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コンバージョンとは?至るまでの流れや種類を解説!

コンバージョンとは?

コンバージョンとは、訪問者がホームページの目標としているアクションを起こしてくれた状態のことを指します。
例えばコンバージョンとみなすアクションを「サポートページで資料ファイルをダウンロードすること」「アンケートに回答すること」「商品購入」などに設定する場合があります。
つまり、インターネット広告の最終的な費用対効果を明らかにする、もっとも重要な指標になります。

コンバージョンするまでの流れについて

まず「コンバージョン」に至るまでの流れの中で、重要な用語について解説させて頂きます。

  • ・訪問数
    ユーザーがアクションを起こすためのサイト(ページ)に訪れた数。アクセス数。
  • ・コンバージョン数
    コンバージョンを獲得した件数
  • ・コンバージョン率
    訪問数に対し、コンバージョンに至った件数の割合。コンバージョンレート、CVR、転換率ともいいます。
  • ・CPC【 Cost Per Click 】
    有料ネット広告のクリック1回あたりの料金。クリック単価ともいいます。
  • ・CPA【Cost Per Acquisition】
    コンバージョン1件の獲得にかかったコスト

このときにとある化粧品を売っているとした時に「コンバージョン=商品の購入」と定めました。
サイトに訪れるためにかかるお金(コスト)は広告1クリックあたり100円です。
そしてサイトに100人のユーザーが訪れたとしましょう。
そのうち5人が商品を購入=コンバージョンしたとしたら、

訪問数:100

コンバージョン数:5

コンバージョン率:5%

CPC:100円

CPA:2000円

となります。

コンバージョンの種類について

総コンバージョンとユニークコンバージョン

総コンバージョンとユニークコンバージョンの違いは、コンバージョンアクションの総数をカウントするか、コンバージョンアクションが行われたセッション数をカウントするかというものです。

※セッションとは、ユーザーがあるWebサイトにアクセスしてから離脱するまでの一連の行為を指します。

総コンバージョンとはコンバージョンアクションの総数で、同一のユーザーが一つのセッション内で複数回コンバージョンアクションを行った場合も、全て別々のコンバージョンとしてカウントされます。
それに対してユニークコンバージョンとは、セッション単位のカウントになるため、例えば一度のセッションで2回購入手続きを行ったとしてもコンバージョン数は1となります。
両者の違いは、コンバージョンをアクション単位で捉えるか、セッション単位で捉えるか違いになります。

直接コンバージョンと間接コンバージョン

「直接コンバージョン」とは、広告などを出稿し、その広告経由でWebサイトに来訪したユーザーが、サイトを離脱することなくコンバージョンに至ること(およびその件数)を指します。
直接コンバージョンに対して、広告経由で一度Webサイトに来訪したものの、その場ではコンバージョンをせずにサイトを離脱し、その後再度サイトに来訪した際にコンバージョンすることを、「間接コンバージョン」と呼びます。(アシストコンバージョンとも呼ばれます。)

一定数のユーザーは、広告をクリックした後、そのタイミングではコンバージョンに至らず、その後オーガニック検索やメルマガ、もしくは再度広告を経由してサイトやアプリに再訪問しコンバージョンに至ります。
そういった様々な地点でのコンバージョン接点を設けることによって最大限コンバージョンの評価をします。

クリックスルーコンバージョンとビュースルーコンバージョン

クリックスルーコンバージョンとは、グーグル広告をクリックしたユーザーがサイトに来て、コンバージョンした数です。
それに対してビュースルーコンバージョンとは、メディアサイトに掲載されたグーグル広告を、クリックしなかったユーザーが別ルートで、Webサイトに来てコンバージョンした数を言います。
すなわち広告は目にしたけど、その場ではクリックしなかった。しかし同じ広告を何回も見たことで頭に残り、別ルート(自然検索など)でサイトを訪問し、結果としてコンバージョンが発生した。このようなケースを計測し、露出の広告効果を数値化したのが、ビュースルーコンバージョンです。

まとめ

今回は費用対効果を高めるために必要なコンバージョンの正しい理解と、コンバージョンの定義についてご紹介しました。
コンバージョンは広告の成果が上がっているかの判断基準になります。
大前提として、広告の目的は何かを明確にして、それに沿ったWeb上の目標をコンバージョンとし、今回ご紹介した様々な指標を分析するようにしましょう。

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DSP広告とは?仕組みの解説や代表的なツールを紹介

国内初の広告は、1687年に三井越後屋が発行した引札(チラシのようなもの)だと言われています。
初めは紙だけだった広告が、現在ではデジタルへシフト。DSPは、そんな時代の進化とともに生まれた技術の1つです。
今回はそんなDSPの仕組みと、DSP広告サービスのをご紹介していきます。

DSPとは?

DSPとは、Demand-Side Platformの略称で、Web広告を配信したい「広告主側の広告効果を最適化・最大化するためのツール」のことです。
これまでの広告配信は、広告の枠を購入するような「枠単位で配信を行う」ものでしたが、DSPを活用することで、ターゲット毎の配信設定が可能になりました。つまり「人単位で配信を行う」ことができるようになったのです。

これにより、例えば、性別、年齢、趣味などの属性で明確なターゲット設定を行っている場合、それらのユーザーに的確に広告配信を行うことができるため、無駄な配信をせずに高い効果を見込むことができます。
DSPはターゲットの設定さえ行えば、自動で最適な広告配信を実施してくれることから、広告主の手間を大幅に減らすことができると言えるでしょう。

DSPの仕組み

DSPとは、Web広告を配信したい「広告主側の広告効果を最適化・最大化するためのツール」のことだと解説してきましたが、実際の仕組みはどのようになっているのでしょうか?

DSPはDemand-Side Platformの略であるように、需要側、つまり広告を出したいと考える広告主側に利益をもたらすためのものです。
それとは反対に、広告配信面を提供する媒体社(「Google」や「Yahoo!」など)に利益をもたらすSSP(Supply Side Platform)といわれるものと連動しています。

私たちが普段Web上で目にしている広告の多くは、いわば「無数にある候補の中から勝ち残った広告」なのです。
SSPは、ユーザーに広告を表示する機会が発生する度に、複数のDSPの中から最適な広告を自動で選び配信。
それぞれのDSPは、1配信ごとに「この表示を見ているユーザーはどんな人なのか、今他の広告と競い合う必要があるのか、競い合うならどれぐらいの費用をかけるべきか」などを瞬時に判断し、最適化してくれています。

代表的なDSP広告サービスは?

DSPを通じて配信される広告を「DSP広告」と呼びます。
ここでは実際に、DSP広告サービスを提供している主要な媒体をご紹介していきます。
DSP広告サービスは、大きく2種類に分けられます。

①自動型

このタイプのDSPでは、配信方法や目標といった事前に設定された内容と、それまでの配信結果を元に、各DSP独自のアルゴリズムに基づいて自動的に広告が最適化されます。
基本的に運用はほぼ自動で行なってくれるので、自社で運用する手間がかかりません。一方、細かな調整を誤ってしまうと、期待する効果が得られない場合もあるでしょう。

自動型の代表的なDSP

・Criteo(クリテオ)
世界中に広告を配信しているCRITEO社が提供するDSP広告サービスです。
Googleに次ぐ世界2位のネットワークの広さを持ち、日本国内利用者の92%以上が配信を閲覧することができるといわれています。

特徴:優れたダイナミックリターゲティング機能
膨大なユーザーデータを活用し、Webサイトの商品やサービスの詳細ページを訪れたことのあるユーザーに対して、履歴をもとに該当商品やサービスに関する広告を自動で生成して表示することが可能です。
これにより「サイトへの再訪問」と「購入」を促すことができるようになります。

・MicroAd BLADE(マイクロアド ブレード)
マイクロアド社が提供するDSP広告サービスです。
売上シェアは国内最大規模を誇り、配信リーチ数もクリテオと同様国内最大級といえるでしょう。

特徴:マルチデバイス対応
スマホでも、パソコンでも、タブレットでも、そのデバイスに合わせて見やすい状態で広告配信を行うことが可能。
もちろん広告主側での操作は必要なく、自動でマルチデバイスへ配信が可能となります。

②運用型

自動型に対して運用型は、文字通り自社で運用を行う必要があります。
実際に広告効果を逐一確認しながら、手動で細かく調整ができます。
自動型に比べると、運用する手間はかかりますが、効果改善のための柔軟な対応が可能になります。

運用型の代表的なDSP

・FreakOut(フリークアウト)
フリークアウト・ホールディングス社が提供するDSP広告サービスです。

特徴:ブランド効果を始めとする評価が難しい施策の数値化
直接成果に繋がった広告だけではなく、成果に至るまでの全ての接触履歴を解析して貢献度を測る分析が行えます。
また、利用者の好みにあった物品やサービスを推薦するリンク付きの画像配信など、豊富な機能を揃えていることも特徴として挙げられるでしょう。

・logicad(ロジカド)
ソネット・メディア・ネットワークス社が提供するDSP広告サービスです。

特徴:コストパフォーマンスの高さと柔軟性
初期設定費用がかからい分、低リスクで利用することができます。
シミュレーションにより複数のおすすめプランを自動で提案してくれるため、ターゲットの設定や分析が細かくできるだけでなく、サポート体制も充実していることから、配信設定の柔軟性が高いのが利点と言えます。
一方、運用者の知識や経験が成果に顕著に現れる可能性もあるでしょう。

アドネットワークとの違い

アドネットワークとDSPの違いは、「ネットワーク」か「ツール」かという点です。
アドネットワークは複数の広告配信先WEBサイトにまとめて配信することができる「ネットワーク」であるのに対し、DSPは複数のアドネットワークを一度にまとめて運用し、分析まで担える「ツール」であるといえます。

また、アドネットワークは「面」に配信、DSPは「人」に配信、と前述したようにDSPはターゲット毎の配信を可能にしました。
アドネットワークは、ネットワーク内のWEBサイトの広告枠に配信を行う機能は持ちますが、「どういった人に配信するのか?」という機能は本来持っていません(GDNやYDNなどアドネットワークでありながらDSPとしての機能を持つような特殊なケースもあります)。
一方DSPは、DMP(※1)などを仲介しユーザーデータを用いての運用を行うため、「どういった特徴の人に広告を配信するか」といったターゲティングが可能になります。

※1 DMPとは
インターネット上のさまざまな情報を管理、活用するツールのこと。詳細はこちらの記事でもご紹介しています。
【DMPとは】データ活用方法からおすすめ会社紹介まで

まとめ

アドネットワークやDSPの登場によって広告主の負担は格段に減りました。
加えて「枠単位での配信」から「人単位での配信」が実現可能になり、ターゲティング精度は今後も増していくことが予想されます。
そんな中で、どのDSP広告サービスが自社の商品・サービスに合っているかを見極める力も必要になってきています。DSP広告サービスはどの会社にも合う万能なものではありませんので、まずは「DSP広告とは何か」を理解することから始めましょう。

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広告ブロックツールの動向やセキュリティリスクを解説

近年急成長をしているデジタル広告の中で不要な広告をブロックするためのツールを使用しているユーザーが増えています。
こちらの記事では、ITP問題など現代の広告変化に触れながら、広告ブロックツールの特徴や危険性、また後半では役に立つ安全なツールの紹介のほうもさせて頂きます。

広告ブロックツールとは

広告ブロックツールはアドブロッカーとも呼ばれ、インターネット閲覧時に表示される広告を非表示にするソフトウェアの総称のことを指します。

ブロックの仕組みとしては、ユーザーがウェブサイトを訪れた際に、データを選択的にダウンロードすることによって、望まない項目が読み込まれることを「ブロック」する行為を指します。

現代広告とブロックツールの動向について

現代の広告変化について

現代においてデジタル広告への支出は、テレビ広告と同じくらいの規模に成長しており、すでにデジタル広告は企業による広告・宣伝活動のメインストリームになりつつあります。

その中でも、3年前ほど前からITP(Intelligent Tracking Prevention)と呼ばれる、AppleがSafariに搭載しているトラッキング防止機能(特定の情報収集を目的に人の行動やデータの挙動を追跡すること(※詳しくは「ITPとは?」の記事参照https://kaikoku.blam.co.jp/digimaguild/affiliate/526)の実装が進んでいます。

Appleがこれを行うのは、インターネット広告の特定ユーザーに対する表示に高まる嫌悪感・不信感から、ユーザーのプライバシーを守るという意図から行っています。このように広告業界においてデータや広告そのものの扱い方の健全化に努めようと意識の変化が起こりつつあります。

広告はなぜブロックされるのか?

上記のデータや広告そのものの扱いかたに注目や意識の変化が起こりつつある中でも、web上には悪質なサイトに誘導する広告や、ユーザーの閲覧を妨げるような広告を表示するWebサイトなどの存在、動画の閲覧前に強制的に表示される広告など、ユーザーにとってフラストレーションを生み出す広告が多数表示されているのも事実としてあります。

こうした背景から、より快適なインターネット体験を実現する手段のひとつとして、広告ブロックツールがメディアなどでも取り上げられる機会が増加しています。

>> 【企業向け】WEB広告でお悩みなら「カイコク」

パブリッシャー(企業側)としての対応について

インターネットメディアやプラットフォームをユーザーに無料で情報や機能を提供する代わりに、広告によってその収益を支えているものも多いです。当然、広告をブロックされてしまうことは、事業に対して大きな影響を与えることにもなります。

最近では2019年7月にChromeに標準で広告ブロックの機能が搭載されました。
しかし、この機能は従来の広告ブロックとは異なり、すべての広告をブロックするものではありません。
あくまでGoogleの基準に抵触した悪質な広告のみを非表示にする仕様となっています。
配信される広告は、ユーザーにとってはうっとうしい面もあることは否めませんが、広告が掲載されることで商品の認知拡大や購買促進につながっているのも事実としてあります。

広告ブロックツールの設定でブロックできるもの

Chromeブラウザ・アプリでブロックできるものを例として記載させて頂きます。
主に以下の2つのものがあります。

1. 特定の不要な広告のブロック
特定の広告のブロックはインターネット上に広告を表示されないように設定することはできませんが、自分で指定した特定の不要な広告をブロックすることができる設定です。

2. ポップアップ広告を停止する
Chromeや他のほとんどのブラウザでは、ポップアップ広告を無効にすることができます。
無効にしてもポップアップ広告が表示される場合は、不正なソフトウェアがインストールされている可能性があるので、そのソフトウェアを削除する必要があります。
詳しくは、「Google Chrome ヘルプ」の「望ましくない広告、ポップアップ、不正なソフトウェアを削除する」を参照してみて下さい。

以上が主に設定でブロックできるものになります。
しかし、こうしたユーザーが不満を抱える状況を悪用しようと企む者もいます。
広告ブロックツールが抱える問題としてセキュリティリスクがあります。
次に実際に起きた事象を交えつつ解説させて頂きます。

広告ブロックツールが抱えるセキュリティリスクについて

上記で説明させて頂いたように広告ブロックツールを利用する人が多くなっています。
しかし、広告ブロックツールを通じてサイバー犯罪者が個人のデータを盗み取る危険性も存在しています。

人気の広告ブロックツールのいくつかに脆弱性がありセキュリティ専門家のArmin Sebastianによると、サイバー犯罪者らが脆弱性を利用して悪意あるコードを送り込む可能性があることがわかりました。
広告ブロックツールを利用する際には、これらのツールがブラウザ内の様々なデータを取得し、ブラウザにコードを送り込む可能性を認識しておくことが必要となります。

また、広告ブロックツールを使用する際にユーザーの位置情報の取得や必要以上に不要な権限を要求してくるツールは悪質である可能性もあるという認識も持つべきです。

そして過去に起きた事例の紹介をさせて頂きます。

・偽の「Adblock Plus」配布

Adblock Plusは著名な広告ブロックツールのひとつです。
この偽物が過去にGoogleの公式Webストアで配布されました。
名前を「AdBlock Plus(Bが大文字になっている)」とし、アイコンも本家と同じものを使用したこの偽アプリは3万7,000件以上もダウンロードされました。
この広告ブロックツールがマルウェアだったかどうかは定かではないですが、悪意のある拡張機能が含まれていたとも言われています。

最後に、安全に活用できる広告ブロックツールの紹介をさせて頂きます。

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広告ブロックアプリ・ツール紹介

1. AdBlock

AdBlockは広告ブロック拡張機能の中でも知名度が高く、人気があるツールです。
導入するだけでほとんどの広告を防ぐことができます。
また、YouTubeを閲覧中に流れるビデオ広告もデフォルトでオフに設定してあるので快適に閲覧することができるようになります。
詳細: AdBlock

2. Adblock Plus

Adblock Plusも、世界中での利用者が多く評価の高い人気の拡張機能の1つです。
もはや定番とも言える「広告 ブロック拡張機能」で、バナー広告、ポップアップ広告、ップアンダーをしっかりと防いでくれます。
他にも、マルウェアやFacebook 広告、YouTubeのビデオ広告など幅広い広告ブロックに対応しているので、これさえ入れておけば間違いなしです。
詳細: Adblock Plus

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まとめ

ここまで見てきたように広告ブロックツールを取り巻く環境は複雑かつ、ツールそのものが安全かどうかをユーザー自身が判断するのは難しいです。
それでも利用したい場合は、事前にセキュリティ対策ソフトをインストールなどの対策は必須になります。
正しいセキュリティ知識を身につけ、必要に応じてセキュリティツールなどの手助けを活用しつつ、主体的に自分の身を守る工夫や行動を意識していきましょう。

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リスティング広告の特徴や費用は?見込める効果も解説!

Webマーケティングを行う上で、様々な広告が存在しています。
その中で、広告によってどのような効果があるかなどわからずに配信しているマーケティング担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はWebマーケティングを代表する広告である、「リスティング広告」の特徴や費用、メリット、デメリットについてご紹介していきます。

リスティング広告とは?

リスティング広告の特徴

リスティング広告とは、インターネット広告の一種で、検索エンジンの検索結果にユーザーが検索したキーワード(検索語句)に連動して掲載される広告のことを指します。
検索連動型広告やPPC(Pay Per Click)などとも呼ばれ、広告がクリックされると費用が発生します。
代表的なリスティング広告としてGoogleリスティング広告とYahoo!リスティング広告が主に活用されています。

広告が表示される場所

リスティング広告は掲載される場所が決まっており、検索結果には「広告枠」と「自然検索枠」という2つの範囲が存在します。
例えば、Googleで商品やサービスを検索してみると、検索結果1ページ目の上部と下部に「広告」と書かれたサイトが表示されます。
この上部と下部の範囲が広告枠、つまりリスティング広告が掲載される場所で、それ以外の範囲が自然検索枠となります。
Googleでは、上部に表示される広告は最大4件までと定めれています。

掲載順位の決まり方

リスティング広告は費用を多く使ったからといって、ページ上部に掲載されるとは限りません。
そこで掲載順位を決める指標として広告ランクの高さが重要になってきます。
Google広告では広告ランク、Yahoo!スポンサードサーチではオークションランクと呼ばれています。

広告ランクは、入札単価、広告の品質、検索時のユーザの状況、広告表示オプションの見込み効果、広告ランクの最低基準から決定します。
ここで間違われやすいのは、広告ランクを「広告ランク = 入札単価 × 品質スコア」と考えてしまうことです。

広告ランクを決める要素はあくまで入札単価、広告の品質、検索時のユーザの状況、広告表示オプションの見込み効、広告ランクの最低基準となっています。
単なる掛け算で評価はされていないことを押さえておきましょう。

また『広告の品質』と『品質スコア』は違います。
広告の品質とは、ユーザーに対する広告の有用性、利便性を評価するものであり、品質スコアは広告やキーワード、ランディングページの品質など、過去の掲載結果の統計や平均から算出された成績であり、広告ランクとは見ているものが違います。
ですので、広告ランクを上げる際にはユーザーに対する広告の有用性、利便性を意識してみましょう。

ディスプレイ広告との違い

次にリスティング広告とは別に、Web広告で抑えておきたいディスプレイ広告についての特徴やリスティング広告との違いなどを紹介します。

まず、ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリに用意された広告枠(広告用スペース)に表示される広告のことで低単価で非常に多くのユーザーにリーチできるのが特徴です。
リスティング広告との違いとして、まずあげられるのは掲載場所の違いです。
検索結果に表示されるリスティング広告に比べ、ディスプレイ広告はWebサイトやアプリに用意された広告枠(広告用スペース)に写真や動画などで表示されます。

またディスプレイ広告は各媒体の提供サイトに表示されるため配信量が多くなり、検索画面のみに表示されるリスティング広告より、マーケティング理論の1つであるAISASモデルの最初の「A」にあたる「Attention(注意)=製品の存在を知る」という行動に適しており、認知拡大を重視する際におすすめです。

※AISASモデルとは、マーケティング理論の一つで、ある商品やサービスを買うまでの間に、消費者がどのような行動(購買行動)をとるのかを、パターン化したモデルの一つです。
・Attention(注意):商品やサービスを知る
・Interest(興味):その商品やサービスに興味を持つ
・Search(検索):より情報を得るためにインターネットで検索をする
・Action(行動):実際に商品やサービスを購入し、利用する
・Share(共有):使用した感想を口コミやSNSに投稿しする

リスティング広告の費用

リスティング広告の費用は次の2つの仕組みによって決定されています。

入札オークション制

リスティング広告では検索が行われるたびに掲載順位を決定する「オークション」が繰り返えされます。
ユーザーが検索を行うと、その検索内容と一致するキーワードが設定された広告がすべて検出され、広告ランクが十分に高いものだけが表示されます。

この仕組みはRTB(リアルタイムビッディング)という広告を表示する方式がなされています。
RTBとは、広告主とメディア(媒体)をリアルタイムで結ぶことで、広告主にとってはより最適化された広告配信を、メディアにとっては広告収益の最大化を、そしてユーザーにとってはより有益な情報の提供をしています。

入札オークションで重要なポイントとして挙げられるのは、たとえ競合相手が自分よりも高い入札単価を設定していても、キーワードと広告の関連性が高ければ、低い入札単価で相手を上回る掲載順位を獲得できる可能性があるという点です。

また、オークションの結果はその時点での競合状況に応じて毎回変わる可能性があります。
このため、ページ上の広告の掲載順位が変動したり、広告が掲載されなかったりすることが起こるため、成果が出ないからといって短期間で予算を変更することなどには注意が必要です。

クリック課金制

リスティング広告では、ユーザーが広告をクリックした場合のみ料金が発生します。
よって広告が検索結果に表示されただけでは料金は発生しません。
広告主側は入札単価を調整できることから自由に単価を決定することが可能です。

適切なクリック単価は、業種や地域、職種などによって変わりますが、高ければ高いほど(あるいは安ければ安いほど)いいというものでもありません
コンバージョンが発生しているか、コンバージョン単価が最適化されているかなど、クリック単価は他の指標に大きく関わるため、クリック単価単体を見て高いからダメ、安いから良いと判断するのは、リスティング広告のパフォーマンスをあげていく上で注意しなければなりません。
そのため配信する広告ごとに考える必要があります。

リスティング広告のメリット・デメリット

ここまでリスティング広告の特徴や費用などについてご紹介してきました。
次にリスティング広告のメリット・デメリットについて解説していきます。

リスティング広告のメリット

・ニーズが明確な顕在層へアプローチできる
リスティング広告はニーズが明確なユーザーを獲得することに長けています。
ユーザーが打ち込む検索キーワードを指定して広告を出稿するため、成果にできるだけ近い検索キーワードを選んで広告を出すことができるからです。

・クリック課金なので低予算から始めることができる
枠を購入して掲載するバナー広告などは、クリックされなくても料金を支払わければいけないケースなどもありますが、リスティング広告はクリック課金であるためクリックが発生しないと料金がかからないため、低予算から始めることが可能になります。

自然検索(オーガニックサーチ)より成果がすぐに現れる
自然検索とは検索エンジンのアルゴリズムによってランキングされるため、表示する内容や表示対象の検索語句、掲載内容は直接的にコントロールすることが難しいです。
また、自然検索で上位を目指すにはユーザーのニーズを網羅したコンテンツを用意することや、内部対策,外部対策などのSEO対策が必要になるため、実際に効果が現れるまでに時間がかかることが多いです。
一方、リスティング広告は、すぐにでも広告の配信を開始でき、変更も随時可能です。
スピード感を重視して成果を求めるのであれば、検索ページ上部に掲載されるリスティング広告がおすすめです。

リスティング広告のデメリット

・競合が多いキーワードで上位表示を狙うと高額な費用が必要になる
リスティング広告は入札制のため、コンバージョン率の高い人気のキーワードは、非常に高単価になる場合があります。
例えば、「転職」「求人」など、ニーズが明確でコンバージョン率も高いものは1クリックあたり数千円の課金が発生するキーワードも存在します。
コンバージョンしやすいキーワードをそのまま狙っても、資金力のある大手企業が既に参入している場合は効果を出すのは難しい場合があります。

・運用に手間がかかる
リスティングは運用型広告でもあるため、一度開始すると運用するためのリソースが必要となります。
リアルタイムで効果測定が行えて、広告を修正できるのはメリットでもありますが、その分手間がかかるという面もあります。
管理画面の操作方法や入札基準など、事前に知っておかなければいけない知識も
多く、更に情報のアップデートが盛んな分野であるため、継続的な勉強が必須となります。

まとめ

リスティング広告の特徴からメリット・デメリットについて解説してきました。
リスティングは運用型広告でもあるため、一度開始すると運用するためのリソースが必要となります。
リアルタイムで効果測定が行えて、広告を修正できるのはメリットでもありますが、その分手間がかかるという面もあります。

管理画面の操作方法や入札基準など、事前に知っておかなければいけない知識も
多く、更に情報のアップデートが盛んな分野であるため、継続的な勉強が必須と
なります。
また入札単価を上げているのに、全く順位が上がらない場合は、一度腰を据えて品質スコアを見直してはいかがでしょうか。
品質スコアを決定する項目をひとつひとつチェックしていくことで、掲載順位が上がらない要因が見えてくるはずです。

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【DMPとは】データ活用方法からおすすめ会社紹介まで

DMPって何?どんな種類があるの?

DMPの意味

DMPとは「Data Management Platform(データマネジメントプラットフォーム)」の略で直訳すると「データ管理基盤」と訳されます。
インターネット上のさまざまな情報(顧客データ、自社サイトのユーザー履歴、など)を一元管理して、分析して、最終的に利用して広告配信や企業のターゲティングの再設定に活用するためのシステムです。

DMPの種類

DMPは二種類あり、オープンDMPとプライベートDMPといいます。
それぞれの役割があり、明確に区分づけられています。

オープンDMP

オープンDMPはパブリックDMPとも呼ばれ、外部の会社が保有している情報を活用する事が出来るシステムのことです。
外部サイトのユーザーの行動履歴やユーザーの訪問履歴、購入履歴などを利用して新規顧客の開拓などに使用することが可能で、自社サイトに訪問しているユーザーと比べることが出来るのでターゲットとするユーザーの分析から新たな施策に役立ちます。

プライベートDMP

プライベートDMPは、自社サイトの情報を集めて分析して活用するシステムです。
プライベートDMPをオープンDMPと統合する事によりより幅広い分析か可能です。集められるデータは多く、自社サイト訪問データや購入データ、ユーザーの性別や年齢、行動頻度などさまざまです。

オープンDMPとプライベートDMPを利用して新しいマーケティング施策や、サイト制作、ターゲット管理に役立てましょう。

DMP導入の利点と懸念点

利点

・顧客のデータを活用できる
・様々なデータの一元管理が可能
・様々なデータの統合が可能
・分析することで課題発見に繋がる

主なメリットは上記の4点です。
顧客データを「管理」「分析」「活用」その全てが行える事からサービスの改善やターゲットの改善に繋がり、結果とし業績や成果の改善に繋げることが出来ます。

懸念点

・データ量が多い
・管理者、分析者がいないとデータの活用が出来ない
・データの活用方法を簡略化しないと管理者以外が活用化出来なくなってしまう

主な懸念点は上記に3点になります。
データを持っているだけでは活用する事が出来ない為、管理者、分析者が必須になります。
そのうえでデータを使いやすくまとめて企業の全員が利用出来る状態にすることがベストです。

DMPツールの国内会社とそれぞれの特徴

①Rotoaster:プライベートDMP

・DMP市場において3年連続でNO1の業績
・機械学習を用いたユーザー分析が可能
・成果向上を支援するデータマーケティングのコンサルタントがアシスト可能
参考URL:https://www.rtoaster.com/

②Juicer:オープンDMP

・初心者でも簡単に利用する事が出来る無料のユーザー分析
・直感的な操作から重要な指標をグラフにする事が可能
・自動ペルソナ生成からユーザーの人物像をすぐに把握
参考URL:https://juicer.cc/

③b➝dash:プライベートDMP

・画面操作をするだけでデータ取り込み、統合、変換、活用が可能
・マーケティングデータの取り込みが簡単
・12種類のメイン機能がありカスタマイズが可能
参考URL:https://bdash-marketing.com/function/

DMP活用の手順

①データの収集

「cookieデータ」を活用したり、計測タグを設置する事により、自社データも集めることが出来ます。
ユーザーのサイト流入履歴や、サイト購入履歴、顧客の性別や年齢、さまざまなデータを収集し、DMP内に保管していく事により、データの母数が増え分析範囲も広くなっていきます。
例:サイトを訪れた人へ「cookie」を付与→「セグメント分け」→「改修」

②データの分析

DMP内に集約されたデータを分析してみましょう。DMPルーツ上で性別と時間帯、購入履歴を比べたり、分析して施策まで落とし込み活用しましょう。
データが集約されていても分析することが出来ないと上手く活用出来ない為、DMPツールを活用しデータ自動分析機能などを上手く使い新しい施策や行動に繋げていきましょう。

③施策の実行

DMPでまとめられたデータを施策として実行に移して、検証結果を次回に生かしPDCAを回していきましょう。
そして施策によって得られたデータをためて更に大きなデータバンクとして活用しましょう。

まとめ

DMPはデータ収集、データ分析、分析したデータを用いた広告配信などの施策実行に移す一連の流れを補助する役割を担います。
マーケティング部や営業部その他部署にてユーザーデータを上手に活用し更なるステップアップに繋げていきましょう。

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WEB広告の目標・ターゲット設定~検証設計の考え方

大きく全体図を書いていく

大きく描いて詳細を詰めていく

Web広告ならず、何を始める場合でもまずは全体を大きく描くことが重要です。細かいところまできちんと詰めていくことはもちろん重要ですが、まずは大きく全体から徐々に詳細を詰めていくことが重要です。

そのために、まず初めにWeb広告をはじめる上で全体の方針を決めるためのロードマップを描いていきましょう。
ここで重要なのは詳細を描きすぎないことです。Web広告は多くの数字を可視化できるため、実施してから結果が出るのに時間が短く、データが揃うのがいいところです。

ある程度方針を決めた後は、実際手を動かしていく中で改善してい行くのが効果的です。重要なのは目標を作ることではなく、成果を上げることなので、注意しましょう。

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目標の作り方と3つの目標を作る理由

目標の作り方は大きく分けて2パターンあります。1つは過去の実績を元に作成する場合と、もう1つは新しく作成する場合です。まずは過去の実績を元に作成場合についてです。

そして目標は「現実目標」、「理想目標」、「限界目標」の3つ立てておきましょう。そうすることで進捗状況を把握するためのバロメーターになります。

目標に関しては1つのみ作成している所が多いのですが、複数のシナリオを考えながら目標を作ることで、実際に走り始めた後、
「今の状況は理想的な状態にあるのか?」
「想定通り?」
「実はかなり限界ギリギリで走っている?」
といったチェックするためのバロメーターになります。

過去実績を元に目標設計する場合

まず、過去の実績がある場合、過去の実績を元に基準となる現実目標を立て、事業計画上どこまで目指すのかという理想目標、どこまで許容できるかという限界目標の3つを立てることで、Web広告開始後の進行状況の判断指標になります。

このそれぞれの目標を立てる際、過去の実績を元に季節や時期需要にトレンドのある業界であれば、トレンドを加味しながら作っていくのがよろしいでしょう。
例えば、ふるさと納税に関しては年末を迎える11月12月に需要が集中するためこの動きを加味して目標を立てることをオススメします。

目標を作るにあたって、ここでも重要なのは大きく描いて詳細を決めていく事です。
そのためにもまずは年間の目標を決め、半期、四半期、月次単位と細分化していくことを意識しておきましょう。
そうすることで定期的に現状把握ができるので、今の状況が良いのか、悪いのかわからない迷子になることは減ると思います。

また、目標に対して大きく上振れで進捗している時、何が要因なのか、そもそも理想目標も上回るペースなのか、それとも現実目標と理想目標の間なのか等、複数の目標を作成しておくことで良し悪しの程度の判断も楽になります。

例えば基準となる「現実目標」1つのみで走り出したとします。現実目標のCPAを1,000円とし、この四半期のCPAが800円だった場合、目標よりは良いものの、更なる投資を検討すべきかという判断が難しくなります。一方「理想目標」のCPAが850円の場合、50円分の余力は少なくともあるので、更なる投資をすべきだという判断が容易になります。

参考にできる過去実績がなく、新しく目標設計する場合

次に、新しく目標を設計する場合です。この場合、比較する過去の実績がないため、詳細までは決めず、走りながら目標をアップデートしていく事をオススメします。
そのうえでどのように現実目標を決めていくかですが、まずは競合となるサービスを探し、概ねどの程度を目標とすべきかを算出します。これは業界によって原価率やROASが異なりますのでプロモーション対象の商品に依ります。

現実目標を決めた後は、先ほどと同様に理想目標、限界目標を策定しましょう。
3本の目標ができれば詳細に落としていきます。年間、半期、四半期、月次単位と細分化していきますが時期需要におけるトレンドに関してはGoogleトレンドを使い、業界のKWや競合のサービス名を入れてみましょう。
そうすることで概ねのトレンドに関しては把握することができ、時期需要に関しては読み込めるはずです。

最後に、新しく目標を作る上で重要なポイントは目標を見直す頻度を決めておくということです。サービスにもよりますが、概ね四半期、月次単位で今後の目標は見直すのがオススメです。
あくまで最初に作った目標は当初目標とし、順次目標は見直し、アップデートをかけて行きましょう。明らかに達成が難しい目標を引いていたとしてもそれは無意味ですので、新しく目標を作っていく場合は適宜見直し、適正な目標値に調整していきましょう。

商材別ターゲットの考え方

ターゲット選定の考え方

目標が決まり「Web広告を始めよう」となった時、とりあえずどんな媒体で実施するか、何を作るよりも、まずターゲット選定をする必要があります。
自社の商品がどういう人に利用されるのか、その人がどこに、どのくらい潜んでいるのかを考える所から始めます。

例えば、最近増えてきているように見受けられるSaaSのビジネスモデルを展開している企業ですと、商品(SaaS)を使用するのは、HR部門の方なのか、マーケティング担当なのか、はたまた契約などを管理している部門なのか、商品によって異なると思います。ただ、ターゲット選定は明確にするべきであり、定めたターゲットに対し適した媒体・手法を用いて正確に広告を届ける必要があります。

一方、例えばメルカリやFiNC、ZOZOTOWN等、BtoCでサービスを展開しており、幅広い一般ユーザーがターゲットとなる場合。端からターゲットを絞りピンポイントに広告を届けに行くよりも、まずは幅広く配信し、初速・途中結果を見て、その後効率良く届けられているターゲットに絞る調整をする手法を用いる方法もあります。そうすることで、確度の高いユーザーの見定めを誤ることなく、結果効率の良い配信となる場合もあります。

上記は方法論の一例であり、ターゲット選定の考え方は商材によって異なるので、鵜呑みせず自社だあればどうだろう、と選定の仕方からきちんと社内で議論・思考していく必要があります。また、上述2つの方向に振り切る必要はなく両方試しながらどういう方法でやっていくのも良いと思います。

ただ共通して言えることとしては、いずれのパターンにおいても然るべきロジックの上、仮説立てをすることです。仮説を明確化しておくことで実施後、結果何が良くて何が悪かったのか、どこまでは仮説通りでどこからが違うのか、などの検証ができなくなってしまうからです。

選定ターゲットを元に施策策定する前に…

ターゲットが決まったら次は施策を考えます。施策は媒体によりけりで様々ですが、仮説とターゲットが明確化されていれば、媒体選定や配信する面、入札するリスティングのキーワード選定などはスムーズに進めることができると思います。

ただ施策策定の前に、もし可能であれば、すでに商品を使用・購入したカスタマーに対し、初期の接点やどのようなステップを踏んで検討~利用まで至ったのかなどのヒアリングができると立てた仮説・選定したターゲットの妥当性の確認、見直しをすることができ、より精度の高い施策策定に繋げることができます。ヒアリングの手法としては、メールを通してのアンケート調査や、オフライン座談会の場を設ける、などがあります。

ヒアリングの結果、実際に立てた仮説と異なる実態が見えてくるるケースもあります。
例えば、ほとんどのカスタマーは検索を通して商品を認知したのだろうという仮説を立てた、それでは定めたターゲットに対しハマるようなリスティングの一般キーワードで手厚くアプローチをしよう、という施策策定の方向性になっていた場合、

座談会でカスタマーの声を聴いてみると、実際には、仲のいいパートナー会社からのオススメであったり、実店鋪の販売員さんからの紹介であったり、友人が使っていたからという理由でサービスを使い始めた、など最初から検索をして自社や競合サイトを見ることはほとんどなく、第三者からの紹介や口コミで商品認知~利用検討した方が大半であったこともあります。その場合、リスティングでの一般キーワード配信でのアプローチから、インフルエンサーの活用や提携媒体での紹介インセンティブの打診、アフィリエイトの活用など施策策定の方向性が変わってきます。

このように、いくらデータやリサーチ結果を元に、熟考し立てた仮説・ターゲットであっても現場の声を取り入れてみると、見直しが必要なことに気付けることもあります。

ここまで変わるクリエイティブの検証

クリエイティブは何故重要か

さて、ここまでで今回狙うターゲットはどういう理由で自社のサービスを使い始めてくれたのかがイメージでき、何から始めるかきまってきたかと思います。
ここからは実際に広告配信をする場合を想定します。

まず、広告配信において重要かつ必ず必要になってくるのがバナーや動画等といったクリエイティブになるのですが、このクリエイティブが非常に重要になってきます。
主にサービスを使う、商品を購入する際、LPやアプリのストアに行くかと思います。そのLPやアプリのストアにはたくさんの情報が載っているかと思うのですが、そこまでユーザーに来てもらわないとそもそも利用には繋がりません。

そこにターゲットを連れてくる重要な役割をクリエイティブが果たしています。
このクリエイティブによっては同じ費用でも獲得単価が半分以下になることや、広告クリック率が2倍異常になり、バナーであれば早い所だと数時間で作成することもできるので、検証をしっかり回していくことが重要です。

実際、私自身もクリエイティブの表現の幅が少ないと言われている金融業界でしっかりと検証フローを設計したことで、配信金額を伸ばしながら、約2か月間で広告クリック率を160%程度改善したことがあります。

クリエイティブ検証の仕方

では具体的にどのようにしてクリエイティブの検証フローを作っていくのかですが、工程としては3工程に分かれます。

①まずは訴求の洗い出し

まずは自社のサービスの訴求を洗い出します。
例えば「業界で最安値」、「基本料金0円」といった具体的な費用感の訴求や「累計3,000万DL突破!」、「3分に1人が入会」等のユーザーが多いことを強調すること、「最短即日配達」、「映画や漫画が見放題」といったサービスの機能の訴求。
これらをまずは利用者へのヒアリングや自社のおしていきたい内容を洗い出していきいくつかに分類していきます。

②訴求別にメインコピーを決める

次にやることは分類した訴求をコピーに落としていきます。
ここではとにかく量を出してください。1つの訴求に対して少なくとも10パターンはあるとよいかと思います。
例えば「安さ」の訴求であれば、「業界最安値」、「ワンコインではじめられる」、「安さで選ぶなら」といった形で量を書いていきます。いわゆるブレストになります。

ここで重要なのが、まずは1人で書き出してみるということです。
1人で書き出すメリットは人に頼らなくなること、別のことを考える時間がなくなることです。ブレストの失敗例でよくあるのが初めから複数人で案を出すことです。いきなり全員でブレストをしてしまうと他の人が考えてくれているから思考を放棄する人や、周りが案を出している間に別の仕事を考える人がいます。なので、まずは1人ブレストで書き出してみましょう。その後で各々が持ってきた案を元に掛け合わせてよりよい案ができないかを考えてみましょう。

ある程度出そろったところで各訴求毎に2つ程度メインのコピーを決めていきましょう。こうすることで訴求×2パターン程度のコピーが揃います。

③優先順位を決めて検証開始

訴求別にコピーが作成したら次は優先順位の決定です。
優先順位の決め方はそれぞれですが、ある程度調査データがあるのであればそのデータを参考に確度の高そうな訴求から優先的に検証していくのがいいかと思います。

配信金額にもよりますが、検証期間としては概ね1週間~2週間あれば充分です。結果が出れば最も効果の悪いクリエイティブを停止し、新しいクリエイティブを追加していきましょう。
順次クリエイティブ検証をしていくと、概ねこの訴求の効果が良いというところが見えてくるはずです。

効果のよい訴求が決まりましたら、案出ししたコピーと実績を元に新しいクリエイティブを作っては検証、作っては検証していきましょう。
ここでも重要なのは仮説です。仮説を立てておけばどこまでが当たっていて、こういう結果が出たから次にこういうクリエイティブを作ればこういう結果になるだろう、と考えながらクリエイティブを検証していきましょう。

Web広告におけるクリエイティブは科学できます。諦めずに続けていくことで着実に効果は改善されていきますので、地道に取組んでいきましょう。

媒体に評価されるために必要なこと

クリエイティブにおいてもう1つ重要な考え方があります。それは媒体から評価されるようにクリエイティブを作っていくことです。
せっかくここまできちんと考えてクリエイティブを作ってきたのに媒体から評価されないクリエイティブだと、どんなにいいクリエイティブでも配信がされません。

例えば、Facebookだと広告クリエイティブにおけるテキスト量の割合をAIで判定しております。そこでテキスト量が多いと判定されてしまうと、テキスト量が少ないクリエイティブと比べて配信されにくくなってしまいます。
▼Facebookにおけるテキスト量checkツールはこちら

こういった媒体毎のルールは見落としがちなので、せっかく作ったクリエイティブが適切に評価されるためにはどうする必要があるのか、専門性高い代理店や媒体に直接問い合わせてみることも重要です。

振返りと改善:仮説と事実の検証

事実と「どこが」、「なぜ」違ったのかを考える

最後に配信した後の実績を振返り、次どのような改善をしていくべきなのかについてです。
ここまで何回かお伝えした通り、Web広告では必ず仮説を持つようにしておきましょう。こうして事前に立てておいた仮説と実績を見比べていきます。

ターゲットの絞り方は合っていたけど、クリエイティブが調査の実績と違う結果が出ていた。男性の方が効率がいいとと思っていたが女性の方が効率がよかった。
このような実績が出た時、次はどのように改善を加えて回していくのか。新しい仮説を立てながら検証を回していきましょう。

Web広告をしていると、ホームランが出るときもあります。しかしそのホームランをまぐれにするのか、狙って打てるようになるのかこの楽しさがWeb広告にはあります。

基本的には地道にやっていくしかないWeb広告ですが、仮説を持ちながら実施していると必ず結果が出るのがWeb広告です。思っていた通りの結果にならない事も多々あるかと思いますが、めげずに取り組んでいきましょう。

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【カイコクの成功事例も紹介】心を動かすキャッチコピーを作る!5つのポイント

キャッチコピーとは

キャッチコピーとは、広告コピーの一種です。何らかの告知や宣伝を目的として用いられ、商品やサービスにおいて最初に人の目につく言葉です。
人は最初に目にしたものが、無意識のうちにその後の意思決定の基準となる傾向があります。これは「アンカリング効果」と呼ばれる、心理学や行動経済学においてとても良く知られる心理傾向です。

このアンカリング効果により、ユーザーの目に一番最初に触れるキャッチコピーの内容は、一番印象に残りやすく、後々の行動にも大きく影響を及ぼすのです。
テレビCMをはじめ、オンライン・オフライン問わず様々なところで目にするこのキャッチコピー。いざ自分で考えるとなると難しいものですよね。

今回は、色々なキャッチコピーを紹介したうえで、心を動かすキャッチコピーを作るポイントを考えていきます。
後半では、キャッチコピーを変更したことで、問い合わせ数・登録者数が1.4倍、そしてLPの獲得率が2.5倍にもなった 当メディアの運営元であるカイコクの事例もご紹介しますので、キャッチコピー作りのヒントにしてみてください。

>> マーケティングの副業(複業)人材をお探しなら「カイコク」

キャッチフレーズ、タグラインとの違い

「キャッチコピー」とよく似た意味を持つ「キャッチフレーズ」や「タグライン」。同じものとして扱われがちですが、実は厳密には異なるものなんです。

・キャッチフレーズ

宣伝に限らず幅広い意図を含む場合に用いられるもの。作品中の印象的なセリフなどを示すのもこちら。

・タグライン

キャッチコピーと同じく宣伝目的で用いられるもの。ただし、主にコーポレート・アイデンティティ(CI)*を表すという点で違いが生まれます。

わかりやすい例でいうと、CMの最後に企業のロゴと併せて表記されている言葉などがあげられます。

*コーポレート・アイデンティティ(CI)とは
CIはCorporate Identityの略。理念や志、その独自性など、その企業の「らしさ」を体系立てて整理し、発信・共有すること。

混同されがちなこれらの言葉ですが、自分で作成するときには気をつけておきたいものです。

有名なキャッチコピー

私たちの生活に溶け込んでいるキャッチコピー。まずは有名なものを見ていきましょう。

・そうだ 京都、行こう。

 - JR東海
  詳細はこちら

結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです

 - ゼクシィ(リクルート)
  詳細はこちら

・いつでも、どこでも、誰とでも。

 - Nintendo Switch(任天堂)
  詳細はこちら

・料理は夢を叶えるエネルギーだ。

 - 東京ガス
  詳細はこちら

・ピッカピカの一年生

 - 小学一年生(小学館)
  詳細はこちら

・やめられない、とまらない!

 - かっぱえびせん(カルビー)
  詳細はこちら

・日本には、おいしいサイダーがある。

 - 三ツ矢サイダー(アサヒ飲料)
  詳細はこちら

いかがでしょうか?
「見たことがある」「聞いたことがある」というコピーもあったのではないかと思います。

数多くの商品やサービスが世の中に出回る昨今。印象に残るキャッチコピーは、ユーザーが商品やサービス、そしてそれを提供する企業に対し興味を抱くきっかけになります。
また、特徴を説明し付加価値をつけ他の類似商品との差別化をはかることや、長期的な印象付けも見込むことができます。

心を動かすキャッチコピー作りのポイント

それでは、訴求力が高い=人の心を動かすキャッチコピーには、どのような特徴があるのでしょうか。そのポイントを、ここでは5つに絞ってご紹介します。

・ターゲットが明確である

キャッチコピーは「商品説明」ではありません。
狙いや目的、ターゲットを絞らずにキャッチコピーを作ろうとすると、どうしても曖昧なメッセージになりがちです。

・語感が良い

例)
いつでも、どこでも、誰とでも。
– Nintendo Switch(任天堂)

やめられない、とまらない!
– かっぱえびせん(カルビー)

上にもあげたこれらの例のように、韻を踏んだ表現・リズミカルな表現は記憶に残りやすく、ユーザーに強く印象付けることができます。

・具体的な表現を含んでいる

キャッチコピーに数字など具体的な表現を含めることで、ユーザーが明確なイメージをもつことができるようになります。また、信頼性を高める効果もあります。
例)
△売り上げを伸ばしたYDNの最適な運用方法とは
◎売り上げを5倍伸ばしたYDNの最適な運用方法とは

・効果を提示している

商品の特徴や機能だけを並べるのではなく、その商品・サービスを用いることによってどんな悩みが解決されるのか、ユーザーにとってどんな利益があるのか、といった効果を提示するのも良い方法です。
例)
聞き流すだけでビジネス英語が身に付きます。
– スピードラーニング

・ウソをついていない

キャッチコピーの役割は「現実よりも良く見せること」ではなく、「すでにある良さを引き出すこと」です。
商品や企業の実態とかけ離れた「ウソ」を含んだキャッチコピーでは、それに惹かれたユーザーが詳細を知ったときに、「ウソをつかれた」「裏切られた」と感じることにもなりかねません。誇張表現には充分注意して作成しましょう。

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カイコクの事例紹介

“良いキャッチコピー”の特徴がわかったところで、その重要性がわかる事例をご紹介します。
当メディアを運営するカイコク(https://kaikoku.blam.co.jp)では、今までにキャッチコピーの変更を2度行っています。
1度目はこちら。

そして2度目は、コピーライターとして有名な長谷川哲士さん(@aseetsu)の運営するYoutubeチャンネル「コッピーTV」とのコラボ企画でキャッチコピーを公募し、1000件もの応募から選定。
1度目の変更時には具体性を高めましたが、2度目では抽象度が高く語感の良いものになりました。

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まとめ

たった1行、少ない文字数でありながらユーザーの意識や行動に大きく影響を与えるキャッチコピー。
「どうやったら行動する気になるのだろうか」とユーザー視点に立つことを忘れずに、商品やサービスの想いを広げて「人の心を動かす」キャッチコピー作りに挑みましょう。