キャッチコピーとは
キャッチコピーとは、広告コピーの一種です。何らかの告知や宣伝を目的として用いられ、商品やサービスにおいて最初に人の目につく言葉です。
人は最初に目にしたものが、無意識のうちにその後の意思決定の基準となる傾向があります。これは「アンカリング効果」と呼ばれる、心理学や行動経済学においてとても良く知られる心理傾向です。
このアンカリング効果により、ユーザーの目に一番最初に触れるキャッチコピーの内容は、一番印象に残りやすく、後々の行動にも大きく影響を及ぼすのです。
テレビCMをはじめ、オンライン・オフライン問わず様々なところで目にするこのキャッチコピー。いざ自分で考えるとなると難しいものですよね。
今回は、色々なキャッチコピーを紹介したうえで、心を動かすキャッチコピーを作るポイントを考えていきます。
後半では、キャッチコピーを変更したことで、問い合わせ数・登録者数が1.4倍、そしてLPの獲得率が2.5倍にもなった 当メディアの運営元であるカイコクの事例もご紹介しますので、キャッチコピー作りのヒントにしてみてください。
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キャッチフレーズ、タグラインとの違い
「キャッチコピー」とよく似た意味を持つ「キャッチフレーズ」や「タグライン」。同じものとして扱われがちですが、実は厳密には異なるものなんです。
・キャッチフレーズ
宣伝に限らず幅広い意図を含む場合に用いられるもの。作品中の印象的なセリフなどを示すのもこちら。
・タグライン
キャッチコピーと同じく宣伝目的で用いられるもの。ただし、主にコーポレート・アイデンティティ(CI)*を表すという点で違いが生まれます。
わかりやすい例でいうと、CMの最後に企業のロゴと併せて表記されている言葉などがあげられます。
*コーポレート・アイデンティティ(CI)とは
CIはCorporate Identityの略。理念や志、その独自性など、その企業の「らしさ」を体系立てて整理し、発信・共有すること。
混同されがちなこれらの言葉ですが、自分で作成するときには気をつけておきたいものです。
有名なキャッチコピー
私たちの生活に溶け込んでいるキャッチコピー。まずは有名なものを見ていきましょう。
・そうだ 京都、行こう。
- JR東海
詳細はこちら
・結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです
- ゼクシィ(リクルート)
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・いつでも、どこでも、誰とでも。
- Nintendo Switch(任天堂)
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・料理は夢を叶えるエネルギーだ。
- 東京ガス
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・ピッカピカの一年生
- 小学一年生(小学館)
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・やめられない、とまらない!
- かっぱえびせん(カルビー)
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・日本には、おいしいサイダーがある。
- 三ツ矢サイダー(アサヒ飲料)
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いかがでしょうか?
「見たことがある」「聞いたことがある」というコピーもあったのではないかと思います。
数多くの商品やサービスが世の中に出回る昨今。印象に残るキャッチコピーは、ユーザーが商品やサービス、そしてそれを提供する企業に対し興味を抱くきっかけになります。
また、特徴を説明し付加価値をつけ他の類似商品との差別化をはかることや、長期的な印象付けも見込むことができます。
心を動かすキャッチコピー作りのポイント
それでは、訴求力が高い=人の心を動かすキャッチコピーには、どのような特徴があるのでしょうか。そのポイントを、ここでは5つに絞ってご紹介します。
・ターゲットが明確である
キャッチコピーは「商品説明」ではありません。
狙いや目的、ターゲットを絞らずにキャッチコピーを作ろうとすると、どうしても曖昧なメッセージになりがちです。
・語感が良い
例)
いつでも、どこでも、誰とでも。
– Nintendo Switch(任天堂)
やめられない、とまらない!
– かっぱえびせん(カルビー)
上にもあげたこれらの例のように、韻を踏んだ表現・リズミカルな表現は記憶に残りやすく、ユーザーに強く印象付けることができます。
・具体的な表現を含んでいる
キャッチコピーに数字など具体的な表現を含めることで、ユーザーが明確なイメージをもつことができるようになります。また、信頼性を高める効果もあります。
例)
△売り上げを伸ばしたYDNの最適な運用方法とは
◎売り上げを5倍伸ばしたYDNの最適な運用方法とは
・効果を提示している
商品の特徴や機能だけを並べるのではなく、その商品・サービスを用いることによってどんな悩みが解決されるのか、ユーザーにとってどんな利益があるのか、といった効果を提示するのも良い方法です。
例)
聞き流すだけでビジネス英語が身に付きます。
– スピードラーニング
・ウソをついていない
キャッチコピーの役割は「現実よりも良く見せること」ではなく、「すでにある良さを引き出すこと」です。
商品や企業の実態とかけ離れた「ウソ」を含んだキャッチコピーでは、それに惹かれたユーザーが詳細を知ったときに、「ウソをつかれた」「裏切られた」と感じることにもなりかねません。誇張表現には充分注意して作成しましょう。
カイコクの事例紹介
“良いキャッチコピー”の特徴がわかったところで、その重要性がわかる事例をご紹介します。
当メディアを運営するカイコク(https://kaikoku.blam.co.jp)では、今までにキャッチコピーの変更を2度行っています。
1度目はこちら。
そして2度目は、コピーライターとして有名な長谷川哲士さん(@aseetsu)の運営するYoutubeチャンネル「コッピーTV」とのコラボ企画でキャッチコピーを公募し、1000件もの応募から選定。
1度目の変更時には具体性を高めましたが、2度目では抽象度が高く語感の良いものになりました。
まとめ
たった1行、少ない文字数でありながらユーザーの意識や行動に大きく影響を与えるキャッチコピー。
「どうやったら行動する気になるのだろうか」とユーザー視点に立つことを忘れずに、商品やサービスの想いを広げて「人の心を動かす」キャッチコピー作りに挑みましょう。