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ユーザーと物語を作る。ナラティブマーケティングとは?

ナラティブとは?

ナラティブの意味

ナラティブ(narrative)とは、直訳すると「物語」を意味します。
ただし、物語といっても、いわゆる起承転結があるストーリーとは少し異なった意味を持っています。
両方とも「物語」という意味は含んでいますが、

  • ・どちらが「主人公」か
  • ・「終わり」があるかないか

によって、ストーリーか、ナラティブかを分類することができます。
ストーリーの場合、当然登場する人物やキャラクターが主人公になりますし、始まりと中間部、終わりなどといった決められた区切りがありますよね。
一方ナラティブの場合、主人公はユーザー自身なのです。従って、ユーザーの行動次第で物語は変化し、決まった終わりは存在しません。ナラティブは、一人ひとりが主体となって語ることで生み出されるものだと言えるでしょう。

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ナラティブ・アプローチとは?

それでは、ナラティブを用いたアプローチとはどういったものなのでしょうか?
ナラティブは先述した通り、一人ひとりが主体となり「語る」ことで生み出されるものです。つまり、言い換えると「あなたの常識が作り上げる物語」なのです。「物語」は、同じ人種であっても立場や育った環境、職業などによって異なるものですよね。そういった一人ひとりがもつ物語の「語り」を促して、より良い方向へ向かせる手法がナラティブ・アプローチです。

ちなみに、このアプローチを使ったコミュニケーション法を「ナラティブコミュニケーション」と呼び、相手を変えるのではなく、自身の物語を相手と共に変えていきながら会話を進めるため、衝突機会を減らすことができます。そのため、会社組織の上下関係構築においては、非常に重要な役割を果たしています。

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ナラティブマーケティング

ナラティブマーケティングとは?

ユーザーそれぞれがもつ物語の「語り」を促し、それに対して適切なアプローチを図るのがナラティブマーケティングです。
一般的に、企業はユーザーよりも自分が売りたい商品・サービスに対しての情報を豊富に持っています。しかし一方で、ユーザーの声を聴き、新たな商品を開発するとなった場合は、ユーザーよりも明らかに情報が少ない立場になってしまいます。

ナラティブマーケティングにおいては、ユーザー自らの「語り」を見聞きし、それにフィットするようなコミュニケーションを取ったり、商品・サービス開発することが可能になります。そして、ユーザーがその商品と共に、新たな「物語」を展開することができるようになれば、ナラティブマーケティングが上手く機能していると言えるでしょう。

これまでのマーケティングと異なる点

ナラティブマーケティングは、「物語」という点で「ストーリーマーケティング」と比較される場合が多いです。
ストーリーマーケティングでは、企業は創業者や商品・サービスについてのストーリーをユーザーに読ませることで、ブランドに付加価値を付け売上をあげることを目的としています。従って、コミュニケーションは企業からユーザーへの一方通行になりがちです。

対して、ナラティブマーケティングは、それぞれの「語り」を対象にしています。
企業だけが語れる物語もあれば、個人だけが語れる物語もある。ユーザーそれぞれを主人公として、ユーザ自身ではなく、ユーザーの語る物語に対して適切にアプローチします。

活用事例

SUBARUのテレビCM「Your story with」

https://www.subaru.jp/yourstorywith/

このCMのキャッチコピーは「あなたとクルマの物語」です。ユーザーが主体的な考えを促すような「あなたとクルマ、どんな物語がありますか?」というナレーションからスタートします。

そして、様々な年代、家そして、庭状況を鮮明に描き、車と絡めた結末で締めくくる。思わず自分が初めて買った車の思い出を振り返ってしまうような、「ユーザーだけが持つ物語の語り」を促す細かい仕掛けがたくさん施されています。

SUBARUの企業理念や創業物語などが出てくるようなストーリマーケティングとは異なり、限りなくユーザーに近い人物が主人公として設定することで、ユーザーは主人公に自分を投影しながら見ることができます。

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まとめ

いかがでしたでしょうか?
ナラティブマーケティングは、「未来は自分自身で決められる」ということをユーザーに理解させることから始まります。
最終的なゴールとしては「自社を選んでもらう」ことですが、それを判断するのはあくまでユーザーであり、ユーザー自身がその選択をした後の「物語」を歩んでくことが大切になります。
ナラティブマーケティングは、そういったユーザーとの新しいコミュニケーションとして今後重要視されていくのではないのでしょうか。

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