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カスタマーサクセスから学ぶマーケティングの極意

毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第18弾です。

今回は、Mtame株式会社でクリエイティブグループ マネージャーを務められる中﨑さんのインタビュー記事です。カスタマーサクセスについて伺いました!

様々な経験を経てクリエイティブグループの統括へ

ご自身のキャリアを教えてください。

2013年にMtame株式会社に入社しています。新規営業開拓に取り組んでいまして、そこから2年程してカスタマーサクセスの部署立ち上げをしました。

Webディレクターとしてお客様のサイトの制作をして、そのあとはコンサルタントとしてお客様の運用周り、 広告やWebサイトのSEO改善などを約2、3年ほど取り組んでいました。 

今年からは、これまでの運用経験などのいろいろな経験を経て、Webサイトの制作全般を見るようなクリエイティブグループの責任者に従事しています。あとは、自社で開発している「BlueMonkey(ブルーモンキー)」というCMSのプロダクトオーナーも務めております。

ですので、現場でゴリゴリいろいろ経験してきたという経歴になっています。

Mtame株式会社とはどんな会社でしょうか。

弊社は、スターティア株式会社の子会社です。

もともとはスターティア株式会社のIT事業部として機能していたのが、スターティアラボ株式会社として2009年に独立、分社化。そのスターティアラボの中から、さらに BtoB事業に特化したようなかたちで、2018年にMtame株式会社が分社化しました。

比較的社歴は2018年からと若いのですが、事業自体は10年以上の会社になります。

Mtame株式会社自体は、先ほどお伝えの通りBtoB事業の会社に対して、Web制作やMAツールの提供、そこに付随する支援をさせていただいております。

カスタマーサクセスを最大活用

中﨑さんの日々の具体的なお仕事の内容について、教えていただけますか?

今は、Web制作のクリエイティブの統括をしています。 ディレクター、ライター、コーダー、デザイナーとクリエイティブ領域の担当が紐づいているかたちになっています。

ディレクターを経てコンサルタントとして幅広いデジタルマーケティングの改善を経験したことから、運用目線でのWeb制作力の強化を期待されて今のポジションにつきました。

「BlueMonkey(ブルーモンキー)」について、簡単にご説明お願いいたします。

「BlueMonkey(ブルーモンキー)」は「誰でも簡単に更新できる」をコンセプトにしています。「サルでもできる」みたいな(笑)お客様をサルって言うのかよって言われることがあるのですが(笑)

このサービスができたのは2012年なので、当時はまだスマホの普及もしておらず、Web制作自体どうなの?みたいなタイミングで、がっつり触れる人でないと更新できないみたいなところがありました。

でもその点に着目して、もともとスターティアラボの方が中小企業をメインのターゲットにしてたところもあり、「シナジーを出すためには?」と考えると「簡単に更新ができたほうがいいよね」というところに至って、「BlueMonkey(ブルーモンキー)」は生まれました。

その流れを受けて、中小企業の主にBtoBという点で考えると更新のしやすさ、ページの増やしやすさに対してまだまだWebで活用できてないところが多くあったため、「その活用支援も広げて行こう」っていう形で事業を拡大してきました。

現在では中小企業の特に製造業メインで1,600社以上が、「BlueMonkey(ブルーモンキー)」を導入していただいてるかたちになっております。

WordPressと比較したときに、「BlueMonkey(ブルーモンキー)」にはどういうメリットがあるのか教えてください。

機能面ですと、WordPressはプラグインが非常に多くあり、取り扱える人からすると超メリットなのですが、Webに詳しくない人や専属担当ではない人からすると、「もうわけわかんない…」という感じになってしまうので、そういった企業にフィットするのかなと思っています。

あと実際に、中小企業の会社様はWeb制作をするときに「どのツールを使って作るか」をあまり気にされないんですよね。「とりあえず自分たちで更新できればいい」「なんかとりあえずちゃんとできればいいよ」や、「SEOをあげていきたい」などに注目しているので、ツール自体よりも、「何を表現して、何を目的にしたいのか」がすごく大事なのかなと思っています。

そう考えた時に、やはり「簡単で、プラグインとかもなく全部うちでサポートできるよ」という体制がお客様に刺さっているのだと思っています。

貴社の場合ですと、「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」があるのでつくった後のことも、あらゆる面でサポートできるのが他にない強みなのかなと感じているのですが、「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」とはどういう思想で生まれて、実際どういったところまで提供できるのかを簡単に教えてください。

実際に「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」っていうくくりで、うまくワークし出したのが、CM を打ち出した時ぐらいでして。今までもツールはあったんですけど、点と点が、今ようやく線になってきたんですよね。

例えば「BlueMonkey(ブルーモンキー)」を導入いただいている企業に、「ActiBookでホワイトペーパー化するとログがとれますよ」「リード情報が増えてきたのでBowNowでナーチャリング・メール配信しましょう」のようにカスタマーサクセスのメンバーがデジタルマーケティングの提案にうまく自社ツールをからめて提案するようになった。

「Cloud CIRCUS(クラウドサーカス)」の管理画面でもシングルサインオンで管理できるなど、ちょっとずつ線になりつつあるのかなという状況です。

「BlueMonkey(ブルーモンキー)」をご担当されてるというところで、CMSを使うことはいわゆるスタートアップやあまり予算を割けない、自社内につくれるメンバーがいない企業様が多いと思うんですが、そういう場合どういうことに気を付けながらつくったり、使った方がいいのか教えてください。

これもカスタマーサクセスやコンサルの立ち位置が肝になってくるのですが、 なぜやらないかというと「やる目的がよくわからない」という会社がほとんどだと思います。

特にBtoBの中小企業ですと、そもそも会社がWebに興味がなく、担当一人だけが奮闘している状況で、そんな中で分からないことを調べてやることは、少しハードルが高すぎるかなと思っているので、カスタマーサクセスとして「ただツールの支援をする」っていう考え方ではなく、「今御社の市場での立ち位置がこうで、競合社がこうで、ニーズがこういう風にあります」と伝えてあげることが重要だと思っています。。

そこに対して「必要なWebのコンテンツってこうですよね 」というところををまずは上のレイヤーから落としていって「それが簡単にできるのがBlueMonkey(ブルーモンキー)なんですよ」というところから、操作案内をして徐々に広げていきます。

それでもなかなか工数的にできない、且つやりたいとなると「では、ここまで行けば、これぐらいの売上が見込めるので、これくらいの予算がかかります」と、弊社で制作を請け負ったり、広告・コンサルの話になっていったりします。もしくは「BowNow(バウナウ)」の方に展開していくというようなかたちになりますので、カスタマーサクセスが肝になっています。

カスタマーサクセスの重要性が大きいと思っています。例えば声を真摯に受け止めて、それを営業に伝えてグロース、クロスセルしていくことを集中して取り組んでいってるのかなと。そういった取り組みなどありましたら、教えてください。

わたしは2015年にカスタマーサクセス立ち上げ時に入ったのですが、どの会社も初期はカスタマーサクセスを「ていのいい何でも屋さん」に社内でされることが多いです。。

その考えを打破するために、弊社の場合は「カスタマーサクセスをやる!」というトップからのお達しだったので非常に取り組みやすかったというのもあるのですが、結局売上を立てないとなかなか「カスタマーサクセスって大事だよね」と社内でなっていかないというのがあったので、相反するかもしれませんが立ち上げ初年度はめちゃくちゃ売上を追いました。

Webの特性上、「もっとコンテンツを作りたい」、「もっと広告にかけるとコンバージョンが増えるかもという風になるはず」、という理論で利用してもらえば利用してもらうほど売上が立つことが多いです。売上ばかりだと「営業となにが違うんだ」となるので、基本はお客様と並走しながら進めていくことが大前提なのですが、初期は売上をすごく追っていました。

初年度は、全体の売上の3~4億円のWeb受託があるなかの3千万円ほどがカスタマーサクセス系で占めてましたね。今まではそれが皆無に等しかった状態が、純増したというところで社内の目線が変わって「カスタマーサクセスは大事だよね」となったので、相反しているかもしれませんが、売上を立ててカスタマーサクセスの立ち位置を確立するというのが成功するにあたって大事なのかなと思っています。

連携の部分も大事だと思っていまして、マーケティング部署へのサポートもカスタマーサクセスが受けた内容を提供してクロスセルされることもあると思うんですが、それも含めてKGIを売上に上げている中で一緒に取り組んでいた、というイメージでしょうか。

そんなかんじですね。そもそも発言権、進言権を得ないと開発も動かせなかったので、そこで売上を上げていったんですよね。

1年間ずっとやっていたので、「これ足りないよね」「あれ足りないよね」ということがどんどん出てきます。そこで初めて3千万円の売上を上げて、次は6千万円にするために今期開発予算の2千万円をくださいという話にようやくなっていく、という感じでした。

お客様のためになる支援をする

最後に、中﨑さんのお仕事をマーケターという言葉を使わずに再定義すると、どのような言葉になりますか?

はい。これは「中立者」という言葉がいいかなと思ってます。

弊社みたいなツールを持っている支援会社ならではなのかもしれないんですが、 わたしも含めてやはり気付かないうちにどんどんポジショントークになっていっちゃうんですよね。

お客様にとって本当にベストな提案ではなくて、うちの中にはめ込んだときにベストな提案になってしまうんです。極端な例を挙げると、「展示会に出すよりWebに広告つっ込んだ方がいいですよ」みたいな0→100の施策に走っちゃっうとか…。

お客様からすると「専門の会社がそういう風に言ってるので、それがいいのかな…」みたいな感じになってしまうと、お客様の限界をわたしたちが決めてしまうことになるので、それだとダメだなぁと思っています。

そうではなく「展示会にもこういう良さがあって、展示会の方には予算配分はこう、Webの方には予算配分こう」というところを本当に中立的に常に提案できるっていうところがマーケターとして優れているのかなと考えています。

今回はカスタマーサクセス領域を重点的に教えていただきました!貴重なお話をありがとうございました!

マーケターという職種を再定義すると…

中立者

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