届けに行くよりも、まずは幅広く配信し、初速・途中結果を見て、その後効率良く届けられているターゲットに絞る調整をする手法を用いる方法もあります。そうすることで、確度の高いユーザーの見定めを誤ることなく、結果効率の良い配信となる場合もあります。

上記は方法論の一例であり、ターゲット選定の考え方は商材によって異なるので、鵜呑みせず自社だあればどうだろう、と選定の仕方からきちんと社内で議論・思考していく必要があります。また、上述2つの方向に振り切る必要はなく両方試しながらどういう方法でやっていくのも良いと思います。

ただ共通して言えることとしては、いずれのパターンにおいても然るべきロジックの上、仮説立てをすることです。仮説を明確化しておくことで実施後、結果何が良くて何が悪かったのか、どこまでは仮説通りでどこからが違うのか、などの検証ができなくなってしまうからです。

選定ターゲットを元に施策策定する前に…

ターゲットが決まったら次は施策を考えます。施策は媒体によりけりで様々ですが、仮説とターゲットが明確化されていれば、媒体選定や配信する面、入札するリスティングのキーワード選定などはスムーズに進めることができると思います。

ただ施策策定の前に、もし可能であれば、すでに商品を使用・購入したカスタマーに対し、初期の接点やどのようなステップを踏んで検討~利用まで至ったのかなどのヒアリングができると立てた仮説・選定したターゲットの妥当性の確認、見直しをすることができ、より精度の高い施策策定に繋げることができます。ヒアリングの手法としては、メールを通してのアンケート調査や、オフライン座談会の場を設ける、などがあります。

ヒアリングの結果、実際に立てた仮説と異なる実態が見えてくるるケースもあります。
例えば、ほとんどのカスタマーは検索を通して商品を認知したのだろうという仮説を立てた、それでは定めたターゲットに対しハマるようなリスティングの一般キーワードで手厚くアプローチをしよう、という施策策定の方向性になっていた場合、

座談会でカスタマーの声を聴いてみると、実際には、仲のいいパートナー会社からのオススメであったり、実店鋪の販売員さんからの紹介であったり、友人が使っていたからという理由でサービスを使い始めた、など最初から検索をして自社や競合サイトを見ることはほとんどなく、第三者からの紹介や口コミで商品認知~利用検討した方が大半であったこともあります。その場合、リスティングでの一般キーワード配信でのアプローチから、インフルエンサーの活用や提携媒体での紹介インセンティブの打診、アフィリエイトの活用など施策策定の方向性が変わってきます。

このように、いくらデータやリサーチ結果を元に、熟考し立てた仮説・ターゲットであっても現場の声を取り入れてみると、見直しが必要なことに気付けることもあります。

ここまで変わるクリエイティブの検証

クリエイティブは何故重要か

さて、ここまでで今回狙うターゲットはどういう理由で自社のサービスを使い始めてくれたのかがイメージでき、何から始めるかきまってきたかと思います。
ここからは実際に広告配信をする場合を想定します。

まず、広告配信において重要かつ必ず必要になってくるのがバナーや動画等といったクリエイティブになるのですが、このクリエイティブが非常に重要になってきます。
主にサービスを使う、商品を購入する際、LPやアプリのストアに行くかと思います。そのLPやアプリのストアにはたくさんの情報が載っているかと思うのですが、そこまでユーザーに来てもらわないとそもそも利用には繋がりません。

そこにターゲットを連れてくる重要な役割をクリエイティブが果たしています。
このクリエイティブによっては同じ費用でも獲得単価が半分以下になることや、広告クリック率が2倍異常になり、バナーであれば早い所だと数時間で作成することもできるので、検証をしっかり回していくことが重要です。

実際、私自身もクリエイティブの表現の幅が少ないと言われている金融業界でしっかりと検証フローを設計したことで、配信金額を伸ばしながら、約2か月間で広告クリック率を160%程度改善したことがあります。

クリエイティブ検証の仕方

では具体的にどのようにしてクリエイティブの検証フローを作っていくのかですが、工程としては3工程に分かれます。

①まずは訴求の洗い出し

まずは自社のサービスの訴求を洗い出します。
例えば「業界で最安値」、「基本料金0円」といった具体的な費用感の訴求や「累計3,000万DL突破!」、「3分に1人が入会」等のユーザーが多いことを強調すること、「最短即日配達」、「映画や漫画が見放題」といったサービスの機能の訴求。
これらをまずは利用者へのヒアリングや自社のおしていきたい内容を洗い出していきいくつかに分類していきます。

②訴求別にメインコピーを決める

次にやることは分類した訴求をコピーに落としていきます。
ここではとにかく量を出してください。1つの訴求に対して少なくとも10パターンはあるとよいかと思います。
例えば「安さ」の訴求であれば、「業界最安値」、「ワンコインではじめられる」、「安さで選ぶなら」といった形で量を書いていきます。いわゆるブレストになります。

ここで重要なのが、まずは1人で書き出してみるということです。
1人で書き出すメリットは人に頼らなくなること、別のことを考える時間がなくなることです。ブレストの失敗例でよくあるのが初めから複数人で案を出すことです。いきなり全員でブレストをしてしまうと他の人が考えてくれているから思考を放棄する人や、周りが案を出している間に別の仕事を考える人がいます。なので、まずは1人ブレストで書き出してみましょう。その後で各々が持ってきた案を元に掛け合わせてよりよい案ができないかを考えてみましょう。

ある程度出そろったところで各訴求毎に2つ程度メインのコピーを決めていきましょう。こうすることで訴求×2パターン程度のコピーが揃います。

③優先順位を決めて検証開始

訴求別にコピーが作成したら次は優先順位の決定です。
優先順位の決め方はそれぞれですが、ある程度調査データがあるのであればそのデータを参考に確度の高そうな訴求から優先的に検証していくのがいいかと思います。

配信金額にもよりますが、検証期間としては概ね1週間~2週間あれば充分です。結果が出れば最も効果の悪いクリエイティブを停止し、新しいクリエイティブを追加していきましょう。
順次クリエイティブ検証をしていくと、概ねこの訴求の効果が良いというところが見えてくるはずです。

効果のよい訴求が決まりましたら、案出ししたコピーと実績を元に新しいクリエイティブを作っては検証、作っては検証していきましょう。
ここでも重要なのは仮説です。仮説を立てておけばどこまでが当たっていて、こういう結果が出たから次にこういうクリエイティブを作ればこういう結果になるだろう、と考えながらクリエイティブを検証していきましょう。

Web広告におけるクリエイティブは科学できます。諦めずに続けていくことで着実に効果は改善されていきますので、地道に取組んでいきましょう。

媒体に評価されるために必要なこと

クリエイティブにおいてもう1つ重要な考え方があります。それは媒体から評価されるようにクリエイティブを作っていくことです。
せっかくここまできちんと考えてクリエイティブを作ってきたのに媒体から評価されないクリエイティブだと、どんなにいいクリエイティブでも配信がされません。

例えば、Facebookだと広告クリエイティブにおけるテキスト量の割合をAIで判定しております。そこでテキスト量が多いと判定されてしまうと、テキスト量が少ないクリエイティブと比べて配信されにくくなってしまいます。
▼Facebookにおけるテキスト量checkツールはこちら

こういった媒体毎のルールは見落としがちなので、せっかく作ったクリエイティブが適切に評価されるためにはどうする必要があるのか、専門性高い代理店や媒体に直接問い合わせてみることも重要です。

振返りと改善:仮説と事実の検証

事実と「どこが」、「なぜ」違ったのかを考える

最後に配信した後の実績を振返り、次どのような改善をしていくべきなのかについてです。
ここまで何回かお伝えした通り、Web広告では必ず仮説を持つようにしておきましょう。こうして事前に立てておいた仮説と実績を見比べていきます。

ターゲットの絞り方は合っていたけど、クリエイティブが調査の実績と違う結果が出ていた。男性の方が効率がいいとと思っていたが女性の方が効率がよかった。
このような実績が出た時、次はどのように改善を加えて回していくのか。新しい仮説を立てながら検証を回していきましょう。

Web広告をしていると、ホームランが出るときもあります。しかしそのホームランをまぐれにするのか、狙って打てるようになるのかこの楽しさがWeb広告にはあります。

基本的には地道にやっていくしかないWeb広告ですが、仮説を持ちながら実施していると必ず結果が出るのがWeb広告です。思っていた通りの結果にならない事も多々あるかと思いますが、めげずに取り組んでいきましょう。

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営業なのに売らない?Peatix流コミュニケーション

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事です!

イベント・コミュニティ管理サービス「Peatix」を提供しているPeatix Japan株式会社の共同創業者でもあり取締役・CMOの藤田氏にお越し頂いた第一弾のインタビュー記事となります。

藤田氏には”マーケター”という言葉を使わずに、マーケティングの職種を定義していただきました!

Peatixの立ち上げから現在のお仕事

自身のキャリアついて教えてください。

Peatix Japan株式会社の共同創業者であり、現在は取締役・CMOとしてグローバルを含めたPeatix 全体のコミュニティマネジメント・マーケティングを統括、としてグローバルを含めたPeatix 全体のコミュニティマネジメント・マーケティングを統括、Peatix Asia(シンンガポール)、Peatix マレーシアのカントリーマネージャーも担当しています。キャリアの変遷としては、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)で法人営業を経験し、2社目にアマゾンジャパンにてマーケットプレイス事業の立ち上げを経験しました。

そして2009年にPeatixの前身となる、Orinoco株式会社を当時のアマゾンのメンバーで立ち上げ、4つ目のサービスとしてPeatixを2011年に立ち上げることになりました。イベントコミュニティサービスとしてPeatixをグローバル展開していく中で、現在マーケティング全般を見ている状態になります!

Peatixはどんなサービスですか?

Peatix自体は、イベント・コミュニティのプラットフォームです。いわゆるクリエイターやオーガナイザー(主催者)が共有体験を通じてコミュニティを形成・発展させることを支援することをミッションに掲げて運営をしています。

現在では、国内最大級のグループ・イベントコミュニティサービスとして、ユーザー数620万人、サービス提供国数27カ国まで成長しているサービスです。

そこで具体的に藤田さんがどんなお仕事を日々されているのですか?

マーケティングの領域ですと、Peatixのビジネスを伸ばしていくというミッションの中で、「Peatixというブランドをどうすれば広げていけるのか」を考えて仕事をしています。

その中で、外へ発信する時はイベントサービスを運営しているのではなく、「コミュニティサービス」を「支援している」気持ちは常に意識していますね。

また、新規事業として「Peatix Live」という配信事業があるのですが、そこをどんどん外に広げていく仕事もしています。

さらに、Peatixではシンガポール、マレーシアなどにも拠点があり、グローバルのメンバーと共に海外での事業展開も担当しております。

Peatix流コミュニケーション~営業とマーケティングに共通していることとは?~

営業が得意な方がいきなりマーケティング担当となった流れを教えてください。

営業って主に、サービスを広げていく(=伝えていく)役割があると思ってます。実はPeatixでは、営業という呼び名はしておらず2011年には、”エヴァンジェリスト”という職名、現在では、”コミュニティマネージャー”というポジション名となっています。サービスを広げていく、事業開発していく、という「伝えていく」仕事だと思っています。

一方で、マーケティングの本質的な役割を考えてみると、デジタルマーケティングなど様々なアプローチ方法を活用して、サービスを使ってもらう方を増やしていくことだと思います。実はこれも営業と同じく「伝えていく」という仕事だと考えています。

(世の中のイベントが)オンラインになった時に、かなり早い時期から自分たちでオンラインイベントを開始して、ほぼ毎日(1週間で7本!)やっていました(笑)

これも一種のコミュニケーションで、コミュニティやイベント主催者側がコロナ渦で不安になり始めた時に「こういう形でも自分たちの発信ができる」というのをPeatixから見せていくのは非常に大事なことだと考えて動いていました。なので、Peatixを広めていく中で気がついたらマーケターになっていました(笑)

そうなんですね!サービスが拡大するにつれてセールスの形が変わっていき、マーケターになられたんですね。

そうですね。弊社では、”マーケティング”というセクション名での職種はなく、”マーコム(マーケティングコミュニケーション)”というチーム名で呼んでいます。

PRやマーケティング担当、先程のイベント主催者側とコミュニケーションを取るようなコミュニティマネージャーが同じチームにいる感じです。

面白いですね!「マーコム」はリリース時から意識されていたのですか?

一番最初からすごく意識していたのは、営業ポジションを”営業”と言わないことです。

我々は売るのではなく、あくまで寄り添っていってPeatixの「ファンを増やしていく」イメージですね。

(打ち合わせでPeatixの「P」も言わずに2時間お話を伺い帰るメンバーもいます、、、(笑))

セールスもしているマーケターにとっては新しい必見な考え方ですね!

藤田氏にとってマーケティングとは?

最後にマーケターを「マーケティング」という言葉を使わずに定義してください!

”コミュニケーションの設計”をすることがマーケティングの仕事かなと思っています。これは、社内外に問わず、Peatixというサービスのブランドやフィソロフィーがどういうものかをしっかり伝えていくのがミッションだと思うので、そこの「コミュニケーションをどうするか」ということをデザインしていくというのがマーケティングの仕事だと私は捉えています。

コミュニケーションデザイナーですね!ちなみにコミュニケーションデザインに一番必要なスキルや考え方って何ですかね

必要なスキルとしては、関係している人に対して、「いかにフラットに考えられるか」っていうところが大事ですかね。一緒に作っていきましょう、一緒に良い体験を広げていきましょうのように、寄り添ってあげるイメージですかね。なので、スキルというよりかはフラットに見る視点や考え方が重要かもしれません。

貴重なお話、本日はありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

コミュニケーションデザイナー
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マーケティングとは仕組み作りではなく”仕掛け作り”である

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第四弾です。

今回は、面白法人カヤックのちいき資本主義事業部で事業部長を務める中島みきさんのインタビュー記事をご紹介いたします。

難易度の高いことをやりたい

ご自身のキャリアについて教えてください。

現在は鎌倉にある、ゲームや広告制作をメイン事業として展開している面白法人カヤックという会社で、ちいき資本主義事業部という地方創生や暮らし方にフォーカスした事業の事業部長を務めています。

もともとは12年ほどヤフー株式会社で広告事業に取り組んでおりまして、最後の1年はPayPay株式会社の立ち上げに携わり、実は「100億円あげちゃうキャンペーン」を2回ほど企画・運営をしていました。

現在、カヤックではどんなお仕事をされているのでしょうか?

私が面白法人カヤックで担当している領域が、移住スカウトサービス「SMOUT」というサービスです。

特に最近テレワークとかができるようになって、地方移住を考える人がすごく増えてきているのですが、こういった「地方に行きたい人」と「地方に来てほしい人」を繋ぐサービスの運営をしています。

また、カヤックではこのほかに「まちのコイン」という地域コミュニティ通貨の事業も行っています。簡単に言うと、地域に住む人や関わる人がそのコインを使えば使うほど仲良くなるというもので、1年程前から各地域へ導入が進んでいるのですが、今は鎌倉で使えるようになっています。新型コロナの影響で地域で過ごす時間が長くなってきているので、「まちのコイン」も多くの地域に導入して繋がりを作っていきたいなと思っているところです。

地方創生に携わろうと思った背景やきっかけはありますか?

ヤフーに長く在籍していたときに、様々な地域の方にお会いすることが多くありました。一つ一つの地域規模は小さいですが、そんな中でも色々な施策や取り組みをすることで、”一人ひとりの心に大きなインパクトを残すことができるなあ”と感じることがあったんです。自分が経験を重ねていく中で、「次にチャレンジすることは何だろう」と考えたときに、自分にとってもっと難易度の高いこととして、今まで関係を持った地域でのマーケティング活動をやっていきたいなと思いました。今では600以上の地域の方々とお仕事をさせて頂いています。

マーケットを育成していく

「SMOUT」についてもう少し教えてください。

「SMOUT」は「地方に行きたい人」と「地方に来てほしい人」を繋ぐ移住スカウトサービスです。このメディアにたくさんの地域の情報が掲載されているのですが、自分に合った情報に出会って、その中で合った人とたくさんお話をして頂く、そして多くの人が移住や2拠点居住を考え出すきっかけにつながればいいなと思っています。私自身も、熱海市に2拠点居住先を見つけて、今は温泉の出る家に住んでいますね。

そう言えば、事業部名の「ちいき」は平仮名ですね!

そうです。理由があって、「ちいき」という平仮名にすることで、地域を開くという意味を持たせています。関係人口という言葉もありますが、これまでの閉じられた地域ではなく、そこに住む人もそうでない人も「同じコミュニティだよね」という考え方を取り入れていきたいなという思いもあって、平仮名にしています!

深いですね。今、事業部長として具体的にどのような業務を行っていますか?

事業責任者の立場になるので全体の戦略を描くことと、一方では営業の一部やマーケティング、例えばどうやってユーザーを増やしていくのかといった施策の展開などを担当しています。なんでもやっているという感じですね。第3回のカイコクアカデミーに登壇されていた松原さんもおっしゃっていましたが、問い合わせメールの対応を私もやっています(笑)。

マーケティングの施策の中で、印象深いものはありますか?

「SMOUT」でいうと、1つでも多くの地域の情報がサービスに掲載されているか、というところが一番大事になってきます。移住したい人のニーズは本当に多様なので、そのニーズに応えるためには多くの情報が掲載されていなければなりません。そのためには地域の方々に(サービスに掲載する)情報を書いて頂かなくてはならないので、この1年間は彼らとのネットワーク作りにとても時間をかけて取り組みました。

単純にユーザーを獲得する、とは違うアプローチですね。

はい。(SMOUTは)まだまだマーケット育成というフェーズのため、まずは地域の方々とのネットワーク作りによって、地域を盛り上げていくことで、一般の都市部のユーザーが自発的に興味を持って入ってきてくれるだろうという仮説を立てて、”仕掛け”をつくっていました。

やっぱり、楽しそうにしている人やサービスのところに人は集まりますよね。

「仕組み」と「仕掛け」の違いとは?

中島さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか?

私は“仕掛け装置屋さん”だと思っています。

一投すると続いてどんどん倒れるような仕掛けがあると思うのですが、それがマーケティングなのかなと。何を一投すると人が動くのか、そこを仮説立てて検証するということも含めて、仕掛け装置屋さんなのかなと思いますね。

「仕組み」よりも「仕掛け」という言葉を使う理由はありますか?

「仕組み」は完成されているもの、というイメージがあります。それを実行する中で、うまく機能しないとき、私が「もう1回作り直そうよ」とメンバーに言うと、みんなすごい嫌な顔するんですよ(笑)。マーケティングはやってみてうまくいかなかったら、すぐに次のことを実行するというのが大事だと思っていて、「仕組み」という言葉で連想する「組んだもの変更すること」というよりは、あえてマネジメントの観点も踏まえて「仕掛ける」という言い方をすることを意識していますね。

貴重なお話、本日はありがとうございました!

地方・地域に興味のある方はぜひ「SMOUT」にもご登録ください!

マーケターという職種を再定義すると…

仕掛け装置屋さん
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アプリマーケティングをグロースさせる方法

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第20弾です。

今回は、株式会社DearOneで代表取締役を務められる河野さんのインタビュー記事です。アプリマーケティングについて詳しくお話を伺いました!

100社以上のアプリを支えるDearOneの強み

ご自身のキャリアを教えてください。

学生を終えたあとは、人材系のベンチャー企業に入社し、そこで営業・事業戦略・事業開発・経営戦略を担当していまして、最終的に東証一部上場まで行くことができました。そこで「会社を育てることの楽しさ」を学び、株式会社ロケーションバリューを共同創業し、10年目を迎える今年の4月に株式会社DearOneへ社名変更を行いました。

株式会社DearOneとはどんな会社でしょうか。

弊社は、株主がNTTドコモ、博報堂の子会社です。今まで、100社以上のアプリをプロデュース、開発したり、実は今現在も100社以上のアプリを「運用まで」担当しています。

携わってわかったことなんですが、アプリは「会員全員」が利用するものではないんですよね。やはり「ロイヤルカスタマー」が使うツールでして、上位20%~40%の方々が使っておられます。つまり、ダブルファネルの中でも既存顧客のロイヤルカスタマー化を進めるボトムファネルがアプリの真骨頂だということがわかってきました。

ではそれをどう使うかというと、まさにデータドリブンマーケティングの「ためる」「整える」「分析する」「つかう」のこの4ステップでデータを取り扱うことにより 、アプリマーケティングの価値が最大化するという風に思っております。それに付帯する業務として、データ整形、イベント設計をするなどいろいろな業務が発生するのですが、そこもわれわれにお任せいただけるというのが、株式会社DearOneの強みになっております。

様々な機能を提供・活用してアプリでアハ・モーメントを生み出す

河野さんの日々の具体的なお仕事の内容について、教えていただけますか?

会社の経営全般をしております。会社としては今、カイコクアカデミーにもご出演されていたAmplitude, Inc.さまの日本総合代理店として、アプリを提供しながらデータ分析を通じ、ロイヤルカスタマーのデータを取り、いかにロイヤリティの高いユーザー層を増やしていくかを支援するということをしています。

たくさんのアプリがあってとても感動しています。基本的に、アプリを請け負いされて開発されているサービスがあると思うのですが、そこの紹介について簡単にご説明いただけますか?

はい。ModuleAppsという名前のサービスでして、名前の通り機能がそれぞれモジュールになっております。

「プッシュ通知」「クーポン」など事業会社が搭載したくなる機能が先に準備されています。お客様のほうで、どの機能を搭載するのかを選んでいただくと、ベースのアプリが完成する状態になる、ということです。 「早い」「うまい」「安い」という感じでアプリがつくれてしまうんですね。

われわれの場合、さらにカスタマイズができることや、拡張モジュールが既に用意されてるので、例えば業界に特化した機能などの搭載が可能ということで、お選びいただくくケースが多いですね。

「アプリを簡単に作れますよ」というような他社様のサービスと比べると、どのようなポイントがUSPなど違いがでてくるのでしょうか。

われわれは、業界唯一無二の特徴をもっていまして、「SaaS型で提供しながら、さらに カスタマイズができる」というミラクルを実現しています。その手法は、企業努力ということにさせていただきたいんですけども(笑)

パッケージの要素もありつつ、カスタマイズができるというサービスはなかなかないので、選んでいただくことが多いですね!

では、ModuleAppsにないようなことでも、「こういったものは追加でできますか?」とお願いすると、そこも含めて開発していただけるんでしょうか?

素晴らしい質問ありがとうございます!まさにそれでございます。

実はいま、120アプリほど運用していますが、 それぞれに特徴的なアプリオンリーの機能が搭載されていたりします。

前回のAmplitude, Inc.さんや他のツールも含めて、つくったあと、ユーザー様が集まったあとの運用といいますか、マーケティングの領域までもサポートをそのまましていくというところも強みでしょうか?

まさに実際に運用して、ユーザーの使い方を見て初めて「あ!この機能が必要だった」「例えばここはレイアウトを変えたほうがいい」などが発生します。それに柔軟に対応できるというところがわたしたちのサービスの魅力の一つです。

冒頭で100社以上つくってきたというお話がありましたが、そのなかでも面白かった事例や、ModuleAppsをつかったことによって改善した事例があれば教えてください。

「これはアプリの面白さだな」とすごく感じた事例が、ポテトチップスで有名なカルビー様ですね。

従来カルビー様の商品を売っているのは小売店様ですので、実は消費者様との接点がいままであまりなかったんですよね。

それが今回 「カルビーアプリ」という、「ポテトチップスを食べたあとの空き袋を折りたたんで、アプリで撮影するとポイントバックされる」というアプリをリリースされました。

それがすごく魅力的だなと思ったのが、メーカー様と消費者様が直接つながることです。

アプリで会員登録していただければばCRM にもなりますし、今回面白かったのが「空き袋を折りたたまないといけない」のでちゃんと食べないとポイントにならないんです。お店で別に撮影というのも発生しないので、素晴らしい取り組みになったなと思っています。

FTUXという言葉は少し前に使われていましたが、最近また使われるケースが増えてきていると思います。正直国内では浸透しているケースがあまりないですが、そのなかでFTUXとして国内で盛り上げた事例、面白かった事例などあれば教えてください。

FTUXは「First Time User Experiences」ということで、そのまま訳すと「最初の体験」になるんですが、ほぼイコールで「アハ・モーメント」に置き換えられるなと思っています。

やはり「このサービス、”面白い”、”楽しい”、”イケてる”」みたいなところを感じる瞬間ですね、これを用意することでFTUXと同様のことが満たされると思っています。アプリの世界でいうとやはり、UI/UXでそれが実現できることが多いですね。

例えば、ドトールコーヒー様でいうと、アプリのトップ画面にバーコードが表示されていて、それがそのまま店頭で決済できるんです。それって自然なんですけど「アハ体験」なんですよね。「あ、便利じゃん!一瞬で会計が終わるなら、このアプリを使い続けよう」ということでFTUXになっているわけです。

先程のカルビー様も同じで、家にいてスマホで空き袋の写真を撮ってポイントが付与されましたという瞬間はやはり「アハ・モーメント」で、「あ、スマホのカメラで撮るとポイントになるんだ!すごいな!」と。技術的にも感動がありますし、インセンティブ(ポイントが得られる点)の要素がFTUXになり、2回目が生まれるということになるんです。

Webサイトのみでサービス展開をしているときに、アプリ開発に踏み切るラインはあるのでしょうか?

具体的な数字でラインとなるとやはりのサービスごとに違うので、一概には申し上げられないのですが、踏み切った方がいい理由は必ず存在します。

UXです。いまの時代、やはりみなさんも体験されていると思いますが、Webのみですとスマホからアクセスした時にアクセスが遅い、データでいうと2秒以上はユーザーは待ってくれないなど、UX観点でのネガティブ要素が発生してしまいます。

それをネイティブアプリとして作ることで、動作のサクサク感、ヌルヌル感が提供でき、圧倒的にそのサービスへの帰属意識もだいぶ変わりますので、そこはぜひ検討した方がいいと思います。

実際にいつどこから手をつければ良いかなど、弊社へご相談いただければ回答させて頂きます(笑)。

アプリを作ったあとに関して、面白かった事例などあれば教えてください。

JALカード様という日本航空様のクレジットカード運営会社があるのですが、最初はやはり「クレジットカードの明細を見る」というような、Webでもよくある機能を搭載されていました。ただ明細や残高チェックだけに使われるので、月に数回の起動になってしまうんですね。

これを「もうちょっとユーザーとコミュニケーションしたいので、起動回数を増やすためはどうしたらいいか」ということで、あとから搭載した機能になるんですが「マイルがもらえる」というミニゲームを搭載したところ、DAUが爆発的に上昇しましたね(笑)

他にもクレジットカードアプリなのに、ユーザーが頻繁に細かいマイルを貯めてくれて、当然残高チェックもいままで通りにしてくれるということで、起動回数が大幅にアップしたケースもあります。

先ほどのカルビー様の事例も含めて、インセンティブをうまく使うことによって、ユーザーのエンゲージメントを上げていくということでしょうか。

おっしゃる通りですね。

このアプリケーション、貴社のツールを導入するならどんな企業様が一番マッチするでしょうか?

一番得意なのがOMOや、O2O領域と言われるような、いわゆるデジタルとリアルをつなぐところですね。なので小売店、飲食店がお客様では多いのですが、最近は先ほど申し上げたメーカーや、クレジットカードなどの金融系や、自治体など…、「県民、都民とコミュニケーションをとりたい」というような。要するに「C向けにコミュニケーションをとりたいよ」というような方であれば、必ずアプリはマッチするのでぜひご相談いただければと思っています。

例えば、1万人のユーザと向き合うサービス、要はスモールサイズな場合でもこのアプリを導入する必要性はありますか?

必要のない場合も実はあり、ユーザー数が少なすぎる場合がそれに該当します。

ただ購買頻度や単価などが関わってきますので、一概に人数では決められないです。

ですので、そこは具体的にどんなサービスなのかを見てご相談させていただくということが多いですね。

わたしたちは、(アプリをつくる)必要がないと判断した場合「必要ないです」と申し上げます!そこはご安心ください(笑)

困ったときに助ける存在こそがマーケター

最後に、河野さんのお仕事をマーケターという言葉を使わずに再定義すると、どのような言葉になりますか?

わたしは「あなたのヒーロー」という言葉で定義いたしました。

例えばですが、正義の味方ウルトラマンや仮面ライダーと昔からあるヒーローがいると思うのですが、市民がピンチを迎えたときに「助けてー!ウルトラマン!」と叫ぶシーンがありますよね。あれは、ウルトラマンを知っているから、叫んでるんですよ。知らなかったら呼べないですよね(笑)

知らない場合ただの「助けて」になってしまい、その声が届かない可能性があります。そういった場合に「ウルトラマンという正義のヒーローがいるんだ」とみなさんに伝えるのがマーケターですよね。たくさんの人に知っていただくことによって、ヒーローを呼べると。

ですので「あなたのヒーロー」というネーミングにさせていただきました。

困ったときに、「こういうものがあったらいいのにな」の部分の”こういうもの”を具体的に伝えていくということですよね。

そうです!いまピンチとヒーローで表現しましたが、これが何を言ってるかと言いますと、BtoBのビジネスであれば企業が持っているたくさんの課題が「ピンチ」、マーケティングツールやサービスが「ヒーロー」です。

「そんな課題をわれわれが解決しますよ」という「ヒーロー」であるべきだというふうに思っています。

今回はアプリマーケティングから様々なアプリの成功事例のご紹介までお話を伺うことができました!貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

あなたのヒーロー

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グロースハックマーケティングに必要なユーザー行動分析

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第19弾です。

今回は、Amplitude,Inc.でカントリーマネージャーを務められる米田さんのインタビュー記事です。グロースハックマーケティングについてお話を伺いました!

GAFAMでの導入実績を持つAmplitude

ご自身のキャリアを教えてください。

最初は、実はエンジニアでとしてメーカーで働いたのちに、外資に移りました。そこからしばらく外資で働いているのですが、最初実はテレビ関係、テレビの技術を提供する場、EPG(電子番組表)など…そういったところを携わらせていただきました。そこからテレビ業界のビジネスが急激に変わったのでマーケティングに移ってきたといいますか、2019年からマーケティングオートメーションの会社、今在籍しているAmplitude, Inc.のグロースハック関係のデータを扱っているソリューションカンパニーに入っております。

Amplitude, Inc.とはどんな会社でしょうか。

Amplitude, Inc.なんですが、面白い会社でしてDX(デジタルトランスフォーメーション)で、ビッグデータで集めた内容をオートメーション化して統計的分析をするというような会社です。


既に実績もございまして、4万サービスで使っています。GAFAM(ガーファム)でも使われているアメリカの会社になります。

日本というより、今の時点ですと海外の方が導入されている方が多いイメージでしょうか。

そうですね。本社がサンフランシスコ(アメリカ)にありますので、海外の方で先に入っていて、マーケティングという観点、一般的にいうデジタルマーケティングでいいますと、どうしてもアメリカが3~4年先に進んでいるというところがあります。ですので、そういった観点からすると、アメリカの方がスキルが多い状態になります。

日本の場合、同じ領域でいうとやはり「Google Analytics」が一番導入されがちで、ユーザー行動分析まできちんとできている企業様がまだ少ないと思っています。GAを導入することに対してAmplitudeを導入するメリットや違いがあれば教えてください。

ありがとうございます。

このご質問をたくさんいただくんですが、実はグローバル(海外)におきまして、三つのAnalyticsを使っていることが多いです。

一つ目がいまご質問いただきました、Google Analytics…いわゆるWeb解析です。

二つ目が、TableauさんやDomoさんみたいなかたちで、ビジネスインテリジェンス…BI。

そして三つ目。われわれのところはプロダクト解析と言われているのですが、BIとGAとAmplitudeがどう違うのかと言いますと、BIもGAもアクセス解析も、「昨日のデイリーアクティブユーザーどうだったのかな?」「昨日の売上はどうだったのかな?」「先月のページビュー はどうだったかな?」と過去の状況を見るんですが、Amplitudeは実は過去のユーザーの行動を見ながら、「購買に至った購買変容をトラッキング」しているので、そこから行動分析および統計学を使いながら「ユーザーが何を以て購入したのかな」といったような先行指標を求めるのが、Amplitudeでございます。

事前にページを拝見させていただいたのですが、 Amplitudeの場合ですとユーザー軸で分析ができるのでこういった解析ができると思うんですが、具体的にユーザー行動分析をするために、どんな指標を取得すべきかなどありますか。

実は”そこ”からAmplitudeは統計的に求めるんです。

少し事例を入れさせていただきますと、Instagramが今とても流行ってると思います。ご存じの通り、写真を撮って写真を共有するというかたちなんですが、Instagramはもともとは写真を共有するのが軸としたサービスでなかったんです。

実は途中で写真を軸にしたというかたちなんですよね。これには一つきっかけがございまして…「行動分析」なんです。

もともとチェックインのようなかたちでInstagramは位置情報を共有していたんです。

それだと、なかなかユーザーが定着していなかったので、定着してるユーザーの行動を見てみたら、「位置情報の共有」よりも「写真を共有」している人たちが多かったということが分かったんです。

それで、写真を共有するところを尖らせたところ、急激に普及したと。

これが実は、Amplitudeのコンセプトと一緒でして。 「じゃあ、ユーザー行動分析するために取得する時に必要なデータはなんなのか」ということから、あらゆるタッチポイントをとりあえずAmplitudeに投げていただく、お気に入り登録であったりとか、番組への会員登録であったりなど。そうするとそこから、何かしらのユーザーの行動との相関関係を求めて「こうじゃないの」 という試算を自動的に求めてくるので、それを指標にしているかたちになります。

とても分かりやすい事例、ありがとうございます!行動分析をするとなると、ある程度サイトにボリュームがあるような企業様やサービスでないと、いい結果が推測できないのではと思うのですが、だいたいどのくらいのUUが月間もしくは日間や週間あれば、その価値のある行動分析ができるというような感覚を持てば良いのでしょうか。

ありがとうございます。これもよく聞かれるんですが、実はですね…デイリーアクティブユーザー50名くらいからで大丈夫です。

精度の違いは確かにn数によって、多ければ多いほど確実、確率は上がります。ただ50名くらいからで大丈夫でして、これ何でかと言いますと、アメリカで有名なYコンビネータというスタートアップに投資をしている会社がございまして、Yコンビネータの中でオススメしているAnalytics、「まずAnalyticsを入れなさい」と言っているんです。PMFするために。先ほどのInstagramの例ではないですけど。その時に、AnalyticsをとにかくDAUが少ない段階から入れなさいと。

ちなみに余談になるのですが、Yコンビネータのスタートアップの塾のなかで「Amplitudeがオススメですよ」と言っていただいているんですよね(笑)なので、わたしたちのものが結構スタートアップでも使われているんです。

日本の企業様で、今に限らずAmplitudeを導入した事例はありますか?

はい。まだ公に公表してないのでお話できないのですが、大手キャリアや大手ゲームメーカーで使っていただいて、あとはECさんでも使っていただいているので、「行動分析のデータを集めたので、そろそろ違うこともやろうかな」と考えている企業様も日本でも増えてきました!

どちらかというと、日本でいうMA(マーケティングオートメーション)のような立ち位置でしょうか。

はい。われわれもMAの一つになるので、それでマーケティングなんですけれども。

少しお話させていただくと、日本はやはりユーザー獲得でフォーカスしていましたので、

ユーザー獲得は最初は良いのですが、ある程度サービスが普及してしまうと獲得は難しくなってしまいます。それで質の高いユーザーを獲ってくるといったときに、CPIやCPAが上がってしまいROASが合わないと。

ではどうするかというと、LTVをフォーカスしたときには一般的なマーケティング理論における、獲得したユーザーをエンゲージメントさせた方がよっぽど効率がいいわけですよね。そのときまだヒットするマーケティングオートメーションがない!という状況になって、「あぁ、これがプロダクト 解析か、プロダクトAnalyticsか」という状況になってきてるみたいな風潮になります。

「タクソノミー」とは

データ分析をされ、示唆出しをされる際に大切なことはありますか?

やはり最初は、いくらアルゴリズムがあったり、AI 使ったり、われわれもAIを使ってユーザーの予兆をするのですが、一番重要なのは「データをどういう風に、トラッキングするのか」。

いままでは簡単に、タグを埋め込んでページビューだけを見て、分析の粒度などをあまり気にせずにたくさん入れとけばよかったのですが、行動分析をするうえにあたって、より深い 分析をするためにはデータのどういうトラッキングをするのか、「イベント設計」がとても重要になります。

これには新しい言葉がありまして「タクソノミー」というのですが、例えば「購買」といった「アクション」があるとします。Webのときの購買は「購買ページに遷移」、アプリのときは「購買ボタンを押した」、オフラインの場合もデジタルでデータをとってくることができますが、それはレシートを出しておくんですね。POSシステムで。

デジタルデータ的にはそのまま渡してしまうとそれぞれ違うアクションになってしまいます。

これを概念的にすべて「これは購買だよ」とアクションで考えて、そこに実際のイベントを紐づけする概念なんですね。

「タクソノミー」は国内ではあまり聞き慣れないですね

はい。結局一般的なところで、クロスチャンネル、マルチチャンネルなどいろんな話がありますが、ウェブやアプリでの体験…「これがいいかな」と思って店舗に行ってものを買うというかたちで、そういう風に複合的にマーケティングを行っていかなければならないという状況になっていると思うんです。

そうするとどのキャンペーンが一番効果があったのかをみるのは、とても難しいんですよ。テレビのCMで効果があったのか、アプリのポップアップが効果があったのか、店舗へ出向いてレジで渡されたチラシが効果があったのか…これって計測が難しくなってくるんです。

単に「デジタル広告を出しました、それがクリックされました、それでやってみました」だけですと、そこが単発でしか見れないので、本当にそれが正しいのかどうか分からないんです。そういう面を見るうえで、タクソノミーのような概念が必要になってきているんです。

いわゆる「カスタマージャーニー」から、より細分化された本当に何が効果的なのかを見つけ出すということでしょうか。

そうです!

そうなってきますと、チャネルで見るのではなく、その上位概念に見なくてはいけないので、タッチポイントをトラッキングではダメなんですよね。

「アクション」で行わないといけないんです。

もう少し話しますと、AIも学習要素、パラメーターを入れておかなければならないんです。いわゆる説明変数です。説明変数がなければ、そこに対する目的変数に対して目的のことができないんです。

「購買」という「アクション」が細分化されていたとしたら、どの「購買」がAIに問わせて購買に至ったのかが分からないんですよね。なのでいまのAIはモデリングするときに、ちゃんとタクソノミーという概念をもって入れておかなければならないのに、それができていないので、日本のAIの精度はほかの国と比べるとものすごく悪いんです。

AIの設計にマーケティングの要素をしっかり入れておかないと、使えるAIにならないということですね。

そうです。AIであれば、学習する要素をきちんと吟味して入れておかないと、AI自体は違いがありません。アルゴリズムはあまり変わらないので、どのようにマーケターが学習させる要素を入れるのかでだいぶ変わってきますね。そこが日本はまだまだかなぁと感じます。

同じユーザーさんがオフラインとオンラインで同じものを購買した場合、紐づけがウェブのIDから持ってくると思うのですが、それもAmplitudeの中で実現できるようになっているのでしょうか。

アノニマスであったりIDが入ったときに、バックワードで「この人は共通の人間だ」などをちゃんと見ています。

ただやはり一番重要なところがなにかと言いますと、やはり「個人IDを作っちゃう」、オンラインで作るときも IDで、オンラインで購入するときも IDで、オフラインでもカードなどを見せて「わたしはこういうIDですよ」というかたちでデジタルデータを紐付けるようなことはマーケターとしては考えなくてはいけない状況では変わりはないです。

導入企業様に対して、ユーザー行動分析の必要性を説くマーケティング施策などはありますか?

マーケティングのときで例えば、訴求する、なにかしらプロモーションするうえにあたって重要なのはターゲティングだと思います。

ちゃんとセグメントを切って、どのタイミングで渡すのがコンバージョンが最も多いのかを見るかと思うのですが、そこで一番難しいのはターゲティングですね。

デモグラでターゲティングしてしまうと、極端な例ですが、アイスクリームをプロモーションしようとしたときに、アイスクリームは別に「女性で、20代だから」アイスを食べるわけでもなく、50代のおじさんも食べるわけですね(笑)そのときに、どうやってターゲティングするの?というお話でして(笑)それは「甘いものが好き」という行動が獲れておけばいいんですよね。ウェブサイトで甘いものをいっぱいお気に入り登録している、甘いものの写真を見ている、そういうかたちが重要ですので、 行動でターゲティングすると一般的に20%コンバージョン率が上がるんです。

ターゲティング精度が上がるということですね。仮説ではなく、行動からきちんターゲティングできるからということですよね。

はい、そうです!秘密はなにもないです!

デモグラみたいにふわっとしたものをターゲティングしてもふわっとしたものなので、それを行動でそのまま1stパーティデータでガツン!とやりましょうというだけで、コンバージョンがぐっと上がるような仕組みです。

未来思考を持って検証し続けることが重要

最後に、米田さんのお仕事をマーケターという言葉を使わずに再定義すると、どのような言葉になりますか?

やはりいまは、デジタルの時代ですのですので、こういう風に定義させていただきます。

「データから過去を語るだけではなく、未来を描ける人」

いまのところ、マーケターが見ているのは「CTRがどう”だった”」「ROASがどう”だった”」「昨日の売上がどう”だった”」「ページビューがどう”だった”」…これは過去なんですね。そうではなくて「未来につなげるために、どんな先行指標があるのか」を傾向と対策を見ながら、その先行指標を高めることによって売上をあげていくといいますか、未来思考でやらなければならない、そこがポイントだと思います。

マーケターのみなさまに伝えるならば、要は仮説をきちんと立てられるのかということですよね。

はい。過去のデータから統計的に、これも全部GAFAM(ガーファム)などをアメリカの会社ではしているので、これをいち早く導入したところがポイントなのかなって思っています。

今回はユーザーの行動分析の深いところまでお話を伺うことができました!貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

データから過去を語るだけではなく、未来を描ける人

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カスタマーサクセスから学ぶマーケティングの極意

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第18弾です。

今回は、Mtame株式会社でクリエイティブグループ マネージャーを務められる中﨑さんのインタビュー記事です。カスタマーサクセスについて伺いました!

様々な経験を経てクリエイティブグループの統括へ

ご自身のキャリアを教えてください。

2013年にMtame株式会社に入社しています。新規営業開拓に取り組んでいまして、そこから2年程してカスタマーサクセスの部署立ち上げをしました。

Webディレクターとしてお客様のサイトの制作をして、そのあとはコンサルタントとしてお客様の運用周り、 広告やWebサイトのSEO改善などを約2、3年ほど取り組んでいました。 

今年からは、これまでの運用経験などのいろいろな経験を経て、Webサイトの制作全般を見るようなクリエイティブグループの責任者に従事しています。あとは、自社で開発している「BlueMonkey(ブルーモンキー)」というCMSのプロダクトオーナーも務めております。

ですので、現場でゴリゴリいろいろ経験してきたという経歴になっています。

Mtame株式会社とはどんな会社でしょうか。

弊社は、スターティア株式会社の子会社です。

もともとはスターティア株式会社のIT事業部として機能していたのが、スターティアラボ株式会社として2009年に独立、分社化。そのスターティアラボの中から、さらに BtoB事業に特化したようなかたちで、2018年にMtame株式会社が分社化しました。

比較的社歴は2018年からと若いのですが、事業自体は10年以上の会社になります。

Mtame株式会社自体は、先ほどお伝えの通りBtoB事業の会社に対して、Web制作やMAツールの提供、そこに付随する支援をさせていただいております。

カスタマーサクセスを最大活用

中﨑さんの日々の具体的なお仕事の内容について、教えていただけますか?

今は、Web制作のクリエイティブの統括をしています。 ディレクター、ライター、コーダー、デザイナーとクリエイティブ領域の担当が紐づいているかたちになっています。

ディレクターを経てコンサルタントとして幅広いデジタルマーケティングの改善を経験したことから、運用目線でのWeb制作力の強化を期待されて今のポジションにつきました。

「BlueMonkey(ブルーモンキー)」について、簡単にご説明お願いいたします。

「BlueMonkey(ブルーモンキー)」は「誰でも簡単に更新できる」をコンセプトにしています。「サルでもできる」みたいな(笑)お客様をサルって言うのかよって言われることがあるのですが(笑)

このサービスができたのは2012年なので、当時はまだスマホの普及もしておらず、Web制作自体どうなの?みたいなタイミングで、がっつり触れる人でないと更新できないみたいなところがありました。

でもその点に着目して、もともとスターティアラボの方が中小企業をメインのターゲットにしてたところもあり、「シナジーを出すためには?」と考えると「簡単に更新ができたほうがいいよね」というところに至って、「BlueMonkey(ブルーモンキー)」は生まれました。

その流れを受けて、中小企業の主にBtoBという点で考えると更新のしやすさ、ページの増やしやすさに対してまだまだWebで活用できてないところが多くあったため、「その活用支援も広げて行こう」っていう形で事業を拡大してきました。

現在では中小企業の特に製造業メインで1,600社以上が、「BlueMonkey(ブルーモンキー)」を導入していただいてるかたちになっております。

WordPressと比較したときに、「BlueMonkey(ブルーモンキー)」にはどういうメリットがあるのか教えてください。

機能面ですと、WordPressはプラグインが非常に多くあり、取り扱える人からすると超メリットなのですが、Webに詳しくない人や専属担当ではない人からすると、「もうわけわかんない…」という感じになってしまうので、そういった企業にフィットするのかなと思っています。

あと実際に、中小企業の会社様はWeb制作をするときに「どのツールを使って作るか」をあまり気にされないんですよね。「とりあえず自分たちで更新できればいい」「なんかとりあえずちゃんとできればいいよ」や、「SEOをあげていきたい」などに注目しているので、ツール自体よりも、「何を表現して、何を目的にしたいのか」がすごく大事なのかなと思っています。

そう考えた時に、やはり「簡単で、プラグインとかもなく全部うちでサポートできるよ」という体制がお客様に刺さっているのだと思っています。

貴社の場合ですと、「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」があるのでつくった後のことも、あらゆる面でサポートできるのが他にない強みなのかなと感じているのですが、「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」とはどういう思想で生まれて、実際どういったところまで提供できるのかを簡単に教えてください。

実際に「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」っていうくくりで、うまくワークし出したのが、CM を打ち出した時ぐらいでして。今までもツールはあったんですけど、点と点が、今ようやく線になってきたんですよね。

例えば「BlueMonkey(ブルーモンキー)」を導入いただいている企業に、「ActiBookでホワイトペーパー化するとログがとれますよ」「リード情報が増えてきたのでBowNowでナーチャリング・メール配信しましょう」のようにカスタマーサクセスのメンバーがデジタルマーケティングの提案にうまく自社ツールをからめて提案するようになった。

「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」の管理画面でもシングルサインオンで管理できるなど、ちょっとずつ線になりつつあるのかなという状況です。

「BlueMonkey(ブルーモンキー)」をご担当されてるというところで、CMSを使うことはいわゆるスタートアップやあまり予算を割けない、自社内につくれるメンバーがいない企業様が多いと思うんですが、そういう場合どういうことに気を付けながらつくったり、使った方がいいのか教えてください。

これもカスタマーサクセスやコンサルの立ち位置が肝になってくるのですが、 なぜやらないかというと「やる目的がよくわからない」という会社がほとんどだと思います。

特にBtoBの中小企業ですと、そもそも会社がWebに興味がなく、担当一人だけが奮闘している状況で、そんな中で分からないことを調べてやることは、少しハードルが高すぎるかなと思っているので、カスタマーサクセスとして「ただツールの支援をする」っていう考え方ではなく、「今御社の市場での立ち位置がこうで、競合社がこうで、ニーズがこういう風にあります」と伝えてあげることが重要だと思っています。。

そこに対して「必要なWebのコンテンツってこうですよね 」というところををまずは上のレイヤーから落としていって「それが簡単にできるのがBlueMonkey(ブルーモンキー)なんですよ」というところから、操作案内をして徐々に広げていきます。

それでもなかなか工数的にできない、且つやりたいとなると「では、ここまで行けば、これぐらいの売上が見込めるので、これくらいの予算がかかります」と、弊社で制作を請け負ったり、広告・コンサルの話になっていったりします。もしくは「BowNow(バウナウ)」の方に展開していくというようなかたちになりますので、カスタマーサクセスが肝になっています。

カスタマーサクセスの重要性が大きいと思っています。例えば声を真摯に受け止めて、それを営業に伝えてグロース、クロスセルしていくことを集中して取り組んでいってるのかなと。そういった取り組みなどありましたら、教えてください。

わたしは2015年にカスタマーサクセス立ち上げ時に入ったのですが、どの会社も初期はカスタマーサクセスを「ていのいい何でも屋さん」に社内でされることが多いです。。

その考えを打破するために、弊社の場合は「カスタマーサクセスをやる!」というトップからのお達しだったので非常に取り組みやすかったというのもあるのですが、結局売上を立てないとなかなか「カスタマーサクセスって大事だよね」と社内でなっていかないというのがあったので、相反するかもしれませんが立ち上げ初年度はめちゃくちゃ売上を追いました。

Webの特性上、「もっとコンテンツを作りたい」、「もっと広告にかけるとコンバージョンが増えるかもという風になるはず」、という理論で利用してもらえば利用してもらうほど売上が立つことが多いです。売上ばかりだと「営業となにが違うんだ」となるので、基本はお客様と並走しながら進めていくことが大前提なのですが、初期は売上をすごく追っていました。

初年度は、全体の売上の3~4億円のWeb受託があるなかの3千万円ほどがカスタマーサクセス系で占めてましたね。今まではそれが皆無に等しかった状態が、純増したというところで社内の目線が変わって「カスタマーサクセスは大事だよね」となったので、相反しているかもしれませんが、売上を立ててカスタマーサクセスの立ち位置を確立するというのが成功するにあたって大事なのかなと思っています。

連携の部分も大事だと思っていまして、マーケティング部署へのサポートもカスタマーサクセスが受けた内容を提供してクロスセルされることもあると思うんですが、それも含めてKGIを売上に上げている中で一緒に取り組んでいた、というイメージでしょうか。

そんなかんじですね。そもそも発言権、進言権を得ないと開発も動かせなかったので、そこで売上を上げていったんですよね。

1年間ずっとやっていたので、「これ足りないよね」「あれ足りないよね」ということがどんどん出てきます。そこで初めて3千万円の売上を上げて、次は6千万円にするために今期開発予算の2千万円をくださいという話にようやくなっていく、という感じでした。

お客様のためになる支援をする

最後に、中﨑さんのお仕事をマーケターという言葉を使わずに再定義すると、どのような言葉になりますか?

はい。これは「中立者」という言葉がいいかなと思ってます。

弊社みたいなツールを持っている支援会社ならではなのかもしれないんですが、 わたしも含めてやはり気付かないうちにどんどんポジショントークになっていっちゃうんですよね。

お客様にとって本当にベストな提案ではなくて、うちの中にはめ込んだときにベストな提案になってしまうんです。極端な例を挙げると、「展示会に出すよりWebに広告つっ込んだ方がいいですよ」みたいな0→100の施策に走っちゃっうとか…。

お客様からすると「専門の会社がそういう風に言ってるので、それがいいのかな…」みたいな感じになってしまうと、お客様の限界をわたしたちが決めてしまうことになるので、それだとダメだなぁと思っています。

そうではなく「展示会にもこういう良さがあって、展示会の方には予算配分はこう、Webの方には予算配分こう」というところを本当に中立的に常に提案できるっていうところがマーケターとして優れているのかなと考えています。

今回はカスタマーサクセス領域を重点的に教えていただきました!貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

中立者
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成功するSNSマーケの王道戦略を問う

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第17弾です。

今回は、株式会社ホットリンクでプランニング部部長を務められる増岡さんのインタビュー記事です。SNSマーケティングにおけるKGIやKPI設計まで今回はお話を伺いました!

クチコミ@係長とは?

株式会社ホットリンクとはどんな会社でしょうか。

SNSマーケティング支援の会社です。わたしはその中で諸々SNS支援をさせていただいているのですが、プランニング部という部署で今はクライアント様のプロモーション周りの企画や、制作ディレクション周りをメインに取り組ませていただいているような形になっています。

ご自身のキャリアを教えてください。

キャリアですと、前職は全然違うことしていて、3年程商社で働いていました。そしてホットリンクに転職しました。

入社当初ホットリンクは分析事業をメインとしており、SNS調査や、弊社が提供している「クチコミ@係長」というSNS分析ツールの営業をしていました。その後いくつかの事業立ち上げに携わらせてもらい、今に至るというキャリアになっています。

増岡さんの日々の具体的なお仕事の内容について、教えていただけますか?

仕事内容は大きく三つあります。

一つは、プランナーとしての仕事。SNSプロモーションの企画提案をしています。

もう一つはコンサルタントとしてです。SNS活用戦略から入らせていただき、お客様へのアドバイスをさせていただいています。

そして三つ目がプランニング部の事業推進・マネジメントです。

「クチコミ@係長」というプロダクト、サービスについて簡単に教えていただけますか?

2008年からサービスを提供しているのですが、ソーシャルリスニングツールというカテゴリの1つになります。

例えば「ハロウィン」の口コミを対象とすると、SNSのなかで「ハロウィン」がどの程度口コミされていて、どの程度好意的・ポジティブ・ネガティブ、というところまでわかったり、どういう内容があるのか、というところの分析まで瞬時に抽出してくれるようなツールになります。

ホットリンク流 SNSの王道戦略

SNSマーケの王道の戦略はどういうものがありますか?

「一般ユーザーの方をSNS上でいかに動かしていくか」が王道のSNSマーケが目指すところかなと思っています。

SNSでよく聞く「これ王道だよね」というものは、「インフルエンサーマーケティング」や「フォロワーをどれだけ増やす」、「エンゲージメントをどれだけあげるか」「バズらせる」など、手法論によったものが多いと思っています。

マーケティングゴールから考えて手法に落としていく考え方が、当たり前ですが重要だと思います。

あるあるだと思うのですが、SNSを使ったブランディングをする時の成果指標は何が良いのかを教えてください。

そうですね。おっしゃる通りで、SNSだとブランディング目的にしてるケースがかなり多いのかなと思っています。とは言え、多くの企業が最終的なKGIにしているところは「売上」だと思います。

ブランディングがあって、そこから売上につながると思っていて、ホットリンクはその売上を真面目に見ますという提案の仕方をさせていただいています。

なので、その途中としてブランディングというものがあるイメージです。

指標で明確に言ってしまうと最上段に売上があって、その下にホットリンクは指名検索で変動するものを1個の指標として置かせてもらっています。そのもう1個下に、SNS上の色々な成果というところがあると思っています。


あともう少しお話しますと、他にもSNSの中で色々な指標があるのですが、ホットリンクが一番重要視している指標というのが「UGC」です。ユーザーからの口コミ、ブランドに対する好意的な口コミの数を指標にするケースが非常に多いですね。

お客様から「結局売上にどう影響するの?」と質問いただくケースがあります。実際にSNSをやる場合、SNSではなく売上を見るというときに、どういう見方をするのか教えてください。

そうですね、相関分析的なことをするケースが結構多いです。

先ほどの話に戻りますが、売上があって指名検索があって、その下にSNS指標という感じなのですが、SNSで良い認知、質の高い認知、興味感知ができてくると、多くのユーザーは指名検索行動に移っていくんですよね。

例えば、SNSで知った人は「これは分からないから、具体的に調べてみよう」となります。それが外食店舗であれば「ここが家の近くだから、このチェーン店はどこにあるんだろう」から、GoogleMAP上で調べることになりますよね。

ここまでユーザーさんが行動している、指名検索で行動していることはかなりアクションに近しい行動だと思っていて、売上につながるケースが非常に多いです。

それを売上と指名検索とUGCの数値でグラフをつくって、動きを見ていくようなことをしています。指名検索も上がっていると、連動して売上も一緒に上がっていくケースが結構多く、そこを目指しているというようなかたちになります。

先ほどのブランディングの話に戻ります。そういった指標を見ながらSNSマーケをしていくにあたり、投資対効果が良かった、悪かったというのは、どういったところで判断されるのでしょうか。

投資対効果…はめちゃくちゃ難しいですね(笑)

短期で投資対効果を見てはいけないと思っているので、中長期で見ていくイメージです。

指標としている数字の推移を見ていきながら、前月より伸びていっているかを見たり、指名検索数や売上などのSNS外の指標と照らし合わせて、同じようにジワジワ伸びてるかをチェックしますね。

ちなみに、SNS運用の話と、スポットでのプロモーションに関してはまた見方が違ってくるところはあります。プロモーションにおいてはもちろん短期での成果が重要にはなります。

大型プロモーションであればブランドリフト調査とかもありますし、単発の短期で売り上げにつながったのかというところを各指標の相関分析のかたちで見ていく、そこで投資対効果を計っていくケースもあると思います。

BtoB向けSNSマーケティングにおける効果的な施策について教えてください。

BtoBマーケティングとSNSって非常に相性は良くないので、やり方がないわけではないのですが、SNSで成果を出そうとするとめちゃめちゃお金がかかります。。

SNSはユーザー主体のメディアです。何かを探しに行くメディアではなく受動的に何かを受け取るメディアになってしまっているので、受け取る側にBtoBの企業様がターゲットを含めたユーザーさんに興味を持ってもらえるネタを提供できるかというと結構難しいですし、内容も堅いし合わないというところが、正直なところです。

効果的な施策でいうと、そういった背景があるので「ユーザーにいかに反応してもらえるか」というところのコンテンツをつくっていくしかないです。

直接的に紹介するのではなく、それを横にずらすと言いますか、「面白く」したりとかそういったかたちでやっていくのがいいのかなと思っています。

クチコミ@係長でプロモーション分析するときに、投稿内容に含まれるワードの関連性などが分析できると思うのですが、マーケターが活用しやすいようにするためにどのようなかたちで可視化していますか?

基本的には、可視化されて分析結果が出てくるものになっているので、そのデータをそのまま活用させていただいている企業様がかなり多いかなと思っています。あと加工するとすれば、色々な分析をしてみて、それぞれ出てきたデータや数値を別のExcelでまとめて、相関性であったり並べてみる、ということは、加工としてはあるのかなと思っています。

ネガティブブランディングを抑えるために「クチコミ@係長」を使う場合、どんな使い方があるのか教えてください。

ネガティブブランディングを抑える…、ネガな口コミとかを抑えるためには、正直もう使えないです。「ネガな投稿を発見するもの」として使うイメージです。モニタリングという意味合いが強いかなと思っています。

ネガな口コミとかを抑えるためには使えないです。ネガな口コミは何かしら火種があるわけなので、それに対して都度誠実な対応をすることが重要ですが、これはツールでできる範疇ではなく、対応を都度考えていくしかないかなと思います。

ネガなクチコミ対策としては「ネガ投稿を発見するもの」として使うイメージです。早期に発見して消化活動をするために役立つものと思っていただければと思います。

増岡さんがお客様に対してサービスを提供する際、必ず意識していること(ポリシー)はありますか。

「本質志向」をわたしは大事にしています。

本当にちゃんと売上につながるのか、クライアントさまのKGIにつながるのか、を考えていますね。

SNSって、「本質ではない話」が多くされているマーケティング手法だと思っているので、よくありがちなのが、売上につながらない施策を実施し続けたり「フォロワーを増やしたいから、キャンペーンをしてプレゼントで釣って1万人増えました」という、結局何の意味があるのかという手法が王道として認知されていると思っています。

ホットリンクとしても「それってお客様のためになるんだっけ?」みたいな議論は会社のなかで実際にしてて、特に気を付けているところです。

「UGC」の増やし方や、エンゲージメントの向上のさせ方についてコツはありますか。

コツはあります。ただすごく深いのでこの時間では話せないのですが、UGCは心理学に近いのですよね。「ユーザーが発言したくなる」というところなので、そのためにいろんな角度で色々なものを仕込んでいくという感じになるんですけど、すごくざっくり言いますと「表現欲求」と「承認欲求」とあとは「空気感」を重要視しています。

「表現欲求」は「わたしはこんな人間だよ」って言いたくなるものなんですね。

タイムラインだったら「わたしはこれ買ったよ」など、装備品として口コミするイメージですね。

「承認欲求」はそれをすることに何かこう返ってくる、企業が反応してくれるなどを刺激していく。

「空気感」は周りの人がそういう発言をしてるのを見ることで「あっ、何かみんな発言してるし、発言しよう」というそこの空気感をつくっていくことが、非常に重要かなと思っています。

SNSマーケティングにおいて「どのデータ」を軸に分析をするのがおすすめですか?

目的によって結構異なりますが、やはりUGC創出を目的とした投稿・企画をつくりたいときは、今口コミされている内容で「ユーザーはどんな口コミしやすいのかなぁ」というところを知るという意味で、データを見ています。
別の切り口ですと、例えば「このブランドだとどういうところにターゲット層がいるのだろうか」や「Twitterだとどこにターゲット層いるんだろう」みたいな分析をしてみると、結構意外な発見があったりするので、「反応しているユーザーってこんなことに興味を持っているんだよ」ということを分析することが多いです。

ちなみにその意外な発見とおっしゃってましたが、増岡さんが発見したなかで面白かった分析結果はありますか。

面白かったなぁ…。難しいですね(笑)

わたしは大手の飲食企業を担当しているのですが、その企業様で「過去に一度発売した商品を復刻させます」、というキャンペーンがありました。その商品がTwitterのなかでは「誰に愛されてるのか」を分析したときが結構面白かったですね。


手法としては、その商品と他の期間限定の商品をいくつか同じようにデータを出して、その商品の口コミをしている人、リツイートした人がどんなアカウントをフォローしているんだろうというのを分析しました。

結果的に、そのプロモーションを対象とした商品が、「アニメやゲームに興味がある層」というのが圧倒的に多くて、「この商品ってエンタメ系に好かれやすいんだ」と分かったんです。意外だったのは、その商品は実はカロリー重めなものだったんですよね(笑)。

この分析結果から見える本当のターゲットは頭で考えてもなかなか分からないことですし、データだと間違いないことだったので、そのターゲット層に刺さりやすい企画にしましょうと考えてプロモーションから立てた、という事例はあります。

カロリー高い商品ですと、運動している人や、バリバリ働いてる人向けのイメージが強いですが、調べてみるとエンタメ系好みの人向けだったということですよね。

そうですね!もちろんスポーツ系の人も見ると思うんですけど、Twitterのなかで行動喚起を起こすためには、意外とアニメ・ゲームだったという結果には驚きました(笑)。

複雑化しているからこそプロの意識を持つ

最後に、増岡さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか?

シンプルなのですが、「専門家」ですね。

これはわたしのようなマーケティング支援側の立場として回答させてもらっているので、事業者側だとちょっと違うのかもしれないのですが…。

背景としては、今マーケティングって、なんかとんでもなく複雑化しちゃっているじゃないですか。昔、4マスに順化したあとにそこにデジタルメディアがちょっといれてというような。

今SNSがたくさん増えてきて、且つSNSのトレンドも日々移り変わってしまうと感じています。会社側というか1人の人が全部のメディアを詳しくなることは無理だと思っていて、「全部詳しいです!」というのはかなり驕りだと思っています。

なので支援していく側としては、各領域のプロが力を集めて取り組んでいくことが今後どんどん大事になってくると思うんです。ホットリンクだと「SNSのプロ・専門家」としてそこに入っていかなければならないと思っているので、SNS領域だと一番詳しい、最新を知っている、ノウハウがあるというところになるべきだなとといところから「専門家」という言葉にさせていただきました。

今回はホットリンク様で実際に取り組まれているSNSマーケティングの”王道戦略”に関してお話を伺うことができました!貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

専門家
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人の心を動かす動画施策における重要な視点

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第16弾です。

今回は、タッチスポット株式会社で代表取締役を務められる金子さんのインタビュー記事です。消費者を動かす動画「インタラクティブ動画」について伺いました!

インタラクティブ動画とは

ご自身のキャリアについて教えてください。

個人的なキャリアとして、大学在学中からにプログラミングと出会い、ウェブ制作の受託開発をやっておりました。その後、自分のプロダクトを作って在学中に挑戦しようと思い、2015年に会社を作ってライブコマースのアプリを開発・提供してました。そこから、ピボットして今はインタラクティブ動画をやっております。

タッチスポット株式会社とはどんな会社でしょうか。

現在インタラクティブ動画を主軸としたマーケティング支援の会社をやっております。

「インタラクティブ動画」ってなじみのある方があまり多くないのかなと思うんですが、動画とウェブをハイブリッドしたようなものになります。動画による理解の促進とウェブにおける情報の取捨選択性を兼ね備えた新しいソリューションになっておりまして、動画上にボタンが置いてあるようなものになります。そのボタンを押してもらうことによって、ウェブのように動画から動画に遷移させるなどができ、ウェブ上でできるすべてのことが動画上で表現できるものになっています。

その技術を活用することによって、会社紹介や学校紹介、D2Cでの販促動画など多くの業界でご活用いただいております。

動画施策において重要な考え方

金子さんの日々の具体的なお仕事の内容について、教えていただけますか?

わたしの業務は、会社をより成長させるために対外との関係構築をすること。例えば、代理店さんと「一緒に販売していきましょう!」というインタラクティブ動画を広げるための仲間をつくる活動をしております。

「インタラクティブ動画」の導入事例について共有いただけますか?

そうですね。バルクオム様の事例が、お客様に好評いただいていてます。

メンズスキンケアを展開されているD2Cのバルクオム様の事例を紹介します。

こちらはまず動画冒頭に「スキンケアを学ぶ肌診断をする」という選択ボタンが出て、ユーザーが積極的に「押したいな」「その先の情報、知りたいな」と、人それぞれに思うボタンが出てくるので、まず最初に離脱が防げます。さらに(ユーザーが)ボタンを押していくと、どんどん動画の続きが見たくなる。そのため結果的に動画を最後まで視聴してくれる。そして最後まで動画を見ると、商品の良さをユーザーが理解しちゃっている、だから買いたくなるというような事例で、最終的にバルクオム様の売上自体が263%増加しました。

いわゆる10年弱前に流行ったQ&A型のメール広告を動画でやったということですよね。

はい!それに結構近いです。昨今だとそれがチャットボットになっていてみたいな話かなと・・・。根本は同じで、より自分ごと化できるようにコミュニケーションを取っていくことで、理解が深まり行動してもらえるってことかなって思います。ちなみに、インタラクティブ動画とチャットボットの併用もできたりします。

ちなみに今お話あったように、チャットボットと組み合わせるとはどういうイメージなんでしょうか。

例えば、インタラクティブ動画を見終わったあとに「これいいな!でもここはもっと知りたいんだよなー」って一人一人違うニーズが出てくることがあると思います。

それっておそらく対面で会話をしたりすると解決できるけど、WEBだと難しい、なので、チャットでやりとりしてパーソナライズされたコミュニケーションがとれるようにする。そのためにインタラクティブ動画の中にチャットボット起動のボタンを用意してより詳しく聞きたい場合はこちらへどうぞという導線を用意してあげて、一人一人のニーズに答えてあげる感じにしてます。。

イメージは、インタラクティブ動画で、ある程度「ヒキ」を作って、共通するニーズを診断コンテンツで訴求、「もっと知りたい」という状況をつくって、よりパーソナライズした情報をチャットボットで飛ばすという感じです。

動画を作るにあたって、何分以上だと離脱するなどプロフェッショナルならではのアドバイスを教えて下さい。

例えば、動画を見ていて広告の動画がでてきたらスキップしちゃいませんか?ほとんどの方がスキップしちゃうので「5秒以内にヒキを作らなきゃいけない」とわたしたちは思っています。

とは言え、動画の中に5秒で自社の魅力を伝えるって無理じゃないですか。なので、わたしたちは5秒でヒキを作る動画技術力が重要かなと思います。そのため、僕たちは、そこが重要だとわかってるので、お客様に受託型でやってたりするんですよね。その上で、今までの動画と違ってインタラクティブ動画は、動画を取捨選択で自分の興味関心に合わせて見せることができるので、動画内のUXをしっかり作り込んであげると従来の動画より効果が出るんじゃないかなと思います。

ではインタラクティブ動画を作るにあたって、どういうところに成果を設定される企業が多いのか教えてください。

成果については、お客様の業界によって変わってくるのですが、例えば採用のコンテンツであれば、最終的に会社のことを知ってもらって行動してもらうことが重要なので「エントリー数」を指標にします。ただ、それまでに会社をどれだけの人に知ってもらったかを知るために「視聴数」「視聴完了率」も追います。それはあくまで、中間指標を取ることで軌道修正を図るためにって感じです。D2Cの場合ですと、ダイレクトにLPに設置した時と設置前のLPを比較して「どれだけコンバージョン率が伸びた」というようなものになるのかなと思います。

なので業界ごとに変わってくる、というのが回答になると思います。

インタラクティブ動画の提案、また自社でやってみるならば、どういう業界・業種の企業にハマりやすいのか教えてください。

そうですね。「あてはまりやすい」という考えよりは、「ウェブと動画のいいとこどり」を一緒にしているようなものなので、逆に「あてはまらない」業界の方が少ないです。

動画による深い理解を与えたいというところはみなさんあるので、そこに対してアクションを起こしたいというニーズがある方であれば、すべてのマーケターさんにあてはまるかな、とわたしたちは考えています。

ちなみに貴社の場合ですと、こういう業界のクライアントが一番多いなどありますか?

そこも多種多様にわたっているんですけど、最近コロナ禍において増えてきたのは「採用」ですね。今インターンであったり、対面で魅力を伝えることが非常に難しくなっているので、そこに対してインタラクティブ動画で魅力を伝えていく、1日体験をインタラクティブ動画でさせる企業様は増えてきています。

また、お問合せが増えてきているのは「D2C」の業界ですね。D2Cも今広告の手法が限られていくなかで、自社の魅力をブランド欠損せずに伝えたい、きれいに伝えたいというニーズに対して、インタラクティブ動画って能動的にお客様が選んでくれているので、「無理やり押し売りしている状態じゃない」ものを作れるんですね。

なので、D2Cの業界のお客様は非常に相談が増えてきているかな、と思います。

インタラクティブ動画の仕組みついて、開発などが必要になるんでしょうか?

仕組みに関しては、動画のプレイヤーの上にHTMLを書いているようなものになります。ですので「何秒でボタンが出てきて、何秒で消える」みたいな技術になります。

開発に関しては、大きく二通りありまして「タッチスポットメーカー」というツールを貸し出ししているので、そちらを使っていただくことで誰でも作ることができます。もう一つは、自社内で受託開発を受けているので、弊社に依頼をしていただくこともできます。

消費者の意識を常に持つ

最後に、金子さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか?

「圧倒的消費者」です。

マーケターって聞くと、いかにモノを売って消費者に届けるみたいなことを思われる方が多いと思うんですけど、わたしはそれも正解だと思っています。

ただ今回、わたしのなかで「圧倒的消費者」とお答えさせていただいているのですが、今後マーケティングのなかで新しいテクノロジーやメディアがどんどん出てくると思います。もちろん弊社のインタラクティブ動画もそうですし、AR・VRとどんどんテクノロジーが汎用的になってきていて、マーケティング活用がされていくと思っています。

そのなかで、変わらないものってやっぱり「人」なんですよね。人がどういうときに嬉しく感じて、どういうときに欲しいと思って、どういうときに煩わしいと思っているのかは変わらないと思います。

なので、どんどん新しいものが出てくる昨今だからこそ、「圧倒的消費者」視点を持っていること自体がマーケターとしての役割、マーケターとして求められることで、「マーケター=一般的消費者」視点を一番分かっている人になってくるんじゃないかな、と個人的には思っています。

マーケターは若手時代に「一番その商品を使い倒せ」「なんでもとにかく触ってみろ」と、よく言われますよね。スンッと腹落ちするワードでした。「それでも消費者であれ」ということですね。貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

圧倒的消費者
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月間200万PVまでオウンドメディアを成長させた方法

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第10弾です。

今回は、株式会社カオナビでWebマーケティングをご担当されております渡辺佳彦さんのインタビュー記事です。月間200万PV!?を超えるメディアを支えるマーケティング手法を伝授してもらいます!

導入企業が増えてきている?最新のHRSaaSとは

ご自身のキャリアについて教えてください。

新卒で経営コンサルティング会社に入社して、その後個人事業主として7~8年間、個人事業として海外輸入品のECショップ・個人メディアの運営を行ってました!そこからコンテンツマーケティング支援や、自社メディア運営を行う企業を経て、2016年12月にカオナビに入社しました。

株式会社カオナビとはどんな会社でしょうか。

HRSaaSの中でタレントマネジメントシステムに位置付けられるプロダクトを提供している会社になります。「タレントマネジメント」という言葉自体あまり聞き馴染みのない言葉かと思いますが、簡単に説明すると、これまで人事だけが持っていた情報を会社全体で共有できるようにすることです。

例えば、私が英語のスキルが高い人材だとします。もし社内で海外で新規事業を展開したい場合、そのプロジェクトにとって英語ができる方は必須だと思いますが、そういう社員の個性や才能を社内全体で共有することで、組織戦略に役立てることができるシステムです。

導入される企業はどんな企業が多いのでしょうか。

そうですね、目的にもよりますが、実際事例として多いのは、大きい規模の企業ですね。100名~500名の規模間でさらに人が増えているような成長企業ですと、急激に社員が増えて誰が誰か分からないケースがあると思いますが、そういった変動が多い企業にご利用いただくケースが多いです!

月間200万PVを誇るメディアのコンテンツマーケティングにおける役割

渡辺さんの業務について教えてください。

Webマーケティング全般を扱っているのですが、その中でも特にサービスサイトの運営や「カオナビ人事用語集」というオウンドメディアの運営を担当しております。具体的には、SEOでの流入を目的にコンテンツの追加や、流入からどうやってクライアントに繋げていくかといった設計をしています。

月間200万PV超えのメディアはすごいですね!渡辺さんが考えるコンテンツマーケティングの役割を教えて下さい。

ありがとうございます(笑)。正直、自分でもここまで(月間200万PV)伸びるとは思ってませんでした。

ユーザーのニーズに合わせたコンテンツを提供して、温度感を高めることやクライアントに課題を認識してもらうということも施策の重要なポイントだと思いますが、オウンドメディアメディアの規模が大きくなってくると、単純に「認知拡大」として大きい役割を果たしてくれていると感じています。

有難いことに「カオナビ人事用語集」は月間200万PVを超えていますが、このくらいの規模感になると、メディアを閲覧した後に、「カオナビ」という指名検索を経て、サービスサイトで資料請求や問い合わせのCVに繋がってきています。

オウンドメディアのセッション数が伸長していくのと比例する形でサービスサイトのセッションも増えていて、CVも相関関係がありますね。

ここまでオウンドメディアが成長した要因には何があるのでしょうか。

オウンドメディアを始める際、よくあるキーワードを選定した用語集を作る企業は多いと思いますが、私が、カオナビに入社したタイミングの「カオナビ人事用語集」も同じような感じでした。

そこからもっと伸ばしていくために、まずキーワードの優先順位を決めていきました。サービスとの親和性であったり、検索ボリュームを見ながらといった形でランク付けしていく中で、既にコンテンツがある場合には、コンテンツのリライトをしたり、コンテンツがなければ新しくコンテンツを作成するといったことを続けていきましたね。

コンテンツを作る際、大事にされていることはありますか?

基本的には、ユーザーの本当の検索の意図であったり、どのような情報を求めているのかといった点をとにかく深掘りしていく事ですね。後は、よくコンテンツを作る際、キーワードだけ決めてライターさんにお任せするというケースがあると思いますが、それは絶対にやらないようにしていて、社内でかなり作りこんだ記事案を作るようにしていますね。

記事数を単純に増やすのではなく、ユーザーが求めていてオリジナリティがある記事のクオリティを担保していくことが重要です。

コンテンツマーケティングのあれこれを徹底紹介!コンテンツでモチベーションを上げる

効果が出る時期を読みづらいSEOやオウンドメディアのKPIの設定で意識していること

確かに、SEOやオウンドメディアは短期間では効果が出にくい施策だと思いますので、1~2年のスパンで仮シミュレーションを出すようにしています。その中でKPIを徐々に受注に近づけていけるように上げていってます。最初は、アクセス数を増やすことに注力していくような形ですね。もっと初期であれば、PV数やUU数を追うのではなくて、コンテンツの数を増やしていくことに注力していくべきだと思います。

キーワードの選定の視点を教えて下さい。

競合やベンチマーク企業がどのようなキーワードで対策しているかをツールで数百数千を抽出して、すべて地道に「目視」することですね笑。これは絶対やるべきです。

このキーワードは「自社にとって重要」「これは関係ないけど検索ボリュームが多いからいつか着手する」といったように自社で基準を設けて、それにそって仕分けしていくことが重要ですね。

社内のみの公用語になっている言葉の場合、検索ワードが掴みにくいことがあるのですが・・・

そうですね。まずは実際の商談に同席して、お客様の声を聞いてみることが重要かなと思います。普段社内で使っている言葉は、他の会社ではどのように使われているのかを認識できると思うので!

最後に渡辺さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか。

「コンテンツモチベーター」と定義させていただきました。コンテンツを通して情報提供だけで終わりたくなくて、その後の行動を促すためにモチベーションを上げていくことをコンテンツを通じてやっていきたいという思いから、この言葉にしました!

月間200万PVを超えるオウンドメディアのノウハウの一部を赤裸々にご紹介いただきました!本日も貴重なお時間をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

コンテンツモチベーター
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AIBAC?動画マーケ施策を効果的にする考え方を紹介

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第15弾です。

今回は、株式会社リチカでCEO & Founderを務められる松尾幸治さんのインタビュー記事です。動画マーケティングについて伺いました!

ブラック企業に飛び込んで始まったベンチャーキャリア!?

ご自身のキャリアを教えてください。

実はわたし、特殊なキャリアでして…

自分のキャリアに自信もなかったので、最初はあえて「ブラック企業」みたいなところに入社しました(笑)

「ブラック企業」で検索して一番上に出てきたところに入社して、新卒キャリアが始まりましたね。

そこから飛び込み営業をずっと続けてたのですが、飛び込んだ会社の1社がマンションの1室にある5名ほどの会社だったんですよね。その会社の方から「お前面白そうだから、ベンチャーこい」と声をかけていただいて、そこからベンチャーキャリアがスタートしました(笑)

その会社が実は現在のベルフェイス株式会社の社長が前社長として経営していた会社でした。入社して営業からキャリアをスタートして、最終的に取締役まで務めさせていただき、プロダクト周り、マーケティング周りなど一通りやらせていただきました。会社の規模も120名ほどまで成長しました!そこから独立して今に至ります。

株式会社リチカとはどんな会社でしょうか。

弊社は、7年目の会社になります。

事業内容としては、クリエイティブとテクノロジーをかけ算しながら、動画広告やSNSで活用していくような「マーケティング用のクリエイティブ」を自動で作れるプロダクトやシステムを開発しています。それが「リチカ クラウドスタジオ」というサービスです。

現在400社以上の企業様に導入いただいております。マーケティングの中でクリエイティブを作っていくことは必須になってきています。いかにそこ(クリエイティブ制作)をPDCAを早く回していくかってすごく重要なことになってきているので、”できるだけ簡単”にPDCAを回しやすいクリエイティブを制作できるようなプロダクト開発をしております。

大手企業様の内製化支援を中心に導入いただいております。作れるものとしては結構リッチなクオリティなクリエイティブまで制作が可能です。元々わたしたちは制作会社としてスタートしているので、CMを作っていたようなプロのクリエイターがフォーマットと呼ばれるようなコンテンツの型のようなものを作って、そこにパズルのようにテキストや素材を入れていただくだけで動画ができる、というようなプロダクトを作っております。

最新の動画マーケティングフレームワーク「AIBAC」とは

松尾さんの日々の具体的なお仕事の内容について、教えていただけますか?

わたし自身、元々クリエイティブとプロダクト畑というところにいたので、クリエイティブディレクターの要素をサポートしたり、今はプロダクト全体の管掌をすることが多いです。

ステージが変わってきているので、ステージに合わせてより不確実性の高いところは何なのかなぁなどの社長のお仕事みたいなこともやらせてもらっています。

toBマーケティングにおいて現在はどのような指標を大事にされていますか?

そうですね。

一般的なデジタルマーケティングの主要要素は大事にしていますが、わたしたちはそれ以上に「月額で使い続けていただくようなプロダクト」を意識しています。

極端な話、「すごく安価にご契約をいただいたので、効率が良かった」という話では決してないんですよね。

その点に関して考えると、いかに「中長期でプロダクトを活用いただいて、導入後に成果を最大化していただけるクライアント様に使っていただけるか」、逆にデジタルマーケティングみたいなところにこだわらずに「全体のファネルで見たときに成果最大化されるような施策とは何か」というところを指標に置きながらマーケティングをしています。

「AIBAC(アイバック:以下、AIBAC)」について簡単に教えてください。

はい!このサービスはまだめちゃくちゃ知らない方も多いと思うので紹介させてください(笑)「AIBAC」は、わたしたちが作った動画広告のクリエイティブの作成のフレームワークですね。

今、わたしたちのプロダクトを通してユーザーの方々が、累計で30万本程のクリエイティブを作られていて、色々なところ(Webだけでなくオフラインも)で配信されているので、集合知的に「何がよりパフォーマンスがいい広告クリエイティブか」というのが、ある程度パターン化されて分解、分析できるようになってきました。

それをフレームワーク化して「(動画クリエイティブの)構成ってこうあったほうがいいよね」を実現できるようにしました。動画って簡単に作ると意味がないものが多いと言いますか、「テレビで流しているものと、SNSのなかでもTikTokとInstagramで出ているものって全然違うよね。じゃあそれってどうするの?」みたいなところは、わたしたちのプロダクトを使っていただかなくても大丈夫なのですが、「動画広告ってどう始めるの?」となったときに、何か指標のようなものをいろいろ探したのですがなかったので、「自社で開発してしまおう!」と思って作ったフレームワークですね!

おそらくですが、クリエイティブに関しては国内トップクラスで作っている自負があるので、参考になると思います。

導入企業様からはどういう声が集まっているのか教えてください。

そもそも動画制作ソフトは、Adobeのようなプロ向けの製品があって自分たちも元々クリエイティブを制作していたときから今も使わせていただいています。

今は簡単に制作できるような無料のアプリもたくさんありますよね。

極端な話、「ゼロから何かを作る」みたいなところであれば、リチカのようなツールって必要ないんじゃないかなぁと思っているのですが、一方で企業の中で使うには、ある程度その企業の中での「ブランドのイメージやトーン&マナーを、どういう風に見せていきたいかを蓄積してシェアしていくような仕組みが社内の中であったらいいよね」というところで開発しているので、そういう部分が企業内部でできることは非常に喜んでいただいています。

今まではノウハウなどクリエーターさんにしか溜まっていなかったクローズな部分をみんなで共有することによって「PDCAがより早く回せるようになったよね!」などの活用をしていただいて喜びの声をいただいてるケースが多いですね。

文字通りプロじゃなくても扱えるようになっている、ということですよね?

そうですね。プロじゃなくても、プロが作っている動画…そこはずっとわたしたちがやってきていたのでその動画のクオリティ、今実はテレビCMで使われていたり、渋谷のスクランブル交差点のサイネージでもたまに出していただいたりしています。

そのくらい「パッと見て分からないようなクオリティ」の動画クリエイティブが作れる、且つPDCAが回せるというところが強みなんじゃないかなと思います。

ツール活用と動画広告による導入企業様からのユーザーボイスがあれば教えてください。

サイトの中に導入企業様の声をそれこそ動画付きで上げさせていただいているのですが、いろいろあります。

前提として、そもそもクリエーターさんに頼むにしても1本あたり20万円、50万円、100万円の15秒、30秒のクリエイティブで1ヵ月くらいかかっていたものが、自分(自社)で数分~数時間でできるみたいなところがまずシンプルに「いいよね」ということで評価をいただいております。

早い場合は、1本あたり数分で動画ができるということですか?

そうですね!慣れてくると1本10分以内でサクッと作って、さらにはそれをコピーして最初の訴求だけ変えて、めちゃくちゃ回していくみたいなこともされていますね。

直近の動画業界の動きでいうと、YouTuberやTik Tokerの台頭について意識されていますか?それに付随して、事業に影響されていたりしていますか?

いや、わたしたちに関してはないですね。他社様は分からないですが、YouTuberやTik Tokerの方々ってむしろわたしたちも一緒にさせていただくことが多いのです。

どちらかというと「広告側」「企業側」なので彼らが増えれば増えるほど「広告面」「広告枠」は増えていきますので、どちらかというとポジティブに捉えていますね。

では同じような動画クリエイティブを作って活用していくかというと、アフィリエイト系でごりごり回していくクリエイティブやYouTuberの方は需要やニーズがあるかもしれないのですが、わたしたちがクライアント様のお手伝いをさせていただいてるのは、一定の規模のブランドやクオリティを大事にされる方々が多いので、そうすると一定の企業内のレギュレーションやお約束などそういうものが大事になってくるので、またクリエイティブの捉え方も大きく変わると思っています。

その辺ではきれいに分かれている感じがしていますね。

動画業界のところでいうと、広告も増えてくるので「追い風」で良い影響ということですね。且つインフルエンサーの方たちの動画の作り方が参考になるケースもなかにはある、という感じでしょうか?

いやいやいや、もうめちゃくちゃ参考になっていますね!わたしも仲の良いTik Tokerの方がいるんですけど、むしろ勉強させてもらっています。で、ご一緒することがあるくらい学ばせてもらっています。

「マーケター」の概念が変わりつつある

最後に、松尾さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか?

これ、めっちゃ難しいですよね(笑)

「お仕事する人」かなと。

わたし自身が完全にマーケター上がりではないので尚更なんですが、今ってマーケティングひとつとっても、デザインひとつとっても、クリエイティブひとつとっても、いろんなものが専門職として縦に存在していたものが、今はかなり曖昧な領域になってきているなぁと。

どのスキルもあらゆる人たちが一定に身に付けておかないといけない。特にマーケティングに関しては、誰かに対して誰かの困っていることや、やりたいことを理解してそれに何かを届けるみたいな作業のあらゆる手だと思います。
具体論ではなく全体で考えたときに、逆に「マーケター」という言葉がなくなって広くもいろんな人たちが身に付けるのがベースで、さらにこう専門性の高いところまででいくとそれに専門職のお仕事の名前がつくんじゃないかなぁとわたしは思っています。

今のお話を聞いて確かにそうだなと。「マーケター」という概念はなくなるのかなと思いました。

こういうこと言うとすごく怒られるのかもしれないのですけどね(笑)

たぶん誰でもマーケティングが必要になってくる、まぁ本当に個人でやっているインフルエンサーの方やYouTuberの方って、やってることマーケターそのものの活動をされているので。いろんなものをやることにマーケティングの要素は必要になってくる、そこは不可逆なんじゃないかなと思います。

今回は最新の動画マーケティングフレームワークの「AIBAC」のご紹介や動画クリエイティブのPDCAをいかに早く回すことが重要なのか、最新の動画業界の状況等々に関して色々お話を伺うことができました!貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

お仕事する人
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CVRを圧倒的に改善させるUGC活用方法とは

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第14弾です。

今回は、アライドアーキテクツ株式会社で取締役CPOを務められる村岡弥真人さんのインタビュー記事です。プロダクト運営からUGCの活用方法まで幅広くお話を伺いました!

テクノロジーとマーケティングの相関性

アライドアーキテクツ株式会社とはどんな会社なのでしょうか。

弊社は創業が2005年で、今年で丸16年の会社になります。東証マザーズ上場、創業以来マーケティングの支援もしています。基本的には国内事業がメインですが、今海外にも7拠点ありまして、グループ全体で250名ほど在籍しています。

「世界中の人と企業をつなぐ」という、1対1で繋がっていくような世界観であったり、今の流行りと言いますか…ソーシャル的な価値観に近いようなマーケティング支援をずっとしております。

色々なマーケティング支援をするなかで、2つのアプローチからやっているのが弊社の特徴で、1つが「SaaS」と言われる領域です。SaaSだけですと、マーケティングは移り変わりが早いので、それにプラスして「人材提供」という軸でソリューションも提供しています。

細かい話になるのですが、わたしたちが取り組んでいるチャレンジの背景に「デジタルマーケティングが、相当やりづらくなっているよね。メディアもチャネルもやることが増える一方、マーケターが急激に増えるわけでもない世の中でどうやって効率化して成果を出していこうか」というのがありまして。

これはやはり、人を増やす・優秀な人を雇う以外に、「テクノロジーの余地があるのではないか」ということを考えて事業を展開しています。

いわゆるPDCAにおける、「実行(Do)」以降の部分です。

この部分は、テクノロジーで大幅に効率化できるので、ここを我々が支援をさせていただいています。これまで4000社ほどの支援をしてきているので、ベストプラクティスを企業様に還元していくという感じで展開しています。

貴社の特徴についても教えて下さい。

SaaSプロダクトの事業は、1プロダクトで行かれる企業様がとても多いですが、弊社の特徴は、「EC」「販促」「動画制作」の3つのドメインで展開をしていることです。

EC系ですと、BOTANISTさん、ETVOSさん・エーザイさん。販促系ですと、ブランド系の会社カルビーさん、ミツカンさん。

そして半年前に出したのが「LetroStudio」という動画制作ツールなんですが、コクヨさん、グリコさん、ロハコさんなど、現在、常時800社ほどの企業様とお取引しながら、4000社の支援実績をプロダクトとしてやらせてもらっています。

先程背景で「デジタルマーケティングがやりづらくなっている」とのことですが、カイコクを運営しているBLAMもデキる人の人数を増やすことと、デジマの人材を1人1社にせず、いろんな企業を抱えてもらうというところで方向性は似ているのかなと共感しました。

そうですね。やはり、スキルが高い方たちは有限だなとすごく思います。そういう人たちを育てるにしても時間がかかりますし、1社で占有というより、横軸で広がっていく世界観がもっと広がっていくべきだと思います。

今はとても優秀な企業様にデジタル人材が限られていると感じています。それをもっと多くの企業様が享受できるようにならないと、日本経済や日本のマーケティングが進化しないのではないかとわたしは感じますね。

具体的に村岡さんが担当されている領域や役割に関しても教えてください。

基本的には大きく2つの役割があります。

一つはプロダクト作りなどの「プロダクトオーナー」という、プロダクトの意思決定をしています。

もう一つは、マーケティングとPR領域です。PR投資やマーケティング投資、プロダクトをどう作っていくかというエンジニアの部分をわたしの方で担当しております。

プログラミングなどのエンジニア領域もご経験があるということでしょうか?

実はまったくないんです(笑)エンジニアの管掌役員もしているんですけどね。

元々弊社は、SNS広告に特化した広告代理事業をしていて、そこの事業の立ち上げにも携わっていたので、わたし自身も根っからの広告営業マンなんです。広告営業担当としてずっとビジネスサイドにいて、ウェットな営業が得意でした。

そこで広告代理店の闇と言いますか「このまま人に依存しているとなかなか難しいな」と感じたんです。今Letroというサービスがありますが、それを作り始めた段階であったのと、当時のCTOが退職することになりまして、「村岡プロダクトやっているんだから、一旦ちょっとエンジニア見てよ」というフリを当時受けまして(笑)そこから4年ほど、エンジニアも管掌していますね(笑)

なので、エンジニア領域はかなり勉強しました。はじめはすごく対立もしました。。。でも今はプロダクト「も」見ていないと、マーケティング「も」できないなと思っています。逆も然りで、プロダクトしか見ていなければ、ビジネスもうまくいかないと思うので、B2BのSaaSをやる上では、わたしのようなマーケティングやビジネスサイドのトップがプロダクトやものづくりを見るのは、結構ハマるんじゃないかなと思います。

マーケティングを知った方がプロダクトオーナーをすることケースは増えていくんだろうなと思っています。

そうですね。B2BのSaaSでいくと、どれだけ優秀な設計でいくか、どれだけ綺麗にものを作るかよりも、どういう顧客体験を大切にしていくか、どういうバリューを提供し続けるかがとても大切だと思います。

仮に開発の難易度が低くてもお客様に与える価値が高いのであれば、それは優れたプロダクトだと思うんです。これがプログラムやソフトウェアづくりしか見ていなかったら、この世界観は分からないですよね。

なので、わたしは市場を見る立場として、ビジネスサイドにしても開発サイドにしても、同じメッセージを出すようにしています。未来はこうなる、今こういう動きをしているので、お客様に対してこういう変化を提供しなければならない、だからこうやろう、そして実現するためには一緒に考えましょうというような感じですね。それを提示する役割でもあるのかなと考えています。

UGCの重要性や活用方法

サービスについても教えて下さい。「Letro」 とはどんなサービスなのでしょうか?

EC企業様向けのマーケティングツールです。

InstagramのUGCや消費者のレビューをECサイトやLPに活用して、CVRやリピート率、LTVを引き上げるツールになっています。

だいたい今300社弱の企業様と取引させていただいてます。

基本的には大手EC、美容コスメ、飲料食品ですね。最近ですと、D2C向けの企業様もとても増えています。やはりECのパフォーマンスを上げていく上では選んでいただけるツールにはなっています。

先程出てきましたが簡単に「UGC」についても教えてください。

「UGC」は、User Generated Contentsの略になります。

今で言うと、ユーザーさんが自発的にSNS上に投稿したものや動画を指しています。

Instagramなどに投稿したものをクリエイティブとして活用するというイメージです。

サイト上にInstagramを動的に表示させていく感じです。「動的に表示させるのみ」となるとわざわざツールを入れる必要がないですが、弊社ですとどのUGCやどういう表示パターンが一番CVR改善するのかを裏側でデータを取っています。継続的に売上改善につながるのが弊社ツール(Letro)の特徴となっています。

「UGC」は、どういう業種やサービスを提供している企業様に合うと思いますか?

基本的には、物販ECの企業様との相性が良いですね。

弊社ですと、コスメ・美容・食品・飲料あたりがボリュームゾーンになっています。

なぜ、その業種(コスメ・美容・食品・飲料)ですと効果が最大化されるのでしょうか?

他者の推奨を参考に購入する領域だからだと思っています。

例えばですが、コスメ系は一発LPを見ただけで購入する方ってほとんどいないですよね。InstagramやYouTube、Twitterで見ていますよね。

特にサプリとか気になりますよね。自分の体に入れるものなので、他者の推奨も必要だと思うのですが、今の時代はこれまでのような「満足の声、たくさんあります!」という企業側がつくったクリエイティブは、なかなかハマりづらい側面もあるのかなと。よりリアルで、より信じやすいようなコンテンツを求める領域がその業種だからですかね。

「UGC」活用のメリットとデメリットを教えていただければと思います。

メリットで間違いなくあるのが、広告施策の成果が圧倒的に向上する点だと思います。特にECやデジタルの広告領域の課題って、大きく2つありまして…。

CPMって言われる広告の出稿単価が高騰を続けているという点で、そこに対しての改善施策が全然増えてないんですよね。今もクリエイティブを改善する、LPOをやる、EFOやるなど昔から全然やり方が変わっていないんですよ。

入口の単価が上がっているのに対し、施策がジリ貧になることはとても不幸なことなんです。一方でお客様の声をちゃんと使っている会社は本当に無いんですよね。。。

なぜかレビューは多く出されていたりとか。Instagramにたくさん投稿された、やったーで終わっているのですが、これの接続が無かったので、ジリ貧問題、CPM高騰しすぎる問題を新しい施策で、CPM上がるんだったら、CVR上がればいいと思うので、そこをちゃんとUGCで接続して、広告施策が圧倒的に改善するっていうのがメリットかなと思っています。

デメリットは、工数だと思います。

やはり「1個1個レビュー集めるの大変だよね」「薬機法をいちいちレビューするの大変だよね」とかがあります。

なので、自社のマーケチームでやるか、代理店に工数のお金払ってやるか、それはさすがにそこまでじゃないだろう、みたいな意思決定を兼ねてしまうので、ベースになっている工数がデメリットになると思います。

補足ですが工数を課題解決して、CVRを上げやすくするのが弊社のプロダクトになります!

市場と顧客を一番理解して方向性を示す

最後に、村岡さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか?

「船頭」です。我々マーケターの仕事は、未来や変化を予測して、そこに向けて何かを定義していくことだと思います。わたしの場合は、一番遠くを見て何かを判断しなければならないですし、一番ブレない軸を提示していかなければなりません。それはやはり、お客様や市場、社員に対しても常に方向性を示す「船頭」みたいな意識が強いですね。

未来を予測するために、普段の行動などで心がけていることなどありますか?

大きく2つあります。

誰よりも流動的な情報を取り入れる環境づくりはすごくしています。

(立場上)いろんな方と繋がって信頼して会話をしていかなければならないので、周りのマーケターや経営者の方と繋がってとにかく最新の感覚を持ち続けるようにしています。Webメディアは二次情報が入ってくるイメージがあるので。

あともう一つは、わたしはお客様に会い続けて市場と顧客を理解するということですね。これは当たり前の話ですが、やはり現場に出る意識を持ち続ける、この2つを鳥の目・虫の目のようにやり続けています。

エンジニアのお話からサービス、UGCまで盛りだくさんに貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

船頭