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BtoBサービスでリード獲得を安定させるオウンドメディア運用術

はじめに

本記事はカイコクを運営する株式会社BLAMが主催するウェビナー「BtoBマーケティング責任者必見!リード獲得を安定させるオウンドメディア運用術」の内容を元に作成しております。

本セミナーはカイコクにご登録されている複業者の方にご登壇いただき、デジタルマーケティングにおける特定のテーマについてお話いただいています。よって内容については所属企業と関係ございません。

ウェビナー全編をご覧になりたい場合は以下よりアーカイブ動画がございます。
https://blam.co.jp/events/1VDC3Cu6nFBKIWmRWHnGLx

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BtoB企業がオウンドメディアをやるべき理由

結論としてBtoB企業はオウンドメディアに取り組むべきだと考えています。
理由としては以下3点となります。

それぞれ補足すると、「1.広告一本足打法ではリスクが高い」については広告を投下することによって一定のリード獲得に繋がるとは思うのですが、当然より多くのリードを獲得するためにはより多くの予算が必要となります。
さらに言うと成果は投下予算に比例し続けるわけではなく、例えば競合の出稿状況によっては乱降下するなど、ポートフォリオとして広告にのみ頼った状態はリスクが高いです。

「2.潜在顧客との中長期的なコミュニケーションが可能となる」については言わずもがなですので詳細は割愛しますが、潜在顧客との中長期的なコミュニケーションが可能になることで、顕在化したときに純粋想起されることが期待できます。

そして「3.現状のSEOアルゴリズムは企業に有利」について、こちらが現状一番大きい理由になると思っているのですが、直近1年程の傾向としていわゆる個人サイトに比べて、実績のある企業サイトの方が上位表示されやすくなってきています
ですのでこれからメディア運営を始められる場合においてもチャンスがあると考えています。
細かい話ですが、上記の背景により、会社サイトとドメインを同じ、もしくは運営元が明確に分かる形で運営する方が良いかもしれません。

はじめに検討すべきポイント

インハウスにおけるメディア運営体制

メディアを立ち上げるにあたって検討すべきポイントについてお話します。
まず大きな部分ですと運営体制についてはSEOプランナーを中心にメディアを作って運営していくことになります。

決裁者と密にコミュニケーションをとりながら、エンジニアやデザイナーと連携してメディアを立ち上げ、運用フェーズに関しては記事制作をまた別の関係者と行っていくイメージです。この図では記事制作会社にしていますが、もちろん品質担保が出来れば個人ライターや内製でも良いです。

このSEOプランナーに求められる要件としては以下があります。

「サイト制作ができる=SEOができる」ではないため、SEOに関する知見は絶対に外せないポイントとなります。
理由としてはSEO知見がなくともメディアを立ち上げることはできるのですが、やはりSEOを加味できていないと集客数が伸びないためです。
ただ一方でSEOに詳しいだけだと魅力的なメディアにできなかったりするので、コンテンツ制作に関する知見も必要となってきます。

そして三つ目として検証・レポーティングのスキルです。
もちろんメディアを作って終わりではなくて、作った結果実際どうだったのかをビジネスと結びつけて検証していく力だったり、日々の順位がどうなっているかだったりなど、しっかりと効果を可視化し、レポーティングしていくスキルも求められます。

そして最後に開発に関する知見です。
プログラミングができるまでは必要ないですが、先ほど体制面でお伝えした通り、エンジニアやデザイナーと会話をしてメディアを作り上げていく、改善していくことも業務として発生してくるため、最低限そういった職種の方々と会話ができるほどの知見は必要となってきます。

この他にも様々なスキルが求められますが、最低限この4つは必要な要件であると思います。
ご存知のところも結構あるかと思うのですが、SEOに関するスキルにおいてもYMYLの中のE・A・Tに関してでも様々な話題があり、これを1個ずつを最適化していかなければいけない、ということになります。

目標の設計とシミュレーション

代表的なシュミレーションの方法として、KGIとしてはリード獲得数に置くのがBtoBとしては分かりやすく、取り組む意義も見えてきやすいです。
ブランディング向上の観点で検討されることもあると思うのですが、予算によほど余裕がない限りは進め出来ません。

伴うKPIとしては大きく3つあり、①ターゲットキーワードの順位、②メディアのPV、③サービスページ等への総客数・率となります。
この3つを主なKPIとして運用していけば、おのずとコンバージョンも導き出されて増えていく流れが作れるかと思います。

シミュレーションの作り方としてはキーワードの月間検索ボリュームから導き出すというやり方が良いかと思います。
SEOを行うにあたっては狙いたいキーワードとキーワードの月間検索ボリュームは見えるので、そこに順位によるCTRの平均値を掛け合わせることによって想定流入数を出すことができます。
あとはサイト内での遷移率をかけ合わせればシュミレーションすることが可能です。
順位によるCTRは様々なデータが出ていますが、大きくはずれていないので、その数値を参考に出してみるのが良いかと思います。

検索順位や検索ボリュームなどシュミレーションに必要な情報を出すツールは様々ありますが、基本的には自分がやりやすいと感じたツールを利用する形で問題ありません。
ただ無料でできるツールもあるのですが、そういったツールは質や制限などの問題があるため、何かしらの有料ツール使うのが良いと思います。
恐らくGoogle広告をやってらっしゃる企業が大半かと思いますので、まずは「キーワードプランナー」を利用するのが初めの一歩としては良いと思います。

運営のポイント

運営のポイントとして以下4軸でお話させて頂きます。

SEOを「型化」する

まず重要なのは、業務フォーマット化です。

SEOは不確定要素が多くギャンブルのように感じらている方もいらっしゃるのですが、実はしっかりとやれば再現性の高い施策だと思います。

もちろんこれをやれば確実に成果が上がるということはないのですが、こうすれば高確率で成果を上げられるということも実は結構あり、この業務をフォーマット化して再現性を高めていくことで成果を上げやすい状況を作ることができます。

当然そのフォーマット等ができていればいるほどチームの生産性っていうところも上がってきますし、コンテンツにおける品質のぶれもなくなってくるため、まずこの辺りをしっかりとおさえていくことが重要です。

とはいえ各社の状況によって型化を始めるタイミングは異なってくるかと思うのですが、記事の作り方に関してはとにかくすぐに型化(フォーマット化)すべきだと思います。

編集者毎に属人的にやっている状況ではやはりコントロールもしづらくなってきますので、記事構成や入稿などはすぐにでも取り組むべきです。

検索キーワードによって必要な型は変わってくるのでそこは個別に見ておく必要はありますが、どういう観点で見ればいいのかはある程度決まっているので、そういった意味でも取り組みやすい領域かと思います。

ノウハウを「共通化」する

溜まったノウハウを個人にとどめていては、全体の生産性や練度は上がりません。
個人やチームだけではなく、会社全体で知見が底上げされれば、自分たちが知らないところで勝手にページが作成されたりなどSEO上マイナスなことをされていた、なんていう事故の発生確率も下げられます。

SEOに触れる機会を増やし、社内で知見を共通化していくプロセスも長期的に見ると非常に大事なポイントになります。

他部署のメンバーを「自分ごと化」する

さきほどの共有化と繋がる部分もあるのですが、SEOをいくら頑張っていても、他部署の理解がなければ評価もされづらいでしょう。
SEOを改善することでのメリットを伝え、他部署から興味関心を持ってもらえるような行動を心がけるとよいです。

しかし、良くある話として「このページの成果への貢献度は高い」など実態が掴みづらい数値でアピールしても効果はいまひとつです。
「このページで○件のリードが取れています。つまり売上として〇円の価値があります。」といういようなエビデンスがあれば理想的ではあるのですが、例えば「このキーワードで1位が取れました。」みたいな共有ができると、「自分たちのプロダクトでも1位を狙えないか」みたいな相談が来るようになったりします。

そのためにまだメディア運用を始めたばかりの会社であれば、まずはこういった社内の関心を高めるために順位を上げやすいキーワードで1位を狙いにいくような戦略もありだと思います。
仮にそのキーワードが直接リード獲得に繋がらないようなワードだったとしても、着想を得て社内からアイディアが出てくる=関心度が変わってくると思いますので、そういった成果が出せるような戦略を立ててSEOを進めていくのがよいです。

KPIを「可視化」する

どれだけその自分たちが実績出せているかの実績・KPIを可視化することは言わずもがな重要です。

先述のSEOマーケターの要件におけるレポーティングの話にも繋がってくるのですが、しっかりと可視化をしてレポーティングできることによって、他部署の理解もより促すことが出来ますし、自分たちの進んでいる方向性が正しいのか間違っているのかを判断できます。

マネーフォワードでは様々な視点から複数のダッシュボードを制作し、多角的に分析と振り返りを実施しています。
基本的には取り組んでいる全キーワードの順位を定点計測し、マクロ(年対比など)とミクロ(先週対比など)両方の視点でみています。 そうすることで大局的にうまくいってるのかもわかりますし、「この記事は伸びたけど、こちらの記事はいまいちだね」みたいな細かい粒度でPDCAを回すことができます。
その他にはリード獲得貢献の観点で直接貢献はもちろん、商品ページへの遷移やアトリビューションも可視化しています。

最後に

SEOは実際始めるのも続けるのもなかなか大変なところもありますが、今の時代だったら、成果の出せる施策だと感じています。

挙げさせて頂いたポイントを持ちつつ、どの領域を狙って、競合に勝つためにどういう優先順位で攻めていくか、というところはSEOプランナーの腕の見せ所になります。

この知見を持ったSEOプランナーが現在社内に不在の場合、一時的にでも社外リソースを活用するのもありです。

設計と型化を一緒に行い、実行部分は社内で行い、次どこを狙っていくかはまた力を借りて・・・というある意味OJT的な環境の中で社内のSEOプランナーを育てていく、という組織づくりは合理的な判断であると思います。

ぜひ運営に生かしていただければと思います。

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【前編】SNS公式アカウント運用の最新動向と事例を公開|Short Video戦争について

はじめに

本記事はカイコクを運営する株式会社BLAMが主催するウェビナー「【ECマーケティング責任者向け】SNS公式アカウント運用の最新動向と事例を公開」の内容を元に作成しております。

本セミナーはカイコクにご登録されている複業者の方にご登壇いただき、デジタルマーケティングにおける特定のテーマについてお話いただいています。よって内容については所属企業と関係ございません。

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今SNSで起こっているShort Video戦争について

Short Videoとは

直近様々なSNSでShort Video投稿ができるようになっています。TikTokはもちろん、LINEでいえば「LINE VOOM」、Instagram、Facebookでいえば「Reel」、Youtubeでいえば「Youtube Short」です。

また各SNSプラットフォームがShort Video推している状況であり、まだ日本では開始していないですが、実はアメリカやヨーロッパの方ではもう既にクリエイターに還元されるような仕組みができています。

Short Videoの機能に注目してみても、TikTokが一番わかりやすいのですが、投稿するだけで自動的に再生が回る仕組みになっています。
TikTokでは誰しもアカウントを開設して初めての投稿は必ず一定の再生数が伸び、露出の機会が与えられるようになっていると言われています。

上記の例のような露出の機会が与えられたり、投稿したクリエイターに還元する仕組みを用意するような動きもあることから、各SNSプラットフォームがShort Videoに対して注力していることが伺えます。

逆にクリエイター側の立場に立つと、各社のShort Videoは秒数として約60秒まで、画角としても基本縦型であり、概ねフォーマットが共通です。
つまり、例えばTikTokで1個Short Videoを制作したら、LINE VOOM、Instagram/Facebook Reel、YouTube Shortの5つに配信できるということです。

もちろんShort Videoの制作はクリエイティブ性が必要ですし、当てるのが難しいというところではあるのですが、1つの制作で5回のチャンスがあるという捉え方をすると、コスパが良いのではないかなと思います。
また機能的にも再生数が伸びやすいことも考慮するとPDCAが回しやすいチャンスのある環境なのではないかなと思います。

SNSプラットフォームがShort Videoに注力する背景

AppAnnie社の調査によると、アメリカやヨーロッパなどSNS先進国ではYouTubeを代表とする長尺動画系メディアよりもTikTokのような短尺動画系メディアの方が利用時間が長い傾向になっています。
まだ日本含むアジアでは長尺動画系メディアの方が強いですが、今後の流れとしてはShort videoに流れていく可能性は十分にあります。

参照)AppAnnie社の調査より

その上で基本的に広告収入で成り立っているSNSプラットフォームにとっては、SNSへの滞在時間が上昇することで広告との接触回数が増える=結果として広告収入が増やすことを狙いたいので、ユーザーの可処分所得の多くをとっているShort Videoへ注力することは当然の流れと言えます。
もちろん異なる切り口もあるとは思うのですが、KPIツリーとして分解すると以下と考えています。

広告露出量を増やすためにはユーザーの滞在時間がキーになってくるかと思いますが、ユーザーにたくさん滞在してもらって、その滞在してる中にどれだけ広告を出せるかっていうところがもう一つの入り口になるかなと思います。

この滞在時間を増やすためにはコンテンツ消費時間を増やすか、デイリーのアクティブユーザー数(DAU)を増やすかになります。このコンテンツの消費時間を支えるのは、1人当たりが消費するコンテンツと、消費時間コンテンツに対する消費時間で決まってきます。コンテンツが増え、コンテンツで消費する人が増えれば消費時間は増えるという考え方です。

つまりSNSプラットフォームとしてはどんなコンテンツ(Short Video、静止画、長尺動画など)だろうが、結局は広告売上を増やしてくれるコンテンツが求めているという風に考えています。
その広告売上を伸ばす、いわゆる滞在時間消費時間を増やすための手段が今はShort Videoだということなんだろうと思います。

滞在時間重視の根拠となる事例

よく「Instagramで保存が多いとリーチが増える」と言われていると思います。
大前提としてSNSアカウント運用を行う上で、結局最も重要なことは「多くのユーザーに認知してもらい、商品を購入してもらう、自分のアカウントを知ってもらう」こと=リーチの最大化をKPIに置いたとした上での分析です。

では「なぜ保存が多いとリーチが増えるのか?」ということですが、ユーザー行動として保存するということは後で見返すために使うことが想定されるためです。
後で見返す=そのコンテンツを見る時間っていうのがシンプルに2倍になる、つまり滞在時間が増えるに繋がるアクションとして捉えられます。
そのため保存数の多い投稿がアルゴリズム上優遇される、ということに繋がっていると思います。

上記を裏付ける実事例として以下のデータがあります。

同一アカウントでのデータになりますが、いいねやコメントは投稿Aの方が圧倒的に多いのに対して、保存だけが多い投稿Bの方がリーチは約10倍ほど多くなっています。
他の投稿を見てみても本当に保存が多いだけでこれぐらい差が生まれています。

Short Videoの作り方

選択肢としては以下4つがあります。

  1. 内製化前提でのコンサルティング・外注
  2. お題をユーザーから募集
  3. SNSでの流行りに乗る
  4. 「型」ができているアカウントの「型」を自社に当てはめてみる

最終的には検証しながら見つけていくことになるとは思うのですが、これから取り組みを開始する場合、このクリエイティブ領域においてはノウハウがない状態で自分たちだけでPDCAを回すことは難しいため、1のコンサルティングや外注をおすすめします。

とはいえ自社で模索されたいということもあるかと思いますので、2-4の手段についての例を以下に挙げておきます。

2: https://www.tiktok.com/@sta.rikkun

3: https://www.tiktok.com/@higakiyakitori

4: https://www.tiktok.com/@4610_hotel

戦略的にSNSに取り組むためには

まず大前提としてSNSだから何か特別なことはなく、他のデジタルマーケティング同様、商品・サービスをグロースするためにSNSを活用します。
ここでいうグロースとは「LTV(顧客生涯価値) > CAC(顧客獲得単価)の構造」であることです。

ここまでSNSの話をしてきてはいますが、そもそも最初の段階で「SNSをやるかどうか」という議論をするべきだと思っています。
より具体的な観点で言うと、「自社の商品・サービスにおいて、LTVの高いユーザーがSNSにいるのか」「SNSにおけるCACは許容内か」を考え、その上で「やるのであればどのSNSか」を検討するという流れです。
この検証のために例えば少額でSNS広告を出してみるというのも良いと思います。

個人的には「SNSは売上に繋がりづらいので、売上ではないKPIを置く」ということは逃げになってしまうと思いますし、結果としてSNS施策が長続きしない=機会損失に繋がってしまいます。
あくまで売上に対してコミットした上でリーチ最大化を図っていくべきだと思います。

後編に続く

後編はこちらからご覧いただけます。
SNS公式アカウント運用の最新動向と事例を公開【後編】|インフルエンサーを起用したUGC増加施策

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https://blam.co.jp/events/3T40gTIn3aeipeUczNRg4L

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元Amazonのマーケターが考えるフレームワークの重要性、活用術とは

フレームワークとは

フレームワークとは、先人が作った知恵の塊で、徹底的に本質を突き詰めて単純化したものです。マーケティングに携わる方であれば、SWOT分析(※1)やペルソナ分析(※2)、USP(※3)等、様々と思い浮かべるものがあると思います。しかし、実際に企画資料などの中でフレームワークを用いたものの、フレームワークだけでは納得いただけない、実際に動かしてみるとその通りにいかず立て直し方が分からない、といった経験をされた方もいらっしゃる方もいるのではないでしょうか。

※1 SWOT分析とは、自社商品などを「Strength=強み、Weakness=弱み、Opportunity=機会、Threat=脅威」に分解しマーケットポジションを把握するためのマーケティングフレームワークです。詳細はこちら「SWOT分析から考える戦略設計|3つのステップ

※2 ペルソナとは、一般的にはターゲットセグメントを設定する前に、事前に定量・定性的なリサーチなどを行いその結果を元に架空のターゲット人物像を立て、具体的な施策に落とし込む際に使用するフレームワークです。詳細はこちら「「ペルソナ」がマーケティングを変える!ペルソナの効果的な活用方法

※3 USPとはUnique Selling Proposition(独自性あるセールスポジション)の略であり、一般的には、自社商品を購入することのメリットを客様に伝えお納得いただいた上で販売に繋げるために商品設計を思考する際に用いるフレームワークです。詳細はこちら「これでわかる!USP|間違えやすいポイントと作り方を解説

次項からは、マーケターのフレームワーク活用術、活用事例を紹介いたします。

マーケティングにおいてフレームワークを使い倒すことの重要性

マーケティングフレームワークと実データを駆使することで、組織をリードする

フレームワークが机上の空論にならないために

皆さまは実際に上記のようなフレームワークを使い実際に成果につなげた、という経験はあるでしょうか。フレームワークは社内の共通理解を迅速に得ることが目的であり収益につなげるものではない、と考えてはいないでしょうか。
マーケティング担当者は、マーケティングフレームワークを活用して常に生々しく事業と関わっていくべきだと私は考えています。
なぜなら、マーケティングフレームワークを徹底的に使い倒すことで、1円でも多くの収益を得ることができると同時に社内での影響力を高めることができるからです。

私は、マーケティングの仕事をする上で、マーケティングフレームワークは常に生々しく使い続けることを意識していますし、部下や協力会社の方にもそれを期待しています。

例えば、マーケティング課題解決のアイデアについて外部の方から提案をうける場があったとします。広告代理店やコンサルの方から様々な理論を使って説明をうけ、仮にそれに合意したとします。
ただ、その翌日からは、その理論が実データに落とし込まれて、事業実態に即した打ち手に昇華されていないといけません。マーケティング担当者として事業にコミットしている以上、実データを照合しながら、事業視点で何が影響をしているのかを分解し、日々の活動において検証し続けていかないとなりません。

コトバとデータを組織に浸透させる

マーケティングフレームワークは周囲の理解度を迅速に高めるために有効です。人はコトバを知って初めて仕組みを理解することができます。

例えば、AISASというコトバ(マーケティングフレームワークワーク)を知っていれば、「人は興味を持った後はネットで検索行動をする」という共通理解をもちやすくなります。その上で、マーケティングフレームワーク(コトバ)と生々しいデータの両方を使うことで、関係者を腹落ちさせ、行動を促すことができるようになります。

あるいは、購買ファネルというマーケティングフレームワークは、自顧客の購買行動を素早く説明することに役立ちます。
「確かに、うちのお客様って、こうゆう動きだよね。こうやって購入の意思決定が決まっていくよね。」と周囲が納得しやすいものです。
それに実際の数字を入れることで「事業Aのお客様の60%は商品理解をしてくれてるけど、そのうち10%しか購入検討に入っていない。一方で事業Bのほうは商品理解度は同じだが、購入検討率は25%だ。事業Aの購入検討率を高めるために課題を考えよう」といったように、次の行動を促しやすくなります。

これは当たり前のようですが、フレームワークに実際に数字を入れる、という作業を怠っているケースは多いと思います。何となく「共通理解」だけで顧客を理解できた気分になってしまい、具体的に何が問題で、いつ誰が何をどうやってするのか、といった点まで落とし込めないことがあります。

社内を動かすのはフレームワークではなく生々しいデータ

マーケティングフレームワークは理解促進だけでなく、社内外の人を動かすために使うべきだと思います。

例えば、AISASを使った場合、認知して興味を持ってもらった後、セオリー的には検索して購入してもらうことになります。しかし、このセオリーを言い続けても、社内外の誰も動かせません。

認知・理解の率は高いが「購買の率が低い」というデータを用いることで、最終購買を担当している営業部に対して、事業課題である「購入率」の向上について、リクエストしやすくなります。購入率を上げるためには、アタック数をあげる必要があるのか、初回商談でのロスト率の問題なのか、あるいはリードの質が問題なのか等、営業部やCRM部が追いかけている数字に対しても直接的に切り込んでいくことが大切です。

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【事例】新規事業立ち上げの修羅場で経験した、マーケティングフレームワークの機能不全

私は以前、BtoBの新規EC事業にて、デジタルマーケティング組織を一から立ち上げる際、マーケティングフレームワークと死ぬほど格闘した経験があります。

当時、マーケティングフレームワークのAISASを使って社内プレゼンし、当時のECの主戦場である「Search=検索」領域に徹底的に網を張ること、そして汎用商品についてはこれが勝ち負けを決することを提示しました。

AISASの「S」の検索広告/SEO市場と「A」のWebsite(LP)に集中投資し、半年間で同一マーケットにおける先駆者に追いつき(競合同質化)、1年後には競合を超えマーケットリーダーになること宣言をしました。

当初、私は新規EC事業のマーケティング部担当ということで、上司と私の2名だけでこの課題に取り組みました。当時、既存事業における購買プロセスのキープレイヤーは、組織の意思決定に影響を及ぼす「設計者(エンジニア)」でしたが、新規EC事業では、購買担当者が主要ターゲットに切り替わりました。

これは、つまり、事業の主要ターゲットが「購買の意思決定を下す設計者」から、ECサイトで「決められたものを購入する購買担当者」に移行することを意味しました。これは、戦術上は大きな課題で、ECマーケティング活動において、部品(商品)を検索する購買担当者の動きだけ追っていては本質を見失ってしまいます。

言ってること(フレームワーク)とやってること(施策)が一致しているか

施策を開始して1週間のうちに、私は胃の痛い思いをすることになりました。SEM(検索広告)を開始する際、広告戦略的には最新ツールを使って大規模キーワード投入し、統計学的に検証しながらスケールしていくような画を描きました。しかし実際やってみると、BtoB事業の特性からまったくうまく行かず、このままだとかなりのお金を無駄に使ってしまうことがわかりました。

具体的には、デジタル広告の領域においては、検索広告のABテストが想定以上にばらついてしまうため数学的なアプローチがしにくかったことや、リターゲティング広告の効果が出ない、といった問題が生じました。サーチのABテストで、統計的有意差のある、強い広告文を抽出できても、次は違う、という状況に陥りました。

つまり、B2Bは、購買するモノ、購買する担当者、所属企業、時期によって全く購買プロセスが異なっているのです。BtoCとBtoBにおける購買プロセスの違いをとてもシンプルにいうと、B2Bは、購買の意思決定が「組織的に」されることにつきる所だと思います。会社に所属している方であれば想像しやすいと思いますが、組織の意思決定は非常に複雑だったり非論理的なことがあったりと、外部からは見えにくいですよね。

私はBtoBにおけるECマーケティングにおいてその複雑な事業構造から、当初プレゼンした、フレームワーク(言ってること)と実際の打ち手(やってること)に乖離が起きたことで、戦略と戦術は空中分解し、路頭に迷いました。
設計担当と購買担当のIDをクッキーでつなぐDMP/CDPを開発し、得意先企業IDのようなものを作ればある程度は解決できるのかもしれませんが、そんな時間はありません。

半年で成果を出さないとこの事業は失敗の烙印が押されることになる。
そもそも、テクノロジーの側面よりも、マーケティング施策の根本的な課題を解決しない限り、事業を海外にスケールすることはできないと考え、焦りました。

会社からの指示は、「1円も無駄にしないフレームワークを作れ」

当時、会社のマネジメント層から私に与えられたミッションは2つでした。1つは、半年後に海外展開を想定し、事業をスケールするための「勝ちパターン」のマーケティングフレームワークを確立すること。
もう一つは、高いROI目標でした。
それを達成するために「月に数千万でも数億円でも投資してもよい、ただし1円も無駄にしないのであれば」というお題をもらっていたため、目標のROI数値は守りつつ、事業をスケールできるようなモデルを確立する必要がありました。

様々な活動を行いましたが、その中でもよく記憶に残っているのが、キーワード別分析ツリーを作って運用を行ったことです。

マーケティングフレームワークを最小単位に分解することで、勝ちパターンを見出す

私は、大規模ECサイトで「1円も無駄にしない」広告運用ってどんなものなのかを自分で考えました。
上司からは「個に迫れ」と言われ、キーワードを一つ一つ分析していくことから始めましたが、数十万~数百万個のキーワードをただ眺めていても仕方ないので、以下のようなキーワード分析ツリーを作成しました。

<表:イメージ図(数字は仮)>

当時、事業を半年でスケールするために、毎週10万件程度のペースでキーワードを入稿していましたが、求められていたのは「止血しながら拡大していく」手法です。

ユーザーが購入に至るまでのプロセスを単純化すると、欲しい商品を検索した際に広告が表示されること(Imp)、広告文に興味をもってクリックされること(CTR)、サイトに来てもらい回遊してもらうこと(非直帰率)、そして商品をカートに入れて買ってもらうこと。

このプロセスごとに閾値を設けて、閾値を下回るものを改善グループとして対処していくようなアプローチをとりました。

ここまでやるとGoogleの意図がなんとなく想像できるようになり、これは単にSEMのテクニカルな問題ではなく、個々の検索キーワードに事業部ごとの問題点や事情が詰まっていることがわかりました。

私は、上記のキーワードのファネルを使って、分類したキーワード別に学習すると同時に、各商品担当部署にも協力を仰ぎました。当時、商品事業グループは50グループくらいあったと思いますが、優先度の高い事業から個別に打合せをし、課題や強み等を抽出し、それをキーワード運用に活かしていくという、今思うと途方もない作業をしていました。

キーワードを細かく分解して各事業部の顧客行動について全て数字で語ることができるようになり、IMP数(表示回数)で商品ニーズのボリュームを説明し、CTR(クリック率)では事業部の販促メッセージの精度について指摘する、そしてCVR(購入率)でプロモーション力と商品力を掛け合わせた最終的な評価付けを行う、というとても地道な活動をしていました。

この草の根的な活動が功を奏し、今までふわっとしていたフレームワークに沿った施策実行というものが、「検索キーワード対策」という、一見小さな動きではありますが、事業の戦術に大きな影響を与える仕事だと気づくことができ、勝ちパターンを見出すことができました。

熱き心とフレームワーク

結果、1か月後には成果が見え始め、2か月目以降からは攻めに転じ、広告費用を大幅に拡大していきました。そしてようやく当初プランニングしていた最新ツールや統計モデルに改良し始め、広告代理店の方が言う「機械学習を駆使した数学的なアプローチ」が回り始めました。

外部の方は、よく機械学習や自動化といった言葉を使うのですが、リアルなビジネスの現場では、AIに正しく指示をし、事業体制を整備する準備段階が鍵になります。

しかし、当時の大手広告代理店の部長の方からは、「正直、この仕事はあまりお金にならないが、齋藤さんの熱意とBtoBのモデル開発という、知的好奇心のためのやってます」といってくださり、初期は赤字になってもリソースを投下してくださいまして感謝しています。それも、我々事業主側にフレームワークがあったことで周囲がこれなら勝てる、と思ってくださったからだとも思っています。

結果、マーケティング活動を成長軌道に乗せることができました。私は、一般的な購買ファネルというフレームワークを活用し、それを自分なりの方法で徹底的に磨き込んだことで、勝ちパターンを作ることができました。

そして、何よりも勝てるフレームワークを確立したことで、周囲を巻き込み、早いスピードで海外にも横展開できました。
8か月程度かけて成功したモデルを、トータル6か月間で中国、韓国、タイ等の数か国に同時に展開し、それぞれのマーケットでも成果を出すことができました。

そして、当初2名しかいなかったこのチームも、一般的なマーケティング部のようにそれなりに大きくなっていきました。
私は、フレームワークが頭になければ、このようなスピード感で海外市場に横展開することは不可能だったと思います。

マーケターとして市場価値を高めるためには、フレームワークを使いこなせることが必要

冒頭で述べてあるように、フレームワークとは過去の偉人が生み出した単純化された公式ですから、これを使わない手はないはずです。

例えば、小学校の算数の教科書に出てくる「分数」も素晴らしいフレームワークですよね。
4÷10と6÷10を足しなさい、と言われた時、一つ一つ計算しなくても、先に「10分の4」と「10分の6」の塊にしてしまうことで、10分の10=1と簡単に計算することができます。

このように、過去の偉人が生み出した単純化された公式(≒フレームワーク)に重きを置いて、それを徹底的に使いこなすことでマーケターとしてのスキルを大幅に高めることができます。

マーケティング

今のデジタル時代のマーケターには、フレームワークを徹底的に使いこなす能力が必要になってきていると思います。

少し前のマスマーケティングの主流の時代では、潤沢な予算を捻出できる大企業でなければ、経験できることが少なく、実践を積むことも優秀な人たちと切磋琢磨するも難しい側面があったかもしれません。

しかし昨今では大半の事業における主戦場がインターネットに変わり、リスティング広告をはじめ、少額でもビジネスにインパクトを与えられるマーケティング手法が数多く開発され続けています。

どの事業においても戦略立案は必要なため、中小企業やスタートアップなどマーケティング予算が限られた会社であってもフレームワークを磨き込む必要があると思います。フレームワークがビジネスに与える影響は予算規模と関係ないのです。

フレームワークは共通言語となるため、常日頃フレームワークを磨き込む習慣を身につけていれば、事業規模関係なくどこへいっても通用するマーケターになれると思っております。

重要なのは、まずは様々なフレームワークを学び、普段の仕事の中でそれを活用しようとすること。
そしてフレームワーク駆使できるようになったのであれば、フレームワークを机上の空論にせず、実際の現場に落とし込んで使い倒す習慣を付けることです。

そうすれば自ずとマーケターとしての市場価値が上がり、どこへ行っても事業を牽引し続けるマーケターになれるのではと思います。

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【複業(副業)事例】迷ってもいい。大切なのは柔軟な環境に身をおくこと

1992年生まれ、 京都出身。

2015年にサイボウズに入社し、現在は「サイボウズ式」の企画編集や、 企業ブランディングのためのコンテンツ制作を担当。

その傍ら、2018年1月から複業でフリーランスの編集者/ライターとして活動。Web媒体での執筆や、書籍の企画編集なども手がけている。

複業でやっていること

私は、サイボウズで働きながら、2018年から複業でフリーランスの編集者/ライターとしての活動もしています。

例えば、初めてのお仕事では、チョコレート屋さんのWebサイトの文章を書くお仕事をしました。

1個1個の商品をエッセイ風に紹介するという内容でしたので、チョコレート(全20商品くらい)を、食べては書き…食べては書き…といった感じで、とても幸せな時間でした。

ほかにも、インタビューやコラム執筆など、文章にまつわる編集や執筆のお仕事を幅広く受けていて、今では書籍の編集などもさせていただいています。

去年作ったのは、『僕たちはもう帰りたい』というマンガ。今年もまた1冊、別の書籍の編集に携わる予定です。具体的な業務内容としては、企画から情報収集、取材、原稿編集などですね。

スキルがなくても「一緒にやろう」と言っていただけることも

複業でWebのライティングをはじめてしばらくすると、複業していることが認知され、いただけるお仕事が徐々に増えていきました。

書籍の企画編集のお仕事は、まだまだわからないことだらけなので、教えてもらいながら、勉強しながら楽しんで携わらせていただいています。

スキルがない状態でも、やる気を買ってくださって「一緒にやろう」と言っていただけるのはとてもありがたいこと。そうやって得た機会は、食らいついて、期待以上のお仕事ができるように頑張りたいですね。

“何のために複業をするのか”を見失ってはいけない

実は、本業と複業のお仕事を両方やりすぎて、キャパオーバーしてしまった経験もあるんです。

当然、複業は望んで始めたことですし、仕事がいただけるのは嬉しくて仕方がなかったです。

ただ、それだけに「今、頑張らなきゃ!」「期待してくれているんだから応えなきゃ!」というモードになっていて、いただく仕事を次々に受けていました。

そうしてみるみる忙しくなり、睡眠時間を削り、土日や、さらには旅行中でさえも仕事をするような生活になっていきました。締め切りに追われる日常が当たり前になっていたある日、パンクしてしまい、会社に行けない状態になってしまったんですよね。

それからは、「自分にとって幸せだと感じられる時間とは何か?」を考えて、自分の時間の使い方を見直しました。

例えば「通勤時間」などは削れそうだったので、会社に相談してリモートワークをさせてもらうようにしましたし、いつの間にかなくなっていた読書や映画といった「趣味の時間」は、自分にとって大切なものなので、意識的に時間をとるようにしました。

私は、「人生を豊かにしたい」と思って複業を始めました。

だからこそ、複業がきっかけで心身のバランスを崩してしまっては本末転倒です。

「人生を豊かにするための理想の時間の使い方って何かな?」とより真剣に考えるようになり、まだ道半ばではありますが、今では上手くバランスが取れるようになってきました。

「何のために複業をしているのか?」を見失わないことは、とても大切だなと思います。

迷ってもいい。小回りがきく状態に身を置くことが大切

-さらなる転換期-

実は今、また新たな転換期にきているんです。

というのも、7月から本業のサイボウズのお仕事を週5(リモートを含む)から週3勤務に減らすことにしました。

理由は、もう少し自分の時間の使い方、人生について考えたいなあと思ったためです。

平日の5日間会社に行っていると、やっぱりどうしても時間の制約があって、平日に世の中で起きている出来事を感じられなかったりします。

なので、まずは週3に減らして、もう少しいろんな世界を見たり、いろんな人と会ったりして、その中で、自分の選択肢を広げてみたいなと思っているんです。

-迷いながら、前進する-

このように「考える時間を作りたい」と思うくらいですから、ある意味今ってちょっと「迷走時期」なんですよね(笑)。

一度パンクしてしまい、時間の使い方に慎重になったからこそではあると思うのですが。

サイボウズのような「迷いながら、自分に合った働き方を模索できる環境」があることは、本当にありがたいことだなと思っています。

やっぱり「働き方を変えたいから週2でリモートワークにする」とか「週3勤務にする」という選択ができる会社はまだまだ少ないと思いますし、
そうだったら「状況を変える」イコール「会社をやめる」に直結してしまいますもんね。

人生100年時代とは最近よく言われることですが、人生において働く時間が長くなる中で、「迷走すること」って、別に悪いことではないし、むしろ当たり前なのではないかなと思います。

そんなときのためにも、「まずはやってみる、ダメならやめてみる」ことができる「小回りがきく状態」に身を置いておくことは、とても大事なのではないでしょうか。

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副業採用(複業採用)は、優秀な人と働くための1つの手段に過ぎない

▼▼▼株式会社ガイアックスについて▼▼▼

「人と人をつなげる」ことをミッションとして、ソーシャルメディアサービス事業、シェアリングエコノミー事業、インキュベーション事業を展開。

ソーシャルメディアの浸透によって生まれた社内外のシェアリングエコノミーサービスにも積極的に投資し、新卒入社卒業生の6割は起業する起業家輩出のスタートアップスタジオとして成長中。

ハイスキルな人材ほど、他の企業からも必要とされている

ガイアックスは複業OKの会社です。

正確な数字はとっていないですが、私の部署のメンバーでは50%くらい、全社的にも多くのメンバーがガイアックス以外の仕事を掛け持っています。

このように、実態として複業をしている社員の多い弊社ですが、「複業するメンバーを狙って採用している」という訳ではなく、「“結果的に”複業をしている社員を多く採用している」のが実態です。

そのような実態である理由は、「“複業”という形でないと採用できない」というパターンが多いからです。

どういうことかと言うと、例えば「この優秀な人材を採用したい!」と思った時、そのようなハイスキルな人材ほど、色々な会社から声がかかっていたり複数のプロジェクトに関わっている場合が多いんです。

つまり、

「この人と働くための選択肢として、“複業社員として受け入れる”以外に方法がない。」

「この人と働くために色々と条件を練っていったら、“複業社員として受け入れる”という結果になった。」

そんなケースが多かった、ということに過ぎないんです。

実は、複業だからこそのリスクやデメリットは存在しない

100%稼働の社員と複業メンバーとを比較した時に「複業社員は単純に関わるプロジェクトの数が多いから、自分の会社の業務が疎かになるのでは?」という懸念が挙がることは、一般的に考えられなくもありません。

しかし、ガイアックスで複業をしている人間で、そのような「業務が疎かになってしまうようなケース」は殆どありません。

むしろその観点から言うと、実は複業をやっている人の方がセルフマネジメントを上手くてきていたり、責任感も強かったりする場合が多いと感じています。

逆に、100%1つの会社にコミットしている正社員でも、そういったことができていないメンバーもいますしね。

要するに、このようなリスクは「複業しているかどうか」が変数なのではなく、働く人自身の能力や意識に依存するものなんです。

そういった意味では、“複業だからこその”リスクやデメリットというものは、特に存在しないのではないかと考えています。

複業社員との情報格差が生まれない仕組み

複業社員と、100%フルコミットしている正社員とを比較した時に

「複業社員の方が単純に考えて社内でのコミュニケーションが少なくなるので、情報格差が生まれないか?」

と言われることがありますが、実はそういったことも特にありません。

その理由は、弊社の働き方が“リモートワーク”だからです。

弊社は4年程前から「無駄な通勤のストレスや移動時間をなくして、本来やるべき業務に集中する」目的で、リモートワークを推進しております。

実際、会社に行っても社員は少なく、メンバー同士のコミュニケーションは基本的に全てリモートで行われます。

だからこそ、「会社にいる時間が少ない人はコミュニケーションも比例して少ない」ということにならず、どんな雇用形態の人とでも情報格差が生まれにくい仕組みになっています。

ただ、基本はそういった働き方ではある中で「毎月1回、部署全員で集まる場を設ける」など、リアルでコミュニケーションを取れる時間も意識して作っています。

そういった限られた時間だからこそ、むしろリアルで接点を持っている時間の質が上がったなという実感もあります。

会社員の働き方をもっと変えていきたい

これは僕のライフミッションなんですが、「会社員の働き方をもっと変えていきたい」と思っています。

というのも、「仕事をしているために、ライフプランの選択肢が狭まってしまう」ということが非常に悲しいことだと思うからです。

誰しもライフステージややりたいことによって、ベストな働き方って変わっていくにも関わらず、今主流となっている働き方って、「9時から17時に会社来なきゃいけない」とか「休みの日数や取得できるタイミングが限られている」とか固定化しているんですよね。

「もっと色々なプロジェクトに関わって経験を積みたいのに…」

「働きながら海外に留学して英語を学びたいのに…」

「子育てがあるから自宅で働きたいのに…」

そういった想いを「今の会社では許してもらえないから諦めよう」と押し殺したり、そういった状況が続くことで「あれ?なんのために生きてるんだっけ?」と思ってしまうなんて嫌じゃないですか。

だからこそ、「もっと個人が望む生き方に合わせた働き方を自由に選べるような世の中になっていくこと」が理想なのかなと思います。

実際、僕の考えでは、たとえ会社員でももっと自由な働き方ができるし、かつ成果が出せると思うんです。

なので僕自身も、いち会社員でありながら自由に海外で生活していたり、複業で会社を立ち上げたりしているんですが、「それでも本業で成果を出せる!」ということを示したいと思っています。

企業は“選ぶ側”から“選ばれる側”になる

これから企業は、どんどん“選ぶ側”から“選ばれる側”に移っていくと思うんです。

例えば、それこそもっと色々な企業で複業がOKになったとして、1人1人の働く場所が増えていったとします。

すると当然様々な情報だったり環境に触れることになるので、今より多くの企業の良し悪しを自分の実体験をもって比較することができるようになってきますよね。

すると、今まで企業側がなんとなく隠せていた「その企業の嫌なところ」が隠せなくなってきて、どんどんシビアな目で見られるようになってくると思います。

だからこそ、社会にとって意義があったり、メンバーに本気で共感してもらえるようなビジョンやミッションを立ち上げないと人は集まらなくなると思いますし、今いる人もどんどん離れていってしまうと思います。

つまり、企業が考えなければいけないことは、「どうすれば社員が自分の会社で働くことを選択してくれるのか」なんですよね。

そのために、ガイアックスとしても、“選んでもらえるような”仕事だったり環境を提供していこうと思っていますし、世の中の動きがそうなっていって欲しいなとも思います。

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「副業」ではなく「複業」をすすめる理由

株式会社フィナンシェにて、新しいファンコミュニティサービス「FiNANCiE」のマーケティング全般を担当。

複業として、スタートアップ、ギルド組織、出版社等様々な企業で活躍。

また、個人でも地方創生事業のプロモーションをサポートしたり、自主制作映画に取り組んだりなど、活動は多岐に渡る。

複業をしている理由

“複業”とは・・・

「“複”数」の「本“業”」を持つことを意味しており、副業のように「本業と補助」という分け方をせず、どちらも本業として本気で取り組み結果を出していく…というマインドも込められています。

新卒時代から、私はSNSマーケティングに関わっていたのですが、当時からこのマーケティグという市場は非常に変則的だなと感じていました。

SNSマーケ市場規模はみるみる大きくなっていくだけに、急に「TikTok」というアプリが登場して爆発的に盛り上がったり、また一方で「人」というインフルエンサーの軸で盛り上がったりします。

そのため、日々情報を追ったり、専門家や利用ユーザーと接触したりしないと、どんどん置いていかれてしまう市場なんですよね。

だからこそ、本職の会社以外の人と一緒に仕事をする機会を作って、仕事を通して勉強をしたいと思い、複業をしました。

複業をやっていく中で、それがうまく機能しているなって思ったので、関わる会社を増やしていきました。

どうやって複業を見つけたのか

人の繋がりでお仕事をもらえることが多いですね。

「こういう複業をしたい」「こういう人と繋がりたい」と周りに発信したことで、人づてに「こういう仕事を相談したい」とお話をもらえるようになっていきました。

最初に複業したのは、インスタメディアの「cocorone」です。

「cocorone」に出会ったのは約2年ほど前です。

「cocorone」を運営している株式会社IDENTITYの組織づくりが面白くて。

編集部メンバーのほぼ全員がフリーランスで構成されており、ギルド型組織なんですよ。

正社員の私が複業としてそこに飛び入りすることで、組織になにかしら影響を与えたいと思ったのと、プロフェッショナルが揃っている組織で学びたいと思い、株式会社IDENTITYに参加しました。

環境を変える時こそ、直感で

様々な人と出会い、お仕事がいただけるようになったのは、私自身の「覗き見欲求が強い」ということが理由として大きいと思います。

知らない世界とか、面白そうな人がいると、とりあえず話しかけたり突っ込んだりするようにしていて。直感で動いちゃいます。

ただ、直感の後は、論理で振り返るようにしています。

当然、失敗することもありますし、途中で飽きちゃったりすることもあるんです。

ただ、その行動を「なんで飽きたんだろう」と分析すると、「あ、ここに興味がなかったのかも」や「やり方が違ったのかも」などを気づくことがあるんです。

逆に、思いっきりガーンと行動して成功したことについては、なんでそうだったのかを分析して、「あ、きっとこういうことがあったからだろうな」と考察するようにしているので、次第に直感の精度も上がっている気はしています。

とにかく、まずは動いてみることが大切だと思います。

登壇は稀なケース?複業するときは…

私の場合は仕事柄、SNS経由でお仕事をいただくことが多いですが、一般的に最初に複業をはじめるときは、知人からの紹介がいいと思います。

信頼構築ができている関係柄だと安心感もありますし、仕事ぶりを理解しあっている相手だとなおさらスムーズに進行できるかと。

そして、マインドとしては、「複業しよう」と思って始めるというより「知人を手伝いたい」「何かできることがあるんじゃないか」という視点で何かを一緒に取り組んでみるのがおすすめです。

そうして手伝う中で、「気づいたらそれが複業になっていた」っていうパターンの方が、なんていうか、自然な気がします。

そういった意味では、“複業をするために”わざわざ、SNSで自己ブランディングしたりとかは、する必要がないと私は思います。

SNSで自分をアピールするよりも、「知人にとって、今の自分はどういう存在なのか?」や「知人にとって自分とはどうありたいのか?」など、リアルな友達との関係性を考えて、極めていく方がいいと思います。

なぜなら「仕事とは自分で作るもの」だから

今「仕事」って言われていることって、お金を稼ぐことが主だと思うんですが、人と人の繋がりでできる何かが仕事になるパターンもあって、今後は後者の方が増えていくのではと思っています。

「なんか今の社会、ここが嫌だよね。」や、「こう思うことが多くて、なんとかしたい。」などを友達が話した時に、「変えるためにはどうしたらいいだろうね?」という投げかけをすると、会話から仕事が生まれるケースって今後増えてくると思っています。

「じゃあこういうこと一緒にやろうよ。」とか、「じゃあ知人集めてさらに考えてみる?」と前に進めることで、仕事につながる種が生まれる気がするんですよ。

やはり、友人や知人って、お互いがなにかに惹かれて一緒にいることが多く、共通項が見つかるかもしれないですし、仕事につながる可能性も出てくるのではないでしょうか。

また、おそらくそのような考え方から仕事を作っていく方が、仕事は辛くなくなると思います。それどころか、全力で熱意を持って仕事ができるような社会が生まれると思います。

そういう意思で仕事を作っていけば、自ずと「副業」ではなく「複業」(どれも本業という意識で働くこと)になるのではないかと思います。

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フリーランス・複業ワーカーの収入は、よくも悪くも自分次第

どれも本業、というのは私のスタンス

私はまだ独立から半年くらいですが、フリーランスとして合わせて5件案件をいただいています。

その中では、前職では経験のあった広告運用の案件もあれば、まったく違う業界のオンラインアシスタントのディレクション案件もあったり、さらに、いままでは業務として行った経験はないものの、勉強しながらやらせていただいているという案件もあるんです。

「本業」はどれかといわれると、「どれも」と答えてしまう、というのは私のスタンスかもしれません。

ちなみに、これら案件の中では、Wantedlyでの応募がきっかけになったのもありますし、Twitterで募集が出されたものもありました。フリーランスとしての案件獲得のチャネルがどんどん多様化してきているように感じます。

フリーランスになることは、就活していたごろから考えてはいたのですが、なってみてやっぱり不安もありました。

独立したての時、先ほどもお話ししたオンラインアシスタントのディレクション案件しかもっていませんでしたので、月十数万円での生活が3ヶ月続いていました。その危機感から行動をおこし、1つずつ案件を増やしてきたんです。その結果、案件数は1ヶ月に1件くらいのペースで増やせることができました。

会社員としてのキャリアが2年くらいと短かったのもあり、自分のスキルには自信がなかった面もあり、こういったパラレルワークを通じて、周りのフリーランス集団のみなさんにも教わりながら、より自分に合う仕事を見つけていこうと思っています。

フリーランス・複業は収入アップが狙いやすい

案件が順調に増えてきている今、月十数万円の生活から脱却して、月によってはばらつきありますが、50万円ほどの収入が入ってくるようになりました。

収入ってあるに越したことがないですよね。

このように、収入の増加が目に見えるのがフリーランス、あるいは複業の大きなメリットかなと思います。

正社員時代は、ぶっちゃけ同期より多く仕事をしていたとしても、給料ってそんなに差がないという状況がほとんどじゃないですか。フリーランスというのは、頑張れば頑張るだけ稼げるので、そこにすごく魅力を感じています。

私の場合、基本的に月の定額でいただいている案件が多くて、カイコクでいただいたお仕事のように時給制のものもあります。

自分としては、「第一優先として家族との時間」ということでフリーランスになったのですが、もちろん収入を増やしたい部分もあり、案件数、収入を増やしたいけどこれ以上どうすれば良いのかわからないという壁にまさに今ぶつかっている状況です。

合う合わないは、やってみないとわからない

前職のオプトでは、広告運用のお仕事をずっとさせていただいていたので、普通独立しても広告運用でやっていくと思われることが多いですよね。

でも、実際他のジャンルの仕事もやってみて面白く思えたことも私にはたくさんあったので、やってみないとわからないというのは正直な感想です。

いままでの案件の中で、あえて言うなら好きではない案件もあります。

なぜ好きじゃない業務もやるかというと、まだ自分に足りていないスキルがある、と思うからです。

その業務に従事して、一人でできるようになって、吸収しきってから改めて考えたときにそれでも好きじゃないという結論が出れば、むしろやめるべきだとは思います。それまでは私は頑張って仕事してみるべきだと思っています。

新卒で会社に入ったときもみなさんそうだと思いますが、慣れないうち嫌になることはよくあるので、好きになるかどうかはやってみないとわからないじゃないですか。やってみて、スキルとしては身に付いたときでも嫌だったら、ずるずる続ける必要はないですよね。

私、それでよく「結構ドライだね」って言われます。(笑)

女性としてのキャリアを、あきらめたくない

実は私、母の病気で看病が必要になり、フルタイムの出社が難しくなり、そこでフリーランスというのも選択肢に出てきたんです。

上記でもお話ししているように、独立については就活のときから視野に入れていましたが、結婚の半年後に母の病気が見つかり、そこでネガティブになっていても仕方ないと思ったんです。どうせなら、ポジティブにとらえて、フリーになって収入も増やしていこうと決心しました。

そこでオンラインアシスタントのディレクション業務をリモートで始めて、今に至っています。

いまはたまに案件でアポとか撮影現場とかに行ったりしますが、基本的にリモート案件がほとんどです。リモートというのも非常に大事なポイントですね。

女性の方のキャリアって全体的に結婚や出産というライフイベントのあったときに停滞してしまうのが普通になっていますが、それに私はすごく違和感を感じています。

子どもも産みたいですが、それで自分のキャリアを壊したくないタイプです。

出産後でも、個人としての実績を残していれば、家族との時間を大事にしながら仕事を続けていくことが可能だと思うんですよね。

実は私、マルチタスクが苦手なんです

フリーになってからは、複数案件を掛け持ちという状態になるのですが、実は私マルチタスクが苦手なんですよ…(笑)

仕事によっては毎日メールチェック、成果チェックしないといけませんし、案件によっては依頼があるときに対応しておけば良いものもあるので、日によって各案件の比重が全部違うんですよね。

その中で、私は特にレスポンスの速さを大事にしていて、依頼などが来たらすぐ返信して、メモ帳に入れておいて、その仕事をするタイミングを決めて、できるだけ早いタイミングで対応することを心がけています。

あと、お休みについてですが、私は土日は基本休みにすることが多いです。

これも本当は人それぞれですが、仕事関連の連絡がくると、めちゃめちゃ考えるタイプなので結構心の負担が重いんです。

そこで、もう意識的に「この日は休み」と決めてしまったほうが良いかなと。もちろん、それらを苦に思わない方でしたらもうちょっと楽になると思いますが。(笑)

フリーランス・複業は、よくも悪くも自分次第

フリーになることも、複業をすることも、よくも悪くも自分次第という部分が大きいなと思います。

収入の増加も、スキルアップも自分次第ですし、そもそも時間の使い方も全部自分で決めないといけません。

極論、スキルなしで独立した方でもいまやすごく稼がれている方がいらっしゃいますし、経験ありでフリーになったとしても収入が伸びる保証がない世界ですから。

業界ですごく有名になったら案件が勝手にくることもあるかもしれませんが、とにかく行動をしないと、案件は増えないものだと私は考えています。

あと大事なのは自己管理ですね。フリーランスとして納期を守るのが基本で、それに個人としての信用は命綱なので、自己管理のミスで遅れない、ご迷惑をおかけしないようにスケジュール管理や体調管理などをするというのは肝ですね。

今は世の中的にも複業案件はかなり増えてきているので、本業とは別の会社で経験を積むことも昔よりは容易になっています。

収入も増えますし、違う分野でのスキルアップもできる、それがまた市場に出たときの自分にとっての価値になる、素敵な選択ではないかと思います。

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令和元年に改めて「複業」を考える

「働き方改革」、「フレックスタイム制」、「複業」と働き方に関連するワードが流行ってきて、IT業界を中心に複業をOKとする企業もだいぶ増えてきました。

2018年には、ロート製薬、新生銀行、日産自動車、アサヒグループなど多くの業界においてトップを争う超大手企業も複業OKに踏み切り、大きな話題となりました。

そしてむしろ「複業を必ずしなさい」と言わんばかりの「専業禁止」ルールを掲げる会社や、「弊社を複業先として考えないか?」とアピールする企業、またはOKにはしていないが申請すれば会社のほうで審査して許可するという許可制にする企業も多くなってきています。

そこで改めて、一体「複業」とは何なのか、一文字違いの「副業」とは何が違うのか、そしてどうやって複業を始めれば良いのか、などについての情報をまとめてみました。

ぼんやりと「複業ってなんなんだろ」、「複業してみても良いかも」と思っている方の参考になれればと思います。

複業とは?副業と何が違うの?

-本業に「副える」副業-

ひと昔前からずっと言われてきた「副業」というのは、本業の収入に補うための「補助的な仕事」を指しており、イメージとして、本業の仕事をこなしつつ、コンビニの夜勤を週1~2回入るといった人があたるのかなと思います。

契約形態としてはアルバイトが圧倒的に多いようです。

どちらかというと、収入の足しになることが重視されてたように思います。

-「複」数の本「業」を持つ複業-

近年流行ってきた「複業」というのは、漢字から見てもお分かりの通り「複」数の本「業」を持つことを意味しています。

副業のように、本業と補助という分け方はせず、どちらも本業として本気で取り組み、どちらも結果を出していくというマインドも込められています。

契約形態も副業とは違い、業務委託契約となることが多く、より責任感やコミットメントが求められます。ただ、アルバイトのような固定の時間に出勤、ということは比較的に少なく、ミーティング以外はリモートで平日の夜や週末に自宅などで作業する人も多いように感じます。

また、収入ももちろん増えますが、それより人脈であったり、すでにある仕事との相乗効果が重視されることが多いのです。

-実はこんなところも違ったりします!-

なお、「副業」と「複業」のもう一つの大きな違いとしては、本業の会社や周りの上司、同僚への情報開示です。

昔は副業を許されない企業が圧倒的に多く、どちらかというと会社にバレないように気を付けながら副業を行う人が多かったのですが、複業の時代になり、正社員で入っている会社の業務との優先順位や勤務時間の調整などが必要となるため「複業しています」とまず説明しておかなければならないですよね。

ただ、複業をする人の場合、やむを得ず会社に打ち明けるというケースが少なく、特に複業に理解のある会社ならむしろ自己PRとしてとらえられることも多いのです。

複業に興味あり!どうやって始めれば良いの?

-まず会社の副業(複業)規定を確認しよう-

複業をしてみたい!と思ったらまず冷静になって、会社の就業規則などを確認してみてください。

そう、会社の副業規定を確認してもらわないといけません。原則禁止なのであれば、上司などに相談して許可してもらえないかと交渉してみる必要も出てきます。

「副業原則NGだけどやってみても大丈夫よね」のような考え方は禁物です。複業先の方々にも失礼ですし、バレたらご迷惑をかけることにもなるので絶対にやめてください。

-近い業界の知り合いにあたってみよう-

会社の副業規定がOK、あるいは許可制などと確認が取れたら次はどのような仕事をしようか考えましょう。あとは自分のスケジュールも確認して、どれくらいの時間を複業に割けそうかを必ず確認しましょう。

特に、同じ会社のすでに複業している人がいればお話を伺ってみましょう。ご縁があれば複業のお仕事を紹介していただける可能性もありますよね。

それか、近い業界の知り合いなどをたどってみて、何か簡単に始められそうな、いわゆる初心者向けの複業的な仕事はないかと聞いてみましょう。

これらが一番簡単な複業の始め方と言えるでしょう。

複業紹介サービスを使ってみよう-

複業ブームがまだまだ続きそうな令和元年。実は複業を紹介してくれるサービスもどんどん増えてきています。

ただ、IT業界に限るものは多く、その中でも特にエンジニアリングやデザイン、WEBディレクションのお仕事が一番多いというのはリアルな現状です。

その中、業界や業種を絞って複業のお仕事を紹介してくれるサービスもあったりしますので、自分の経験のある業種を元にまず自分に合うサービスはないか確認してみましょう。

-すぐできなくても諦めない!スキルを磨こう-

複業ワーカーはある程度即戦力として期待されるので、実績がある人が良いと企業側から注文がつけられることが多いのです。

なので、経験なしとなると受け入れてもらえない場合も正直多いです。

その場合、簡単にあきらめず、自分の実力を磨いていきましょう。

IT系のスキルの基本はネット上に散らかっていますし、ブログなど低いコストで始められるものもたくさんあります。そのようなもので実力をつけてから再挑戦しましょう。

まとめ

ここまで、複業の概念、副業との違い、複業の簡単の始め方についてお話ししてきましたがいかがでしたか?

2018年は「複業元年」と呼ばれるほど複業OKに踏み出した企業が多かった年であり、複業ワーカーがかなり増えた年でもあります。

新元号になったこの2019年に、この記事で少しでも複業に対して興味を持ってくださる方が増えてくれたらうれしいです。

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働き方は大きく変わります

これからの時代、働き方は大きく変わります。

兼業、多拠点の生活。週末は農業、平日はオフィスワークという時代が来ています。学生の社会進出の影響により、学生と社会人の境界線は曖昧なものになっていきます。

今、この瞬間もあなたの選択肢は広がっています。‬

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精一杯やろうとする姿勢が何より大切

私も複業として様々なお仕事に関わっていますが、中には、日々学びながら、教えてもらいながら働かせて頂いている案件もあります。

企業さんとしても、いわゆる「やる気あります!」という人を受け入れるケースが増えてきているので、精一杯やろうとする姿勢が何より大切なのではないかと思います。