毎週水曜日にYouTubeにて放映している「カイコクアカデミー」のインタビュー記事第八弾です。
今回は、株式会社ラフールで広報PRとマーケティング全般をご担当されております大澤直人さんのインタビュー記事です。ソーシャルパワーの活用方法やHR領域のマーケティングについて教えてもらいました。
ラフールサーベイは組織改善に役立つ”通信簿”
株式会社ラフールはどのような会社ですか?
「ラフールサーべイ」というメンタルヘルステックのプロダクトの運営や開発をしている会社です。具体的には従業員の心身の健康状態やエンゲージメントを数値化して、従業員や管理職、企業の三方向から行動変容を促せる組織改善サーベイを運営しています。
ラフールサーべイは具体的にどのようなツールなのでしょうか?
このツールの特徴としては、まずラフールサーべイの中に2種類のサーべイがあります。
1つは141問からなる”ディープサーべイ”と呼ばれるサーべイで、メンタル、フィジカル、エンゲージメント、ハラスメント/離職リスク、衛生要因など包括的に調査が可能です。厚労省準拠のストレスチェック機能も内包したものになります。
もう一つは、”ショートサーべイ”と呼ばれる19問からなるサーベイで、月に1回の実施を推奨しており変化の激しいメンタルやフィジカル、エンゲージメントを数値化する機能を内包しています。
この2つのサーベイの数値を基に面談を実施したり組織改善に役立てることができる”健康面での通信簿のような”ツールになります。
メンタルヘルステックの活用による企業メリットとは?
それでいうと、これまで肌感覚で感じ取っていたところ(例えば、部署間の不調和や「この人はメンタル不調気味かも、、、」など)を、ラフールサーべイではメンタルやフィジカルエンゲージメントなどの項目数値化することで、各部署やチーム関係を良好にするための改善点を見つけることができます。
これまでの導入企業における好事例はどんなものがありますか?
弊社がコンセプトとして「個人が変われば、組織が変わる。」といったことを掲げておりまして導入企業様にインタビューをしたところ、ラフールサーべイを導入することで月1回受ける側も「メンタルどうですか」「体調はどうですか」といった質問を投げかけられることで、今の状態を自己認知につながることも大きなメリットだと感じていただいています。
これまでだと対面で肌感覚で感じ取っていたところがあったと思うのですが、コロナ禍においてリモートワークが当たり前になってきた中、見えにくくなった従業員の状態を数値で把握できることは重要だと思っていますね。
組織を変える「メンタルヘルステック」のマーケティングとは
まずは大澤さんの今のマーケティングに関する業務内容を教えてください。
部署としてはプロモーションの部署に所属しておりますが、Webサイトの更新や導入事例のインタビュー、コンテンツ制作、Web広告の運用などマーケティングの領域を幅広く担当しています。また、プロダクトの広報も行っているので、マーケティングに限らず広報の全般を見ている形になります。なんでもやってますね笑
導入事例のインタビューに関してはカスタマーサクセスチームと協力して実際に導入企業の声も聞くことができるので、その声をマーケティング施策にも活かせています。幅広く業務を担当しているからこそのメリットだと思っています。
メンタルヘルステック分野のマーケティングで気を付けていることはありますか。
特にWeb周りの施策は「伝え方」や「表現方法」から気を付けています。
マーケティング支援のサービスやツールであれば、ターゲット企業のITリテラシーが高く、割とWeb広告の施策がハマりやすいと思います。一方で「ラフールサーベイ」の場合、サービスの特性上、導入を検討している企業の担当の方が、経営者の方や人事の方が多いので、施策がハマりにくいケースも多く、例えばWeb広告で言うとCPAが高騰してしまうケースもあります。
もちろんBtoBマーケティングにおけるリード獲得施策は地道に改善しながら取り組む必要がありますが、世の中に「メンタルヘルス」や「サーベイ」というワード自体を啓蒙していかないと、中々業界を動かしていくことは難しいと思っています。
ですので、直近は、より「サービスの理解を深めてもらえる」ようなPRやブランディング施策を強化はしていますね。
これまでに一番印象深いマーケティング施策はありますか。
今は実施することが難しい情勢ですが、Webではリーチできないような層に対してのリアルイベントや展示会などのオフライン施策が効果的だったかなと感じてます。
直近はオフラインの施策ができない状況なので、、、展示会をオンラインで開催したり、セミナーをウェビナー形式に変えたりしてリード獲得を目指していますね。
さらには、今では珍しくなった手紙というアプローチを実施してみたりもしてます。
ブランディングの延長線上に「ファン創造」あり
大澤さんのお仕事をマーケティングという言葉を使わずに再定義すると、どのようになりますか?
「ファン・創造人」と表現しました。マーケティングよりブランディングの意味合いが強いと感じていて、弊社やラフールサーべイのプロダクトの世間の認知度はまだまだ低い状況なので、より多くの方に知ってもらい、ファンになっていただくという思いを込めて、こういった言葉にさせていただきました。
ブランディングの延長線上でもあると思うのですが、「ファンを創る」ことはマーケティングの一貫にあると考えています。
実は、、、もともと個々の社員のソーシャルパワーがあまり強くない会社でした。
1年程前からコツコツとSNSでサービスや自身の領域の発信をしていったことで、それこそ第7回に出演されていたサイダスの清水さんともお繋がりができて、セミナーを共同開催したり、双方でサービス紹介ができたりと、徐々に「ファン」を創造できていることは施策として活きているものだと実感していますね。
個々の社員で発信力を高めることで、「ラフールサーベイ」の認知を獲得していきたいと思っています。
ちなみに複業や業務委託の方がいらっしゃる企業様でも「ラフールサーベイ」は活用できますか?
活用できます!正社員の方より、複業や業務委託の方は組織の中でもメンタルやフィジカルが見えにくい部分が多くあると思いますが、そういった場合でもラフールサーべイを使うことで、心身の健康状態やエンゲージメントを数値化することができ、組織全体の状況を把握した上で改善のアクションができることは強みとしてありますね。
メンタルヘルステックならではのマーケティング手法やソーシャルパワーの重要性に気づかせていただくインタビューでした。